すっかりご無沙汰なブログになってしまいました。お久しぶりです。
「ブログの更新から遠ざかってしまった理由」についてはまたの機会に書くとして、今回は4月の終わりから参加している活動について紹介したく、久々に書いております。長文ですがよろしければお付き合いください:)
1. One Voice Campaignとは
Twitterなどではかなりアクティブに投稿しているのですが、現在”One Voice Campaign”というものに、ソーシャルメディア運用から公式サイト辺りまでのデジタル統括のような立ち位置で関わらせてもらっています。
One Voice Campaignの目指すところは、「インターネット選挙運動の解禁」すなわち「選挙期間中にそれぞれの選挙区の候補者がインターネットを利用して自身のメッセージを伝えられるようにすること」です。(非常によく間違われるのですが、インターネットからの投票を可能にする「”インターネット選挙”の解禁」ではありません。)
以前から議論されているにも関わらず、いまだこの「インターネット選挙運動の解禁」が実現されていないのは、議員の中でのプライオリティがTPPなどのトピックに比べ低く、またそれを後押しするような世論の高まりがないことが最も大きな理由です。そのような世論の高まりを創出し、「インターネット選挙運動の解禁」の早期に実現するべく今回、One Voice Campaignは始まりました。
2. 僕がOne Voice Campaignに参画した背景
今回僕がこの活動に参加することになったのは、大学の卒業前に半年ほど所属したivoteという「若年層の投票向上のために活動している」団体の存在が大きいのですが、この話をもらったときに”やりたい!”と思った背景にはここ数年における3つほどの大きな出来事がありました。(ちなみに、ivoteでは去年の都知事選における位置情報サービス、『ロケタッチ』を活用した投票促進キャンペーンや人気アプリ『妄想電話』とのコラボレーション企画の統括をしたりしてました。そのときのブログ→『明日に控えた全国統一地方選に向けて』)
1つ目は、2008年にアメリカにいたときのこと。
僕はちょうどオバマ現大統領とヒラリー・クリントンが民主党候補の座を巡り争っている民主党予備選の最中に、大学の夏季留学のプログラムにてアメリカに1ヶ月ほど滞在していたのですが、そこでアメリカにおける政治と社会との距離間の近さに驚かされました。
普通に車のバンパーに"I support Obama"みたいなステッカーが貼ってあったり、Tシャツ売ってたり、プログラムで一緒になったアメリカの学生が「私はヒラリーを支持する。」みたいな話をしてきたり。政治がポップに、かっこよく捉えられているのは本当に衝撃的な体験でした。
当時、日本は福田首相の時代だったのですが、僕は全く首相にも政治にも興味なんてなく、「日本の政治はどうなんだ?」みたいな話を振られても「終わってる」とか「よく分からない」としか答えられませんでした。
「これはマズい」、と日本に帰ってからそういったニュースに関心を払うようになり、若者が政治にもっと参加しないと、これからいろいろな不利益を被ることになると知りました。そしてちょうど同時期に、当初の予想を裏切る歴史的勝利によってオバマ大統領が誕生したというニュースが流れました。
(ちなみに、僕がFacebookを始めたのもこのときのこと。)
2つ目は、シンガポールに交換留学にて行っていたときのこと。
シンガポールは「明るい北朝鮮」と呼ばれるような独裁主義の国なのですが、僕が留学していた2009年はシンガポール経済が絶好調で、GDPが実に18%も上昇した年でした。
カジノが2つでき、ユニバーサルスタジオができ、さらにあらゆるところで開発が進んでいました。
独裁主義という環境ではありましたが3代目首相、リー・シェンロンのリーダーシップが遺憾なく発揮されており、しっかりした政治というのが実行されればこんなにも大きなスケールで成功がもたらされるのか、と身をもって実感しました。
また、留学先の授業の中で2008年におけるオバマ大統領の勝利はFacebookやTwitterを通じた新しい形でのコミュニケーションや公式サイト、MyObama.comを通じた支持者からファンディングによってもたらされたこと、そしてそのソーシャル戦略を統括していたのはFacebook Co-founderの一人、Chris Hughes(当時24歳)だと知りました。
(この交換留学での経験を通じて、ソーシャルメディアに関わる仕事に就きたいと思ったのが今の会社に就職した理由だったりもします。)
3つ目は、ここ一年ぐらい世界各国でもたらされた様々な社会変革。
中東における一連の革命やOccupy Movement、Stop SOPAなど、世界各国でいずれも不利益を被っていた(被る)側の人々が声を上げることで、変化をもたらしていました。
また、それぞれの事例について様々な分析がなされていますが、インターネットの活用がどの社会的ムーブメントの中でも重要な役割を担ったことは間違いなく、その可能性を感じさせる出来事でもありました。
最初の2つはivoteに参加した際の理由でもあり、僕は「政治と社会の距離を縮め」、若年層の政治への参加を促すことで、まだまだ寿命が長い私たち世代にとって「機能する政治」が実現できるのではないかと考えています。
また、その上での障害は近年の世界各国における社会変革(3つ目)のようにしっかりと声を上げることによって解消できるのではないか、とも考えています。
3. なぜ「ネット選挙運動解禁」か
今回のOne Voice Campaignの目的である「ネット選挙運動の解禁」はまさに「政治と社会の距離を縮める」上での障害です。
今や何らかの情報を知りたい、というときにインターネットを使わないケースなどこと若い世代にとっては考えられないことではないでしょうか。
にも関わらず、国のこれからを任せるひとを選ぶ選挙の期間中に候補者の最新のメッセージを知る手段が、選挙カーや街頭演説、ビラぐらいしかない、なんて時代錯誤ではないかとすら感じます。
また、インターネットという現代の「普通」に制度をあわせることによって、オバマ大統領のような国民がつくるリーダーが発掘されるかもしれませんし、政治というものがより透明化されるといった効果があるのではないかとも思っています。
4. One Voice Campaignに共感・賛同いただける方へ
正直、世界各国でより大きなスケールでの社会変革が起こってきている以上、日本で「インターネット選挙運動解禁」というこんなちっぽけなことが実現できない理由はどこにもないはずです。コアで動いているメンバーには20代、30代が多いですが、経験不足などももはや関係がないと思っています。上に書いた通り、Chris Hughesは当時24歳であり、エジプト革命の流れを作ることとなったWael Ghonimも当時31歳でした。声をあげること、それさえできれば変化は始まるのではないでしょうか。
というわけで「当たり前になされるべき」だし、「できないわけがない」ので運営チームはこのOne Voice Campaignを本気で取り組んでいます。
そしてだからこそ、田原総一朗さんや駒崎弘樹さんなど多くの著名人の方々が賛同くださり、公式サイトのオープンからここまで僅か2週間ほどでITmediaやgreenzのようなネットメディアだけでなく、朝日新聞や産経新聞のようなマスメディア、またJapan Timesのような英字紙にも取り上げられてきました。
さらに、23日に津田大介さんや各党議員を招いて開催したイベントには150人を超える来場だけでなく、Ustream/ニコニコ動画合わせて25,000人を超える視聴者が集まりました。
『One voice Campaign インターネット選挙運動解禁へ向けて』
より、ツイート(Twitter)やいいね!(Facebook)、署名(名前&メールアドレス)にてOne Voice Campaignにご参加ください。また、是非お友達にもご紹介いただければうれしいです。
「その一言で政治は変わる」と信じています。
何卒よろしくお願い致します。
【参考】
■One Voice Campaign トレイラームービー
■メディア記事
ネット選挙運動解禁への課題は“国民の無関心”?――与野党議員と津田大介さんら議論 (1/3) - ITmedia ニュース
日本でもネット選挙運動やろうよ!ネット選挙解禁を目指す「One Voice キャンペーン」がスタート!! | greenz.jp グリーンズ