30 August, 2011

絶対に押さえておきたい、10億ドル以上という評価を受けている11のスタートアップとそのビジネスモデル





The Atlantic』に、今後絶対に知っておくべき11のスタートアップとそのモデルについて紹介されていました。

こういった観点でまとまった記事はなかなかないものの、非常に参考になるので、メモがてらご紹介。

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■Foursquare



位置情報サービスの代表格、Foursquareのユーザーは既に1,000万人を突破しています。
しかしながら、Foursquareはユーザーにも企業側にも特に有料課金などはしていません。

Foursquareのマネタイズを考える上でヒントとなるのは、6月に発表したGrouponのようなデイリーディールサービスとの提携です。
自分の周りに何があるのかを調べるためにFoursquareを開くと、デイリーディールサービスを通じてお買い得なサービスを提供しているお店を見つけることができるようになり、そのサービスが購入された場合に、その一部を受け取るというものです。

Foursquareはまだ、10億ドルという評価は受けていませんが、6月の評価額は6億ドルにのぼり、9,500万ドルだった去年から大きく前進しているところからみても、順調に成長しているといえるでしょう。


■Spotify



Spotifyはオンデマンドで自由に音楽を視聴することができるサービス。
そのため、Pandoraのようなサービスと比べてSpotifyは一曲当たりより大きな金額をレコード会社や楽曲制作者に支払わなければなりません。
従って、Spotifyのビジネスモデル上、そのような支出をまかなえるだけの定期会員が必要になります。
2009年当時、これはまだ達成されていませんでした。Spotifyは25万人のユーザーから1100万ポンドの収入を得ていましたが、ライセンス費は1800万ポンドに達していたからです。その後、ヨーロッパにおけるユーザー数は100万人を突破し、黒字化。
先日ついにアメリカへと進出しましたが、6ヶ月間もの無料プランを用意し、シェアを伸ばしています。
そのようなコストは6月に10億ドルという評価額とともに受け取った1億ドルを元手としています。


■Storm8



Storm8は iPhoneやその他のプラットフォームに向けたゲームを提供しています。6月初旬のAppストアの売上ランキングのうち、Storm8の開発アプリは1位のMobsterを含め実に10/25を占めていました。今月初めには、10億ドルという評価額とともに3億ドルの資金調達をまもなく行うというニュースが流れていました。


■Gilt Groupe



Gilt Groupeは服飾の卸売業者の売れ残った在庫を割安で仕入れ、それを会員限定の"フラッシュセール"として売ることで利益をあげています。会員は招待制であるため、そのような会員のコンバージョン率は他の方法よりも高く、期間や数量を限定することによって彼らの購買意欲を喚起しています。
Gilt Groupeはそのセールの半分をマージンとして受け取っており、昨年の売上は5億を超えると言われています。

今年5月、Gilt Groupeは10億近い評価額とともに新たな資金の調達を行いました。


■Airbnb



家のスペースを提供するAirbnbは、成立した支払いの10%を受け取り、90%はホストの手元に残ります。


■Square



支払いサービスを行っているSquareは提供するクレジットカードリーダー及びアプリを用いて行われた支払いの2.75%をチャージしています。
Squareは凄まじい勢いで成長しており、4月時点で200万ドルの支払いがSquareを用いて行われており、6月には300万ドルを突破しました。現在、Squareは10-20億という評価額での資金調達を目指しています。

■Vente Privee



Vente PriveeはGilt Groupeと同じようなビジネスモデルを行っていますが、その設立の早さからスケールがより大きなものとなっています。彼らの現在の売上は10億ドルに達しており、30億ドルの事業評価を受けています。
創業者であるJacques-Antoine Granjonはこれからさらにコンサートや旅行などを手がけることで150億ドルの売上を誇る企業に成長させることを目指しています。


■Living Social



Living Socialは小さなお店が認知を拡大させるための事業を展開している。
Living Social内で顧客の獲得を目的とした時間限定のキャンペーンを掲載し、Living Socialはそのプラットフォーム上で成立した取引の30-35を受け取ります。(Grouponのは50%を受け取っています。)

Living Socialの売上はまもなく10億ドルに達し、評価額は30-50億ドルとされています。


■ Dropbox



オンライン・ストレージサービス、Dropboxは非常に明快なフリーミアムモデルをとっています。
2GBは無料で利用でき、それ以上の利用には定期会員費を設定しています。

Dropboxは50-100億ドルという事業評価を受けています。


■ Twitter



Twitterは現在、2つの広告サービスを展開しています。
Promoted Trensdはトレンド欄のところに掲載できる広告で、掲載費は12万ドルと言われています。
また、「オススメアカウント」として表示させるPromoted Accountsというものもあります。
TwitterはMicrosoftやGoogleにそのリアルタイムなデータへのアクセス権限を1500万ドルで提供していましたが、先日Googleが契約を打ち切り、Microsoftも打ち切りを検討しているといわれています。

WSJによると、Twitterは70億ドルの評価額で7月に資金調達を行っているようです。


■ Facebook



Facebookの収益源は広告です。Facebook広告はFacebook内に公開されている情報から他のウェブサイトよりも効率的にターゲッティングを行うことができます。
Facebookはまた、そのサービス内で成立した取引から収入を得ることも考えています。最近実装されたFacebook Creditを通じた取引において、Facebookはその30%を受け取ります。
さらにFacebookは、App Storeのようなアプリプラットフォームの展開も狙っている模様です。

Facebookの2011年における売上は、10-40億ドルとみられ、2010年の予測(6億から20億ドル)から大きく前進しています。
Facebookの現在の評価額は665億ドルとなっています。
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それぞれビジネスモデルに違いがあり、非常に興味深い情報が盛りだくさんでした。
Squareがそんなに勢いのあるスタートアップだったとは全く知らず。
また、Twitterの今後が非常に心配ですねー。

Facebookが近々発表すると言われている「プロジェクト・スパルタン」の全容も気になるところ。(<『Appleを脅かすFacebookの「プロジェクト・スパルタン」とは【湯川】 : TechWave』)

こういった情報は今後も定期的にアップデートしていきたいと思います:)


【参考】
How 11 Startups With Billion-Dollar Valuations Actually Make Money - Matt Rosoff - Technology - The Atlantic


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