30 September, 2011

2011年上半期好評だった記事トップ10





今日で、9月の平日も終わり。
あっという間に働き始めて半年が経ってしまいました。
このブログは4月から(ほぼ)毎日更新するようになったので、このブログも半年を迎えたことになります。

半年で、1,000人を超える方に購読いただき、フィードを流すだけしかできていないFacebookページにおいても600人を超える方々がファンになってくださっており、本当に感謝の言葉しかありません。

本当にありがとうございます。

ということで、半年を振り返る意味で、この半年で最も読まれた記事を総ページビュー順にご紹介してみたいと思います。
(当然ながら、最近書いた記事は入りにくくなっています。)

【総ページビュー数ランキング】

1. ある投資銀行が作成した海外ネット企業1,240社まとめが素晴らしい件



これは本当に素晴らしい資料でした。見た瞬間にブログにしてしまうぐらいにテンションがあがったことを覚えています。
リサーチなどでもよく参照していたり。

2. ここ1年くらいで見られた素晴らしいインターフェイスデザイン 12選



これも朝見て、その日の出勤電車の中で一気に書きました。いつ見ても非常にわくわくするものばかりです。

3. 絶対に押さえておきたい、10億ドル以上という評価を受けている11のスタートアップとそのビジネスモデル



8月に書いた、かつそんなにはてブ受けしなかったのでかなり不利だったにも関わらず、3位に。ソーシャルメディア上で継続的にご紹介いただいている記事です。

4. 参考にしたい!デザインに優れた33個のiPhoneアプリ



これは全く専門外ながら見ていて面白かったので、まとめた記事。楽しくなる記事です。
Convertの動画は非常に勉強になります。

5. Facebookをマーケティングで使う上で知っておくべき18のこと



かなり初期のころの記事。(確かこれが初めてのホットエントリー入りでした。)
Facebookマーケティングの勘所が掴める資料だと思います。

6. これは面白い!と唸ったクリエイティブなFacebook活用事例8撰



これは自分自身かなり勉強になった記事。こういうのを一刻も早く提案できるようになりたいです。

7. 世界に広がる”Etsy”モデル



"Etsy"は僕のブログの検索ワード1位だったりするのですが、その注目度が伺えました。Etsyに訪問した際(→『Work Fun!なEtsyに行ってきた!』)、日本はまだまだ進出できていないと仰っていたのですが、早く本格進出してもらいたいところです。

8. webページを自由に編集できる『BO.LT』にものすごい可能性を感じる件



BO.LTは非常に興味深いサービス。ただ、しばらく利用しないとアカウントが無効になるっぽいので、注意が必要です。笑
ちなみに、@takahide_hさんはマストフォローです。

9. 世界を”拡げる”ARアプリ『Aurasma』



これまたかなり初期の記事。これも見た瞬間ワクワクしました。ハリー・ポッターの世界が早く来ないですかねー。

10. インターネットを使う人が知っておくべきこれからのインターネットがもつ秘密



こちらは個人的にはイチ押しな記事。TEDの非常に興味深い動画を発見したものの当時日本語スクリプトがなく、英語スクリプト翻訳したため、かなり時間がかかったことを覚えています。”Filter Bubble”というソーシャル時代に問題となる概念について述べた動画で、このブログを読んでくださっている方には特に見てもらいたいものです。

【上記以外でいいね!がよくついていた記事リスト(いいね!数100以上)】

Steve Jobsに学ぶ10の人生の教訓(301いいね!)



いいね!はPVとはかなり異なる動きをする模様。Steve Jobsが退任したタイミングで見つけた資料から。個人的にも定期的に見返したい内容になっています。

ソーシャルメディアマーケティングに関わる上で知っておきたい23の数字と6つの事例(135いいね!)



Mashable!の興味深いインフォグラフィックから。ソーシャルメディアの現状把握に最適と思われます。

LinkedInファウンダー、Reid Hoffmanが語る起業における6つのルール(126いいね!)



僕の周りでも評判が良かったReid Hoffmanの講演紹介。とてもInspiringな内容です。起業を志望されている方など是非。

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多くの方に読んでいただけたもの、そうでなかったもの、の差は自分がどれだけワクワクするものだったかとダイレクトに結びついています。
これは自分と趣味・志向が似た読者さんに見ていただけている証拠であり、とてもありがたい限り。
これからも僕が書かずにはいられないようなトピックに多く出逢えるようしたいところです。

上半期はリサーチャー的な視点ものが多かったですが、下半期にかけてはもう少しクリエイターよりな内容を拡充していきたいなぁと思っています。(個人的な興味がそちらに向きつつあることもあり。)

いつもご紹介いただいている@IHayatoさんや@little_shotaroくん、@nagasさん、またいつも面白いInfograohicを教えてくれる@jenicarheeをはじめ、多くの方に感謝してもしきれないほどお世話になっています。

これからも頑張っていきます。
今後共何卒よろしくお願いいたします!


29 September, 2011

スタートアップにおける重要ワード、”Pivot”の10の実例





最近、スタートアップ関連のイベントなどに参加させていただくことが 多いのですが、そういった場で頻繁に聞かれるワードの一つに”Pivot”というものがあります。

”Pivot”というのは、簡単に定義すれば、サバイブが厳しいケースなど状況を見ながらプロダクトやビジネスモデルの転換を図ることです。
しかし、具体的な事例となるとあまり知られていないように思うので、今回はそんな”Pivot”の事例をいくつかご紹介したいと思います。

1. PayPal



PayPalのケースは”Pivot”の代表例となっている事例です。
CEOのPeter Thielらの元々のアイデアは、PDA間での送金を可能にすることでした。

現在でもまだ実現の途中にあるモバイルペイメントのサービスだったといえます。

PayPalはその後、全く想定していなかったeBayにおける代金支払いの手段としての利用が増えたことを機会と捉え、
事業を転換し、今日まで成功を収めています。


2. Nokia



現在、AppleやGoogleといった携帯市場における新たなプレーヤーに押し込まれて閉まっているNokia。
実はこのフィンランドの会社の創業は、1865年のことであり、携帯事業への参入自体が”Pivot”の実例であったりします。

それまでのNokiaはゴム長靴から家電、パソコンまで様々なものを製造してきた会社であり、携帯や通信事業へ経営資源を集中させたのは1990年代のことでした。


3. Twitter



Twitterは実は”Pivot”な経営判断の中で生まれたサービスです。
Twitterを開発したJack Dorseyなどのメンバーは元々、Podcast検索サービス”Odeo”の運営、開発を行ってきていました。
当時はまだ、Podcastを調べるようなサービスがなかったためです。しかし、iTunesがその機能を果たし、そのマーケットの需要が低下する中で新たなサービスが模索され、その結果として生まれたのがTwitter(当初はTwttr)でした。


4. Flickr



最近、存在感が低下してきてはいるものの以前として写真系サービスの中ではかなりの規模を誇るFlickrはもともと"Game Neverending"というオンラインゲームとして始まりました。

そのゲームの中で、最も人気だったのが写真を共有し、ウェブ上にアップロードできるツールであり、これがFlickrという単体サービスに繋がり、2005年にYahoo!に買収されるまでに至りました。


5. Groupon



デイリーディールのマーケットを創りだした、Grouponは元々、同じ概念を適用した趣の異なるサービスからスタートしたものでした。
ファウンダー、Andrew Masonが2007年にローンチした”The Point”はソーシャルグッド系のサービスで、一定以上の賛同者が集まって初めてその賛同者たちの寄付が獲得できるというものでした。

Grouponは”The Point”のサイドビジネスとして始まりましたが、そのマーケットの大きさと成長性ゆえ、Grouponがメインのビジネスとなることとなりました。


6. Turntable.fm



Turntable.fmは既に日本では使えなくなってしまいましたが、今年最も熱いスタートアップであることに間違いはありません。
しかし、Turmtable.fmの開発チームは必ずしも音楽関連のサービスを開発してきていたわけではありません。

Turmtable.fmのチームが以前、開発に注力していたのは、バーコードに音源や動画、写真、文章などを貼付けることができる”Stickybits”というサービス。


7. HP



HPの歴史はまさに”Pivot”の良い手本といえるものです。

HPは1947年にオーディオ発振器を作る会社として始まりました。
その後、様々な電子機器を作りながら、1960年代よりコンピューティングの開発に着手し、1968年に世界初となるマスマーケット向けコンピューターの発売に至ります。

1980年代までに、HPはそのラインナップをプリンターやスキャナーまで拡大し、B2Bや教育機関向けに販売していましたが、90年代にはPCのB2Cマーケットに参入、99年にはPC以外の事業を全て切り離すという判断をしました。

そして、20世紀に入ってからはモバイル機器へのリーチを目的にPalm社を2010年に買収、2011年には最初のタブレット機器を発売しました。しかしながら、そのわずか1ヶ月後の先月、モバイル機器の開発をやめるとアナウンスしただけでなく、消費者向けコンピューター機器の事業の将来性に危惧を示し、データ分析を行うイギリスの会社を買収に動きました。今後は、B2B向けのマーケットに注力していくものと見られています。


8. 任天堂



任天堂は創業された19世紀後半当時、『花札』を作っていた会社でした。
任天堂は20世紀にかけて、様々なビジネスを展開し、タクシー事業やホテル経営などを行なっていた時期もありました。

1966年、玩具の市場に参入し、電子ゲームの開発を開始、その後ファミコンやマリオ、そしてポケモンと長きにわたって愛される商品を発売しています。


9. Instagram



7億を超えるユーザーと急速な拡大で知られるInstagramも元々はBurbnという位置情報とゲーミフィケーションを組み合わせたサービスから始まりました。

CEOのKevin SystromはQuoraに、「当初開発した写真アプリからBurbnの開発に移ったものの、再びBurbnから写真以外の機能を取り、それがInstagramになった。」と述べています。


10. Youtube



Youtubeは元々、”HotOrNot.com”に似たビデオデーティングサイト、”Tune In Hook Up”として始まりました。

しかし、ユーザーが集まらなかったため、チームはオンラインにおける動画共有に注力し、Googleに16億で買収され、今やYoutubeには1分毎に35時間もの動画がアップロードされています。

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他にも様々な事例があるのですが、おそらく”Pivot”という話のコアというのは、これまでに投資してきたSunk Cost(埋没費用)に過度に捕らわれすぎるな、ということなのではないかと思います。

なかなか難しいことではありますが、機会を捕らえるためには重要な視点。(この考え方は組織だけでなく、個人にも当てはまりますよね。)


【参考】
10 Great Tech Company Pivots - TNW Insider
11 Startups That Found Success By Changing Direction

28 September, 2011

Facebookにおけるファンについて気を留めておくべき10のこと





先日のMashable!にFacebookでファンとなってくれているようなユーザーの行動に関する調査が載っていました。
調査実施は今年の1月で、アメリカが調査対象なので必ずしも日本についても当てはまるとは限りませんが、比較・参照の対象として、また調査結果自体も非常に面白かったので共有したいと思います。


1. 18歳以上のユーザーの52%が少なくとも週1時間以上Facebookで過ごしている



さらに、50代未満のユーザーの10%以上が週に10時間以上利用している、というのは凄まじいですね。


2. Facebookはユーザーがブランドと接点を持つ最も大きなソーシャルメディアとなっている



これは、Twitterのプレゼンスが低いアメリカだからこそですが、Facebookの方が抵抗が薄いというのはあるのかもしれません。
また、”35歳以下のユーザーの56%にとってFacebookは彼らの好きなブランドとの接点となっている。”というのも興味深いですね。


3. エンゲージメントはリアルなもの



78%のユーザーは、Facebook上でファンになっているブランドは10以下。
Facebookを通じて初めてファンになるというのはなかなか無いケースということが示唆されている気が。


4. 58%のユーザーにとって、そのブランドのファンになる理由は、そのブランドの顧客であるから



それ以外の回答を見ても、やはり好きなブランド、得をしたいブランドがあってそれに関わるためにファンになっていることがわかります。


5. ほとんどのファンにとって、Facebookにおけるブランドとの接触は投稿とニュースフィードによるものである



読む、からそれ以上の行動へのハードルはかなり高い模様。


6. 76%は一度もファンをやめたことがない



これはかなり示唆に富むデータ。一度ファンになってもらうことができれば、そこから離れることはあまりないんですねー。


7. 56%のファンは、ファンになった後周りにそのブランドを勧める意向を持っている



エンゲージメントが高まる可能性が示唆されていますねー。これを定量化することができればいいのだけども。


8. 51%のファンは、ファンになったからこそそのブランドの商品を買う意向であると回答



こちらも数値が欲しいデータ。


9. 45%のユーザーは、ニュースフィードを見ている



トップは、自分のウォールへの投稿。ファンページを訪問すると回答したのはわずか14%。


10. 69%のユーザーは、ファンとなっているブランドについて関心の差がある



これはまぁ当たり前な気もしますが。どのようにしてその序列ができるのか、が気になるところ。



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総じて、Facebookのファンになっているのは既存のブランド顧客であり、決して新規ではないことがわかります。
やはり、Facebookは彼らとの関係性を深化させることはできても、新たな顧客の直接的な取り込みには向かないメディアであり、Facebookをブランドなどが確立されていない時点で開設してもなかなか盛り上げるのが難しい、というのを再確認した次第。

どのように顧客というのはできるのか、というのが最近ずっと考えているテーマだったりします。


【参考】
How Consumers Interact With Brands on Facebook [STUDY]



※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!

27 September, 2011

Work Fun!なEtsyに行ってきた!





引き続き、NYのレポートになります。

最終日に、一番楽しみだったEtsyを訪問しました:)
Etsyは簡単に言うと、「ハンドメイド製品のECサイト」なのですが、そのミッションとして、世界の経済のあり方を変えることを掲げるほどに意欲的なスタートアップでもあります。

設立6年を迎え、かなりのスピードで成長しているEtsy、今回訪問したBrooklyneの本社オフィスに移ってきた2年前には社員は50名ほどだったそうですが、今では250人を超える規模になってきているのだとか。
それだけでにかなり広いオフィスだったのですが、Etsyのカルチャーという"Creative"や”Open”がとても感じられる環境でした。


入り口を入ると、Etsyのユーザーでもあるアーティストにお願いしたというアートが。


オフィスは、大きくエンジニアとデザイナーのチームに分かれ、プロジェクト毎に混成のTeamも結成されているとか。


入社すると、木製デスクとEtsyの勉強会(?)の制服であるコート(下写真の椅子にかかっているもの)、さらにデスクデコレーション用100ドルが支給されるとのこと。デコレーション奨励というのは日本にはなかなかないんではないでしょうか。


Etsyのオフィスへは、自転車で来る社員さんが多いらしく、入り口付近には自転車がズラっと並んでいました。


Etsyは働き方として、"Work Fun!"というのを追求しているのだとか。
こんなところで働きたいなぁーと思った次第でございました:)

26 September, 2011

NY旅行をもっと楽しいものにするオススメwebサービス3+1選





シルバーウィークに有給を組み合わせ、New Yorkに行って参り、いろいろ企業、コワーキングスペース訪問、イベント参加などしてきました!しばらくの間は、そのレポートなどをブログでも行なっていきたいと思います。

本記事ではその前に、今回の旅行で知った現地の人と繋がる上で非常に有用だと思われる (旅行は現地の人との接点によって面白くなると思っているので)webサービスを紹介したいと思います。

紹介するものの中には僕も今回は使えなかったものもあるのですが、次回からはガンガン使っていきたいと思ってます。


1. Eventbrite



Eventbriteはイベントのチケットをオンラインで購入できるサービスです。
日本でもPeaTiXなどが同様のサービスを提供しています。
今回、1週間ほどの滞在でイベントに3つほど行ったのですが、その全てがチケット管理をEventbriteで行なっており、まさにインフラ化している模様。

自分の興味に合わせて、いろいろ検索してみると面白いイベントを見つけられるのではないかと思います:)


2. Vayable



Vayableはツアーマッチングを行うウェブサービス。
以前であれば、JTBやHISを通じて申し込んでいたツアーをweb経由で行うイメージです。

僕はこのサービスを通じて、New Yorkの名所を撮影して回る"citifari"ツアーに参加してきました。→”Photograph New York Landmarks

一番上手く撮れるスポットやカメラの使い方などを教えてもらい非常に満足度の高いツアーでした!

他にもNew Yorkであれば、ゴスペルツアーや食べ歩きなどがあります。
また、Vayableはロンドンやパリにも進出してきているらしいので、そちらでの旅行でも使えるかもしれません。


3. Grubwithus



Grubwithusはいわゆる”ソーシャルミール”というサービス。
面白そうな人や興味のあるレストランを見つけ、ご飯を食べながら交流しようというコンセプト。
(詳しくはgreenzの記事を参照のこと。→『“同じ釜の飯”を食べて友だちになろう!食卓をきっかけに友だちの輪を広げるWebサービス「Grubwithus」』)

様々な興味分野があり、NYはかなりユーザーも多い模様なので、とてもよい機会になるのではないかと思います。
ディナーのみであると知らなかったため、僕は使えなかったのですが、次回は絶対に使おうと思っているサービスです。

+1. GarysGuide



こちらも知らなかったため、使えなかったのですが、テック系のイベントが一覧できるサイト。
☆マークが付いたものであれば、間違いなく有用だとか。(実際、僕がいた際のカレンダーだとMashable! Socia Good Summitにはしっかり☆がついていたので間違いないと思います!)