23 August, 2011

LinkedInファウンダー、Reid Hoffmanが語る起業における6つのルール





当ブログでも何度か取り上げているプロフェッショナル向けソーシャル・ネットワーク、『LinkedIn』の設立者、Reid Hoffmanがスタンフォード大学での講演が非常に興味深いものだったのでご紹介。

彼の中での起業における6つのルールを話していました。
そのルールを以下に。

1. 革新的な変化を探す

車に荷物を積んで向かう先は、いい場所であるべきだ。
革新的な変化は新しく、そして大きな機会を生む。機会というものは十分に大きくなければ、大きなインパクトは起こし得ない。
それは、技術的な変化かもしれないし、競争環境の変化かもしれないし、グローバルなエコシステムの変化かもしれない。


2. 目標を高く設定する

会社を作る労力は上を目指しても下を目指しても変わらない。
しかし、上を目指さない限り、そこにはたどり着けないものの、小さくまとめることは上を目指していたとしても可能だ。
今であれば、”どうすればグローバルなインパクトをもたらすことができるか”を考えなければならない。


3. 会社の周りにネットワークを築く

LinkedInはReid Hoffmanの頭だけで生まれたのではない。
一人で進むことはできないし、そうしようとすることは失敗のレシピだ。
成功するためには、どのようなネットワークを築いているのかを意識しながら、あなたを助けてくれるネットワークを築いていくことが重要だ。


4. うまく進んだ場合と進まなかった場合それぞれについてプランをもっておく

うまく進んだ場合というのは、事前に気づかない場合が多い。
PayPalの場合であれば、まさかeBayで使われるなど誰も想定していなかった。うまく進んだ場合のプランというのは、想定通りの場合だけでなく、新たな機会を見つけることも含んでいる。
うまく進まなかった場合というのは不幸なことにわかりやすい。想定したことがうまくいかず、道が見つからないときだ。それに備えて、様々なプランをもっておくことが重要だ。


5. 柔軟かつ頑固であれ

起業家はいつも二種類のアドバイスを受け、その矛盾に戸惑わされる。
一方は、”ビジョンをもて。それに向かってすすめ。”というものであり、もう一方は、"顧客の声やフィードバック、周りの意見を聞き、それに適応しなさい"というものだ。この2つをどのような両立すればいいのだろうか。
これは教えられるものではなく、やってみて、起業家としての意思決定を迫られて初めてわかるものだ。
”柔軟に頑固であれ”といっているのは、”ビジョンを持ち続けなければならない”し、”柔軟である”ことも必要だからだ。


6. これらのルールは普遍的なものではない

私が挙げたルールというのは重力の法則のようなものではない。これらは私の経験則であり、道しるべとなりうるものではあるが万能ではない。

しかし、これが起業というものの素晴らしいところでもある。全ての会社はそれぞれの経営にユニークなパターンを持っている。
それは世界展開の仕方であったり、流通経路であったりする。

会社を成長させていくために必要な課題は大差ないものの、それらに対処するスキルセットとその組み合わせ方が異なるため、新たな戦略が生まれるのである。

普段、たとえ私がうまくいかないのではないかと思うことであっても、私は決して、”そんなの絶対に上手くいかない”とは言わない。代わりに、”それは難しそうだけど、それでもやるのか”と言うようにしている。

実際の動画は以下より。(右上のSubtitleをクリックすると、英語字幕が出ます。)


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この動画の最後の部分で、彼は起業家精神を

”崖から飛び降り、陸にたたきつけられる前に飛行機を組み立てることだ。いかにして飛行機を動かすか、そしてそれを上昇させ、正しい方向に動かすか。それが面白いんだ。"

と比喩しています。

一回きりの人生、一度は飛び降りる経験をしたいなぁと改めて思った次第。

ちなみに、この動画が投稿されていた、"Entrepreneurship Corner"は『Amazon.co.jp: 20歳のときに知っておきたかったこと』で有名なティナ・シーリグがディレクターを務めるThe Stanford Technology Ventures Programによって運営されており、起業やテクノロジーに関する興味深い動画が揃っていますので、興味ある方は是非:)


【参考】
Reid Hoffman’s entrepreneurial rules of thumb | VentureBeat



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