05 February, 2013

スーパーボウルにみるこれからのマーケティングの潮流




TV広告界の祭典とも呼ばれるスーパーボウルが今年も終わりました。
今年も趣向を凝らした様々なCMが流れ、スーパーボウルの中でみられた様々な動きからこれからのマーケティングの潮流を分析する英文記事も早速出てきています。

今回はそれらを踏まえ、今年に特に特徴的だった2つについてご紹介をば。

(1) TVとTwitterとの連動

今年放送された52のCMもその多くがTVとWebを連動されるような終わり方のものが目立ちました。しかし、特に今年大きな違いがみられたのはWebに連動させる場として選ばれたプラットフォームです。

昨年は全59のCMのうち、Twitter、Facebookがそれぞれ計8つのCMにおいてCMの終わりに言及されていましたが、今年はTwitterが26回、Facebookは4回と6倍以上の差がつきました。(その他ではInstagram、YouTubeが1回ずつ)

26回というのはちょうど半数(50%!)のCMがハッシュタグなどを通じてTwitterとの連動を試みていたことを意味します。
そして、その要因としてMarketingLandなどは、TVを見ながら携帯端末にアクセスするセカンドスクリーン視聴が広がり、そのような携帯端末での利用の多いTwitterがスーパーボウルのようなイベントに関する会話が活発に発生している場所としての認知を獲得していること、を挙げています。

具体的な連動の手法としては全体的に、
①CMを通じて、ツイートしてもらえるようなトピック(ツイートせずにはいられないインパクトやCMの内容に合わせた体験談など)を提示する。
②そのようなツイートを集約するハッシュタグをCMの終わりに掲載する。
といったものが多い印象でした。

昨年に引き続き、うまくTVとTwitterの連動を図っていたAudiのCMが以下。(このCMが今年最も多くのツイート数を引き出したものとなりました)



(2) リアルタイム・マーケティングの可能性

今年のスーパーボウルでは停電というまさかのハプニングがありましたが、それを上手に活用する企業も多く現れました。

一例として、停電後瞬時にウィットに富んだツイートを投稿したオレオはあっという間に14,000以上のRTを獲得、ハプニングを上手く生かした話題化に成功しました。

その他にもスーパーボウルにCM出稿をしている企業アカウント同士がTwitter上で感想を述べ合ったりと、リアルタイムな出来事を通じてマーケティングを実施する体制がスーパーボウルに出稿するような大手企業の中でも整い始めていることを伺わせました。

スーパーボウルに関するCMは以下より視聴できますのでお時間のあるときにでも是非:)
Twitter Ad Scrimmage

また来年が楽しみですね。


【参考】
Game Over: Twitter Mentioned In 50% Of Super Bowl Commercials, Facebook Only 8%, Google+ Shut Out
How Advertisers Made The Super Bowl Power Outage Work For Them - Forbes

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※本ブログにおける内容は全て筆者個人のものであり、筆者の所属する組織等の公式見解ではありません。

21 January, 2013

マイクロソフトがポルトガルで実施したキャンペーンが素敵な件




見ていてとてもほっこりする、素敵なキャンペーンだったので簡単にご紹介をば。
マイクロソフト・ポルトガルが実施したWindows8のキャンペーンですが、とても微笑ましいものです。

以下がそのキャンペーン動画。



シンプル、簡単、直感的、というWindows8の特徴がキッズデモンストレーターを通じて、巧く表現されているのではないでしょうか。

その他子供を使った広告では、”童心”というキーワードと相性がいいのか自動車関係のものが多い印象がありました:) 他にも何かよいものがあれば是非Twitterなどでご教示ください!





【参考】
Windows 8: a small demonstration

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16 January, 2013

MITメディアラボ、伊藤穣一氏がみるハードウェアにおけるイノベーション



Think with Googleに掲載されていた、伊藤穣一さん(MITメディアラボ・ディレクター)のインタビュー記事が面白かったのでご紹介。
氏が考える2013年の4つのトレンドが書かれた記事でしたが、今回はそのうち1つ目に挙げられたハードウェア分野における革新の部分をピックアップしてみました。(その他も興味深いので是非原文をお薦めします。)

早速以下より。

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新たなソフトウェアとしてのハードウェア


伊藤氏は今年大きな動きが見られる潮流として、”ものづくりに関するコストやリスクが劇的に低下し、以前の時代にみられたIT(ソフトウェア)スタートアップのように(意欲的な)ハードウェアスタートアップでみられるようになるだろう。”と説明する。

その実例として挙げた3つのMITメディアラボ発のプロジェクトはどれもインターネットの世界と現実世界をうまく結びつけたものであり、遊び心のある外見とは裏腹に非常に意欲的な意思をもっている。
例えば、LittleBitsは磁石で組み合わせて遊ぶオープンソース型の電子玩具ですが、LOGOが建築の面白さを伝えたような形で電子工作の面白さを伝えることを目指している。また、高品質かつ安価な3Dプリンター、"The Form 1"を販売するFormlabsはまさに自身がものづくりのあり方は変える存在である。一方、Twineは様々なオブジェクトをインターネットに接続させ、コミュニケーションがとれるようにするデバイスである。

ハードウェアは、当然ながらまだまだソフトウェアに比べ制作が難しいことに変わらないものの、それでも難易度は下がっており、そのことが新たな可能性を広げている。それを指して伊藤氏は”ハードウェアのエコシステム全体が生存能力を高めている”と述べている。

(参考.1) LittleBits設立者、Ayah Bdeirによるスピーチ


(参考.2) FormLabsの紹介動画


(参考.3) FormLabsの紹介動画

Twine - Listen to your world, talk to the Internet from Supermechanical on Vimeo.


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その他のトレンドとしては、遺伝子印刷技術、生涯学習、俊敏な変化への対応、が挙げられていました。
日本でもWHILLのようなハードウェアスタートアップが生まれてきていますし、今後どのように変化が起こっていくのか注目していきたいと思います。


【参考】
Joi Ito's Trends to Watch in 2013 | Think with Google

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15 January, 2013

3Dプリンタは音楽業界にとっても脅威となるか




このブログでも2011年ごろから3Dプリント技術について触れていましたが、先日この技術の最先端でまた面白い取り組みがなされていたので、ご紹介したいと思います。

一般に3Dプリンティングというのは、『ものづくり革命』といった文脈で取り上げられることが多いかと思われますが、シアトル出身のAmanda Ghassaeiさんが今回つくりあげたのが、3Dプリンティング技術でつくられた音楽レコード。

以下のデモビデオからわかるように、まだノイズが目立つものの、しっかりと認識できるレベルです。



このプロジェクトは、3Dプリンティング技術の発展を主眼としたプロジェクトですが、これからの技術発展次第では、音楽の今後のあり方にも影響を与えうるのではないでしょうか。

プロジェクトの概要については以下のビデオを。また、Instructableの方では、Processingのコードや3Dモデルがダウンロードできる他、詳細な説明もされています。



3Dプリンティングの技術が今後どのように発展していくのか、楽しみですね:)

【参考】
3D Printed Records Provoke New Music Piracy Debate

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08 January, 2013

ネットで大人気な猫に特化したSNS、Catmojiが面白い



インターネットが大好きな動物といえば、”猫”ですが、そんな猫好きな方々のためのSNSができたようです。

PinterestライクなUIのCatmojiは猫の画像や動画、GIFなどに特化した”Catmunity”(笑)
ユーザーはそれぞれの”catavar(猫によるアバター)”を作り、お気に入りの猫画像をアップロードしたり、人気の猫動画を閲覧したりできるとか。

考えてみればこれだけ人気な動物にも関わらず、専用SNSがなかったのか!という感じですが、猫好きにはたまらないサービスではないかと。

これからはニッチなコミュニティのサービスの時代といわれますが(⇛Lady Gagaのマネージャーが考えるソーシャルメディアのこれから)、猫ぐらい広く受け入れられるコンテンツでどこまでいけるのかは今後の試金石になる気がします。

このマレーシア発のサービスは現在、招待制になっているようですが猫好きの方は是非、招待申請をしてみてはいかがでしょうかー:)


【参考】
Catmoji Is A Social Network For The Internet's Most Cat-Crazed | Fast Company

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26 December, 2012

ビジュアルを通じてデトロイトの今を伝えるプロジェクト、”Detroiturbex"



自動車産業のハブとして発展してきたにも関わらず、経済不況の深刻な影響を受けた都市として知られるデトロイトの現状を捉え、発信すべくローンチされた”Detroiturbex.com”というウェブサイトがあります。

ウェブサイト内では荒廃したデトロイト市街の様子が画像とともに紹介されているのですが、そんなコンテンツの中に既に解体された高校内にその場所のかつての様子を重ねあわせた展示があります。

非常に衝撃的な展示の中からいくつかを以下に。(なぜこのような状況に陥ってしまったかについては、是非Detroiturbex.comを覗いてみてください。)






  





恐ろしすぎる画像ですが、このような現状はもっと知られるべきですし、その意味で素晴らしい取り組みではないでしょうか。
ビジュアルの伝える力というのは本当に力強いですね。

【参考】
Detroiturbex – Detroit Now and Then | feel desain

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21 December, 2012

インターネットの歴史を辿れるオンラインミュージアムが面白い



ちょっと面白いWebサイトを見つけたのでご紹介をば。
The Big Internet Museumはオランダの広告代理店、TBWA\NEBOKOのスタッフが作ったこのWebサイトは1960年代から現在までのインターネットの歴史を、オンライン上のコレクションを通じて知ることができるオンライン美術館。

EメールやGIF、Flash、Google、Facebookなど様々なインターネットにまつわるアレコレが紹介されています。



日本からiモードが。



もちろんTwitterも:)




まだまだ数は少ないですが、およそ50年間でのインターネットの発展というのは凄まじい勢いがあります。今後どのようなイノベーションが生まれ、ここに展示されるほどのインパクトを与えるのか楽しみですね:)

こちらよりどうぞ⇛The Big Internet Museum


【参考】
TBWA/Neboko: The Big Internet Museum

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