27 February, 2010

アイデンティティーの拠り所


今、ちょうど学校が一週間の休み期間に入っています。





ということで、いつもは勉強漬けな学生たちも息抜き中。僕も友人に誘われ、2日連続でカラオケに行きました。(日吉時代以来かな!?笑)





そこで改めて感じたのがシンガポールの娯楽文化の欠如。





カラオケでシンガポール人が歌うのは、中国本土や台湾、欧米、韓国、日本などシンガポール以外の歌がほとんど。(9割ぐらい)





日本人の僕はシンガポールにいても、日本に興味のある人に日本について話したり、街中で日本人や日本に交わる商業広告や娯楽広告(化粧品や邦画、UNIQLOの巨大広告など。最近だとのだめカンタービレがこちらでももうすぐ公開らしくあちこちにポスターがある。)を見たりするのが、日本人としてのアイデンティティーを再確認する機会になるわけですが、どうやらシンガポール人にはそういうのってあまりなさそうだなー、ってカラオケ中に考えてました。(日本に留学していたシンガポール人の友人は、シンガポールに帰ってから(日本に対する)ホームシックにかかったと表現していたり。笑)





で、カラオケが終わった後にマクドナルドでだべりながら、発見したのがシンガポールの男性は徴兵制によって、自分がシンガポール人である、ということを強く認識している、ということ。





シンガポールは高校卒業後、2年間、軍で訓練を受けることを義務付けられ(National Service)、その後10年間(?)、毎年、体力測定を受けなければならないらしいです。





なので、シンガポールの男子学生は国防、軍事などの話題にはすごく詳しい(~ミサイルがどうとか、日本軍とアメリカ軍は~という風に配備を分担してる、とか。)





「国を守る」ことを義務付けられている組織での経験が彼らのシンガポール人としてのアイデンティティーの拠り所なのかも。





そんな風に感じました。





女の子はどうなんでしょうね。





ちなみにカラオケでの一番の収穫は、「ウィーアー」がウケたことでしたwなによりなにより。


26 February, 2010

F1にみる世界のパワーシフト

僕は実家が自動車関係(広島なのでMa○da)だったので、小さい頃から車が好きでした。

中学生から"Best Car"とか読んでました。(チューニングとか改造は今のところピンと来ないんですが。。)

その流れでF1も結構好きなんですが、あまりマニアなことはわからない一方で、オリンピック、サッカーのワールドカップと並び「世界3大スポーツイベント」と称される巨大イベントであり、その開催地の移り変わりは、世界がどう変わっているのか露骨に示す絶好の素材だと思うのでそれについて書いてみます。

ということで、今回は1990年、2000年、2010年という3つのサンプルから比較します。

まず、1990年は開催順に、

1.アメリカ

2.ブラジル 

3.イタリア(サンマリノ)

4.モナコ

5.カナダ

6.メキシコ

7.フランス

8.イギリス

9.ドイツ

10.ハンガリー

11.ベルギー

12.イタリア

13.ポルトガル

14.スペイン

15.日本

16.オーストラリア


続いて、2000年。

1.オーストラリア

2.ブラジル

3.イタリア(サンマリノ)

4.イギリス

5.スペイン

6.ドイツ(ヨーロッパ)

7.モナコ

8.カナダ

9.フランス

10.オーストリア

11.ドイツ

12.ハンガリー

13.ベルギー

14.イタリア

15.アメリカ

16.日本

17.マレーシア


思ったより長い。。最後に2010年。

1.バーレーン

2.オーストラリア

3.マレーシア

4.中国

5.スペイン

6.モナコ

7.トルコ

8.カナダ

9.スペイン(ヨーロッパ)

10.イギリス

11.ドイツ

12.ハンガリー

13.ベルギー

14.イタリア

15.シンガポール

16.日本

17.韓国

18.ブラジル

19.アブダビ


ということで開催地の内訳をまとめると、
(オーストラリアはアジアでカウントしてます。)
1990年(全16回):
欧州(10)、北米(3)、南米(1)、アジア(2)

2000年(全17回):
欧州(11)、北米(2)、南米(1)、アジア(3)

2010年(全19回):
欧州(9)、北米(1)、南米(1)、アジア(6)、中東(2)

ということで、いかにアジアがF1を開催できるだけの経済力をつけてきたかということが如実に表す結果。
(2011年にはインドでの新規開催も決定済み。また、中東も広義では西アジアとも解釈可能。)

アジアの成長と言われても、数字ではなかなかピンと来ないものですが、アジアへのパワーシフトはこうやって、現実問題といして起きているんですよね。

近い将来、中国は1国2開催をすることになるかと思いますし、さらにインドネシア、ベトナム、タイなどの東南アジアが入ってきてヨーロッパよりアジアの方が開催が多いなんてことになりそう。

一方で、ヨーロッパが本家の威信をかけていかにそれを阻止していくのかという政治ドラマもありそう。(開催国はCO2排出が~な国限定とかw)

【おまけ】
夜中に思わず叫んでしまったスーパーアグリ・佐藤琢磨が前年度王者アロンソをオーバーラップする瞬間!



24 February, 2010

英語を学ぶべきもう1つの理由



はじめに書いておくと、タイトルは釣りです。(笑)





今の僕が理解することができる言葉には、


日本語と(一応)英語があるんですが、


留学という流暢には使えないながらも英語を使うことを強いられる環境下で、


かつ日本語を勉強したいという友達に、


英語で日本語の感覚を説明したりする中で


言葉というもののもつ力を感じたので、


それについてエントリー。





まず、日本語。





友達に教えていて、実感したのが、


いかに日本語が相手に文脈・空気を読むことを


求める言語かということ。





主語の省略などもそうですが、暗に示す表現がとても多く、


毎回、「これは~ってこと。」なんて説明すると、


「なんでそれでそこまでわかるの!?」と返され、


「え?なんで?いや、え~。。。」みたいなことがよくあります。





これは、単一民族、島国という集団合意が生まれやすい環境で


使われてきた言葉、特有のものなんじゃないでしょうか。





一方で、英語。





使っていて本当に思うんですが、


英語ってテンションをある程度高くしないと、


しゃべるのがしんどい。


学校で、会う人会う人と、





"Hey~, what's up?!"


から、始まって、


"Wow, really?! That's so nice!"


みたいな日本語にはないストレートな感情表現を


がんがん使っていくのが原因かな~と、思ったり。





定かではありませんが、言語の伝搬の過程で、話者が多様化したため、


とりあえず褒めとけば間違いない、というのが生まれたのかも。(笑)


(本家イギリスの英語は結構堅いですし。)





自己啓発本などにも、「ポジティブな表現を使え」って結構載っているように、


ポジティブな感情をダイレクトに示されるというのは、


聞いている側は非常にうれしいですものなので、


そういうのが常態化している現代英語の世界ってすごいいいな~、と感じます。





(ちなみに一つの手だと思うのは、すごい人だらけの環境下に身をおくこと。


以前インターンしてた会社では、まわりのインターン生たちがハンパなかったので、いつも「すごいっすね!」、「やばいっすね!」、「素晴らしいじゃないっすか!」みたいな言葉が自然に出てきてましたw 


そのせいでポジティブ馬鹿野郎だと思われてましたが、、、)





英語と比べると日本語の感情表現ってかなり控えめで慎ましいですね。


英語を学ぶことで、副作用的に感情表現が豊かになるとすると、


草食系なこれからの時代、ますます必須になるかもですね。(笑)





褒め言葉マスターになって、帰国するのでよろしくお願いします♪(笑)





ベーシック・インカムについて想像してみる



先日の「朝までニコニコ生激論」のテーマだった


ベーシック・インカムについて思ったことなど。


(正しく理解しているか疑問なので、


おかしいところはツッコんでいただけると幸いです。)





まず、魅力的だなー、と思ったのが、


労働市場を効率化できるということ。





僕は継続的な経済発展には、


アメリカのように新しい企業が


次々と生まれていかなければいけないんじゃないか、


と思っているんですが


(ITでいうところのIBM→Macrosoft→Google→Facebookみたいな)、


日本でそういったことが起こらない理由として、


起業という選択が合理的な選択にならないシステムが


強固に構築されてしまっているからではないと思っています。


【参考】


キャリア官僚が起業を決意するとき


《若手記者・スタンフォード留学記 2》 学歴とコネづくりに奔走する米国エリート学生たち(2)





ベーシック・インカムの導入によって、


その風向きが変わるのであれば、


それは社会にとって非常に有益なことだと思います。





一方で、これは問題なんじゃないかなと思ったこととして、


まず、適当な支給額ってどうやって決めるんだ、ということ。





「毎月最低限の生活を送るのに必要とされる額の現金」が


仮に月7万円だとすると、


「地方×実家暮らし」なら働かなくてもなんとか暮らせるかもしれませんが、


「東京×一人暮らし」では家賃ぐらいにしかなりません。


これはどうなんだろう、と。





また、「毎月最低限の生活を送るのに必要とされる額の現金」は、


物価の変動にも影響を受けますが、ベーシック・インカムって政府から


付与されるものなので、企業の賃金と比べて、一度上げると下げられない


下方硬直性がより強い気がします。


(問題がおこるごとにあれもこれも、と負担が


どんどん増していくのではないか、とも思ったり。)





さらに、これまで社会的に虐げられてきた


「働きたくないひと」、「働けなかったひと」が


「働かなくてもいい」と社会的に承認されるのは、


社会不安を増幅させるのではないかな、とも思います。


こういうのが加速しそうな悪寒)





実行に関しては、


イノベーションや生産性の向上を高い見込みで行える世界レベルの


人材の育成が必須なので、


シンガポール並の教育制度を


整えてからにすべきでないかな~、


思いました。


(→「シンガポールの成長戦略について書いてみる」)





何はともあれ、新しい制度について、


これやったらどうなるんだろうって


考えてみるのって楽しいもんですね、みなさんも是非~。








【参考資料】


ベーシック・インカムよりも怠け者同盟の社会


ベーシック・インカム論に関する私的まとめ


【追記】


Madeleine Sophieさんの「社会問題の議論でポジショントークを避ける二つの方法」の中で、



若者・学生の立場で発言する


もう一つの提案は、手前味噌なのですが、若者が発言することです。学生のうちに発言しておくことです。若者は社会に出てから30年~40年働きます。高級クラブでドン・ペリニヨンを飲みまくる夢を持っているかも知れません。大金持ちとなった自分が多額の税金を納め、弱者に施しをするのは嫌だと考えるかも知れません。ただ一方で、失職して生きる希望を失ってしまう不安も持っているかも知れません。立場の固まっていない若者は、最も公平な立場で発言できる立場だという印象を受け取り手に与えられます。


ポジション・トークを回避する議論でポジション・トークをするのもあれなので、詳しく書きませんが、社会問題の議論には、若者が参加すべきだと思います。



とありました。こういった議論には今後とも参加していけるよう心がけていきたいと思います。





23 February, 2010

シンガポールの成長戦略について書いてみる


夏野剛さんが書かれた


GDP成長戦略かGNP成長戦略か


を読んで。





ここにあるGDP成長戦略とGNP成長戦略を使い分けて、


実際に急成長を遂げた国の一つがシンガポール(一人当たりGDPアジア1位!)


だと思うので、現地にいるものとして、どんな風に行っているのか知っている限り、書いてみます。





夏野さんがおっしゃっているGDP戦略、GNP戦略のそれぞれについて


簡単にまとめた上で、シンガポールの例を。





*GDP戦略


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国内における生産と消費を成長させることが重要。


生産に関しては、まず第一に生産性の向上が重要。


そのために、





”技術水準や教育水準だけでなく、(中略)、徹底的なIT投資が必要だ。


また、ホワイトカラーの生産性も低いので、中高年の効率性を上げるための施策を徹底的に打つことも必要になる。


この中で生産性を低くしている要因の1つである年功序列などの見直しは必須となる。インフラ関係の投資では、(中略)、投資の乗数効果の高いIT投資、IT優遇税制などの施策を徹底的に打つことになる。”





しかし、一方で、人口が減少しており、生産性の向上だけでは限界があるので、


”外国から人を受け入れるしかない。いわゆる外国人労働者の大量受け入れだ。


(中略)


すでに建設現場や単純労働工場、ホテルのクリーニングなど、


フリーターの若者でも確保しにくい職場には外国人労働者の姿を見かけるようになっているが、彼らのすべてが合法入国者とは思えない。


しかし、世界に誇る日本のサービスクオリティーを人口減少下で維持するには彼らの力が必須であろう。


え、日本人の雇用が失われる?


そんなことを言っていれば国の成長は望めない。もし同じコストで日本人と外国人がいたら、日本人の方がコミュニケーションコストの点で優位に決まっている。


問題は日本人では嫌がる仕事を引き受けてくれる人たちが存在するのにそれを使えないという事実だ。”


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という感じ。






生産性向上のためのIT投資に関しては、実情不明ですが、留学先の大学は日本でいうと、慶応のSFCみたいな感じで、


常にパソコンを持ち歩き(半数以上Mac)、授業内でのプレゼンは美麗なpowerpointもしくはkeynoteで行っています。


驚いたのは、小学生のころからpowerpointでプレゼンするのが普通(!)ということ。


IT教育はかなり進んでいるのかと思います。


(小学生だった僕のほんの数回のプレゼン(はっぴょう)はせいぜい模造紙だった覚えがあります。。)





また、シンガポールには労働ビザが2種類あって、


一つがこういった単純労働者受け入れのためのもので、


もう一つがGNP戦略での対象となる稼いでくれる外国人のためのもの。





期限は2年で延長不可、強制退去となる。


定期的な労働力交換によって、犯罪の蔓延を防ぐことが目的。








一方、GNP戦略はというと、








*GNP戦略


-----


”外国からの収入をいかに上げるかも大きな要素になる。”





”これからは知財や人材、そして資本を輸出し、付加価値をつくっていかなければならない。そのためにはグローバル国家を目指していくしかない。


 グローバル国家とは、世界を舞台とした企業の本拠地であり、世界で活躍できる人材を多く輩出する国家であり、そして世界中にリスクマネーを提供しきちんと回収していく国家である。そうすることで、GDPが縮小してもそれ以上の成長を世界を舞台にして成し遂げていく。”





”そして国際競争力のある分野を徹底的に優遇する。たとえば規制や税制の徹底的な緩和。しかも国際市場でシェアのある会社だけを優遇し、国内中心の会社には高く課税することで、人材や資金、資源を国際展開する会社に集めやすくする。


 (中略)小学校から徹底的な英語教育を課す。大学以上は、文学部以外は原則英語教育。外国人であっても居住者であればGNPのカウントになるので、稼ぎそうな人々が住みやすい、本拠を置きやすいようにする。留学生も優秀な人ほど受け入れる。所得税率も稼ぐ人が有利になるように。もちろん成田空港は全廃し、羽田空港をさらに埋めたて、世界一の国際空港にする。”


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シンガポールは、世界で活躍できる人材を多く輩出するために、


小学生から習熟度別授業でバイリンガル教育。


(中国系なら英語と中国語、マレー系なら英語とマレー語を学ぶ。ちなみに、落第するともう一年やり直しらしい。)





狭い領土でも国際競争力を持つことができる金融産業に徹底的に投資し、


インドに4時間、中国にも4時間で渡れる地の利を生かし、


アジアマーケットを狙う多国籍企業を優遇し、積極誘致。





こちらの外国人(研究者とか経営者とか)向けのビザは強制帰還などはなく、


むしろ永住権なども取りやすいらしい(永住権を取得している外国人は修士以上が条件とか。)


また、外国人用の住居など外国人が住みやすい環境作りに余念がなく、


留学生も中国、インド、東南アジア各国から卒業後、シンガポールで数年働くことを条件に授業料全額免除で受け入れる。





シンガポールのチャンギ国際空港は世界一の空港として名高い。





-------





と、こんな感じで独裁国家なので、


徹底的に実行することが可能だったわけですが、


住んでいるものとして、夏野さんの主張を読むと、


「日本はこんな国になるべきなのかなぁ。。」というのが率直な感想でした。


(どんな感じか知りたくて、留学先にシンガポールを選んだ自分。。)





あまり批判的に書くと危ないらしいので、


現実としてやっている国はこんな感じですよ、


というお話でした。


20 February, 2010

「最近の若者は~だ。」から「日本の最近の若者は~だ。」にしていきたい。



mixi経由で見つけたニュース


最近よく耳にしますが…若者の〇〇離れは本当?


より。





少子化によって、高齢者の側にたった視点が強くなっているからか、


「最近の若者は~だ」みたいな文脈が最近、


非常に多いですね。





ただ、個人的にはそんな話にそんなに真剣に耳を傾ける必要はない、


と思っています。





こちらにも書いたように、


これからの日本は高齢者と若者で役割分担をしていくべき時代に入っていきます。





生活に困らない程度の礼儀作法は身につけるべきと思いますが、


ジェネレーションY」や「デジタルネイティブ」という言葉があるように、


パソコンや携帯、インターネットが小さいころからそばにあった僕たち世代は、





「あなたとは違うんです」






ということを意識しながら、生きるべきかと。








ただ一方で、これまでのように日本(の若者)が先鋭化し、


世界の中で内向きにガラパゴス化していくのもよくないと思ったり。





というのも、ここにはすごいベニフィットを享受できるチャンスがあるから。





実は、これから成長が予測されるアジアの中で、


特に中国、東南アジアの若者たちは非常に親日的です。


(例:安室奈美恵 アジア圏5か所で1位獲得、日本人女性アーティスト史上初の快挙!





彼らは経済成長中なので、いよいよ世界一物価の高い東京にも手が届きつつありますが、


(香港で会った子なんてこれまでに3回日本に来てたw)


お金以外にもう一つ問題が日本旅行を邪魔しています。





それは情報。





彼らは日本に興味をもってくれているわけですが、


日本語という壁があり、なかなかうまく情報が取得できない。





そこで、最近思うのが、


"台湾女「日本はイケメンパラダイス!こんなかっこいい男性が、普通に歩いている!」"


みたいな日本の情報を、日本人が海外に発信していけるようにならないかなということ。


幸い、ネットの普及によって、そういったことをやるのは非常に簡単にいますし。


(「Asiajin」みたいに。)








これができると海外旅行に行かなくても、外国の話を聞けたりするし、


なにより経済が楽になるので、若者も少しは楽になるんじゃないかなーと思ったりします。





そのためには、何はともあれ英語、


頑張らなければ!





17 February, 2010

期待を超えていく



昔からずっと考えていたことの一つに、


「優秀」とか「すごい」ってどういうことかというのがあるのですが、


最近こういうことなのかも、という自分なりの答えができつつあるので、


書いてみます。





それは、





「相手の期待を超える」





という非常にシンプルなこと。





以前、Lilacさんは、


急成長の米小売、コストコ社長に会う(15.398 CEO Perspective)」の中で、


コストコの創業者の方の話の中で印象に残ったこととして、



・顧客満足度を上げるには、顧客の期待値をコントロールする





「カスタマーサービスを提供して無いのに、顧客満足度カスタマーサービス部門で一位」なのだそうだ。


要は消費者は、コストコは倉庫だと思ってるから、サービスなんて最初から何も期待してない。


それなのに、店員が思ったより親切だから、カスタマーサービスで満足するのだ。





かなり逆説的ではあるが、相手の満足度を上げるには、相手の期待値がこちらの提供できるものより下げておくのは常に大切という話。






と書いていらっしゃいました。


これは企業の例ですが、相手が自分に期待するものを考え、それを超えていくことで満足を生み出すというのは、個人でも同じだと思っていて。





例えば、何かの用でメールしたときに、


即座に返信が返ってくるととてもうれしいですよね。





多くの場合、メールに即座の対応は期待しないからこそ、


こういった感情が生まれるのではないでしょうか。





優秀な方ほど、メールの返信が早いというのは本当に感じます。





時に非常にしんどいことではありますが、


常に相手が期待しているものを考え、それを超えていく。





そのようなことを続けることで、信頼が生まれ、


結果として、優秀だと思われるのではないでしょうか。





自分も現状できているとはなかなか言えないので、


今後より一層、気をつけていきたいです。





また、「日本人は英語ができない」というのも


相手の期待が少なからず影響していると思います。





wikipediaの「IELTS」の項に


あるように、



日本は「TOEFLのスコアを見る限り、英語力に問題がある」と言われることがあるが、IELTSの国別のスコアを見れば日本人の総合スコアは5.59。これは韓国・タイ・アラブ首長国連邦・台湾の受験者の総合平均バンドスコアよりも高い。



という事実があったりもします。





相手が東洋の奇跡を成し遂げ、世界2位の経済大国になった国、ANIMEやMANGAなどのカルチャーを生んだ国、世界一の人口を誇るTOKYOがある国、そんな国から来た人が英語ぐらいしゃべれないわけがない。





と期待値がものすごく高いので、応えるのが難しい。


のではないか、と。





最近は通説となりすぎて、逆に期待よりはしゃべれると驚かれたりもしますがw








ちなみに、常に相手が期待を超える優秀なひとにはその副作用として、この人は優秀だから、どんな分野でも優秀なはずだと思われるハロー効果が生まれます。





タイガー・ウッズが不倫騒動であんなにも紛糾されたのも彼が優秀すぎたから、というのが少なからず影響しているのではないでしょうか。





いい意味で期待を裏切る、コントロールできるようにしておくこともソーシャル・メディアなど個人の影響力を強めるツールが非常に増えてきた今日、応用として必要になってくるのかもしれません。





まぁまずは、そこまで行くところからですけれども。





【関連】


結局は自分の好きなことを貫き通したやつが負け





若者のサバイバル・プラン



id:Chikirinさんの「若者、アウト!」を読んでみて。





Chikirinさんは、


1.安い給与


2.まじめな態度


3.高い社会スキル


4.顧客も高齢者


という4点から、高齢者に有利な労働市場が生まれつつあり、


若者が追いやられていることから、アウト!という風に仰っています。





僕もこれまでのままでは、若者はアウトだと思いますが、


「嘘だと言ってよ。」といってもしょうがないので、


どうすればいいのかを考えてみる。





単純な答えとして、





「高齢者ができない、やりたくない分野かつマーケットが制限されない(少子化傾向の煽りを受けない、世界が舞台)な業種、職業を狙う」





しかない、というか当然そう。





ということで、高齢者のできない、やりたくないことを高齢者の弱点から


田岡茂一風に考えてみる。





高齢者の弱点その1:パソコン、携帯がうまく使えない。






今のところは。


あと5、10年ぐらいしたら変わる気もしますが、


ここには今のところ高齢者はいません。


かつ世界がマーケットとなるようなiPhone、Facebook等のソーシャルアプリとか


有望でいいんじゃないかなーと思います。





高齢者の弱点その2:創造的でない。





長い社会人生活を経ている高齢者は言われたことを忠実にそつなくこなします。


僕もファースト・フードで朝番のバイトをしていたとき、


朝に強い高齢者の方々と一緒ともに働いたのですが、


言われたことは即座に理解し、行動に移されている感じで


すごかったです。





ただ、逆に言われたことをやる生活に順応している分、


国母選手のように、言われてもいないことをやっちゃう(!?)スキルは


削がれてしまっているのではないかと思います。





常に新しいものが社会を前進させていくものなので、企画、クリエイティブなどの仕事は大丈夫かと。


(ただし、世界に向けたもの。新しいものに寛容でない高齢者が増える国内市場では難しそう。。)





高齢者最大の弱点:余命が短い






高齢者にもはやスキルアップは難しいわけですよね。


ということで1、2の弱点をつきながら、


スキルアップを重ねていくことで高齢者に追い出されたりしない人生を歩めるのではないかと思います。








ということで、高齢者の弱点とか書いてみたわけですが、


僕は高齢者の方が嫌いなワケではありません。


というより感謝の気持ちで一杯です。





今、シンガポールにいて思うんですが、


アジア人の日本に対する羨望というのは本当にすごいです。


そして、そんな日本を作ってきた人たちはすごいと思わざるを得ないです。





世代間での同じパイの取り合いで世代間での敵対心みたいなのが生まれるのが最も良くないと思っています。





時代が変わって、役割分担というものを意識しなければならなくなった、ただそれだけの話。





相互に助け合いながら、暮らしていけるといいんじゃないでしょうかと思うし、できると思っています。





ただ、若者は高齢者からすると、「なぜオマエがそこにいるーー!」という思われる人生を歩んでいくべきかな~、と思ったりします。


(これが言いたかった!)





15 February, 2010

事実は小説より奇なり



昔から、百科事典が大好きでした。


中学校くらいの時から、


使ってた電子辞書の百科事典を授業中とかにひたすら読んだり。





今もWikipediaは大好きなサービスの一つです。


ただ、問題はネット全般そうですが、


興味・関心を持つきっかけと調べないという点。





ということで、今日はそもそもは授業準備のために調べていたトピックなんですが、同時に現代のグローバル社会に強い影響を与えていることがわかった非常に興味深いトピックをご紹介。


(リンクされているページ全てを真剣に読むと


2、3時間ぐらいかかるかもしれません。)





パレスチナ問題





~以下、小見出し~


・追い出されたユダヤ人、シオニズムそして悲願の独立国家建国


・「ホロコーストなど起こっていない」、


アラブがホロコースト否認したがっている理由


・欧州から米ソ冷戦へ、パワーシフトが起こった瞬間


・イスラエルはいかにして不敗神話を保ったのか、交錯する思惑


・中東情勢と日本、「ものづくり日本」は第4次中東戦争がきっかけ!?





もちろん、Wikipediaの情報にも少なからずバイアスはあり、


解説不足な点もあります。





ただ、それぞれの思惑が交錯し、誰も責められない、


そんな八方ふさがりな状況がそこにはあり、


これからのグローバル社会ではごく限られた地域での問題でさえ世界全体に強い影響をもたらします。





まずは「知る」ことから。


「きっかけ」となればいいな、と思います。








こちらはその授業で鑑賞した映画。


パキスタン人によるテロによって怪我をおった夫をもつイスラエル人、ヨルダンに住むパキスタン難民、イスラエルで暮らしていたアメリカ人、3人の女性の葛藤を描いたドキュメンタリー作品。


主演:ナタリー・ポートマン、イスラエル人ドライバー役のハンナ・ラズロは第58回カンヌ国際映画祭女優賞受賞しています。


こちらもあわせて是非。






14 February, 2010

なぜアジア人男性は西洋女性と付き合えないのか。



友人に面白い動画を教えてもらいました。


"Why asian guys can't get white girls"というタイトルw






毛だのケツだのは関係ないと思いますが(笑)、


こういうヒエラルキーって確実に存在しているように思うので


考えてみました。





なぜアジア人男性は西洋人女性に惹かれるのか。


そして、なぜ逆に西洋人男性はアジア人男性に惹かれないのか、


という両面。





1.文化的要因


西洋>東洋という、文化的なヒエラルキーの中で、


アジア人は西洋人に憧れるが、逆は起こりにくい。





2.性格的要因


1の環境下で考えた際、積極性で勝負するしかないものの、


アジア人は西洋人に比べると、基本的に静かでおとなしい場合が多く、


積極的とはいえないのでは。


従って、常に積極的な西洋人男性に遅れをとられがち!?





3.身体的要因


女性の好みが筋肉質な人がいいとは限らない。


Jonas Brothersなんてジャニーズとなんらかわらないように見えるし。


しかし、逆に女性から男性は確実にFashionとしての露出が多い


西洋人女性の方に目が止まる。


(実感としてそんな気がする)





と書いてみましたが、これからアジアの成長(特に中国やインドの台頭)によって、アジア人男性の立場が変わる可能性は大いにあると思います。





ちなみに、日本人はアジアでは"Cool"というイメージがかなり強いので、結構イケるのではないかと(笑)。





僕の友人もタイで彼女作りましたし、


僕自身、Facebookで結構見知らぬアジア系の人から友達申請が来たりします。


(秒速で拒否しますけどw)





こちらもおもしろいので是非:


恋愛工学の胎動-21世紀のパラダイムシフト-





13 February, 2010

なぜ若者は政治に興味を持てないのか。



20代の投票率を上げるべく活動している学生団体ivoteの資料によると、


2009年8月の衆院選で投票した20代の投票率は49.45%とのこと。





前回の衆議院選挙(05 年、46.20%)と比べても 3.25%改善されたとのことですが、


以前として約半数が投票に行っていません。


(僕も期日前投票とか調べなかったため、投票していませんが。)





先日、成人式で配られたDVDに関する記事を見てあまりにがっかりしたので、なぜ若者が政治に関心が持てないのか考えてみました。





成人式で配られた選挙啓発DVDが「幼稚」と話題 「幼稚と思う若者が多いのは心強い」と協会





なぜ政治に関心を持てないのかという問いに対する答えとして、僕が思う答えは「何も変わる気がしないから」です。





事実、先の衆院選以前に自民党以外が政権を握ったのは、


細川・羽田内閣の約11ヶ月あまりしかありませんでした。


このような強固な自民党の体制は何も変わる気がしなかった理由の一つだと思います。





ただ、衆院選では民主党の勝利が確実視されている状況でした。


であるなら、なぜ投票率は伸びなかったのか。





それは、


「鳩山さんの答弁、麻生さんと同じセリフ」志位氏が指摘


というのに顕著に見られたように、


どの政党も代わり映えしないのからではないでしょうか。





ではなぜ、みんな同じような主張をするのかといえば、


それは国民みなが同じものを政治家に求めているから。


一般的に、投票者の意見を変える要因には、


階級、年齢、性別、民族というのがあるみたいですが、





階級→一億層中流な意識


年齢→年長者に従うべし


性別→女性の権利は(先進国のそれとは比べ物のならないものの)


それなりに達成されつつあり、イスラム圏のように争点になりにくい。


民族→ほぼ日本人





というようにこれまでいかに単一的な意見が導かれてきたかを見事に説明しています。


かつ歴史的にも明治維新以後、挙国一致な体制が普通なお国柄なので、政府が何とかしてくれるだろう、という他力本願な姿勢から抜け出せないのでしょう。





ということで画一的な日本国民、それに呼応するように乱立する代わり映えしない政党、かつ他力本願な風土という3つの要因から投票しても、何も変わらない、変えられないという考えが生まれ、投票率が低くなるという結果を導いているように思います。





今、若者の投票率向上の必要性が声高に叫ばれるのは高齢者の数が増えすぎていて、パワーが強くなりすぎ、若者が圧倒的に損をする社会が生み出されようとしているからだと理解しているのですが、変化がなにぶんゆっくりなので気づきにくいのではないでしょうか。





ということで、どうしたら政治に対する意識を変えられるのかといえば、これらの要因に多様性を持たせればいいのではないかというのが僕の考え。





特に民族的多様性は政治に関する意識を一気に高めると思います。





選挙権を持つ層に多様性が生まれれば、政党の意見も多様化し変わり、島国というナショナリズムの高まりやすい日本において、投票にいかなければ日本が日本じゃなくなると言われれば、純ジャパニーズの政治に対する意識は変わるのではないでしょうか。





なにより、「やっても変わらない」から「やらなきゃ変わってしまう」という政治のパラダイムシフトは、というのは他人任せではもはや対応不可能なこれからの国づくりに最も重要な姿勢だと思います。





ということで、僕は外国人参政権っていいんじゃないかな~と思ったりする次第です。





12 February, 2010

大学生が勉強するべき理由を考えてみた

すこし前のトピックですが、

東京工芸大学講師でゲームクリエイターの飯田和敏氏がボイコット!
「このクラスではもう授業出来ない」
というのがありました。




さすがに最前列で寝るというのはすごいなぁ、と思いますが授業中に寝ている学生、授業に出席しない学生が多いのが日本の大学の日常だと思います。

僕自身、1・2年の頃は正しくそんな感じで授業で寝る・切る(出席しない)のは日常茶飯事だったし、3・4年の留学前もゼミ以外の授業にはほとんど出ていませんでした。

ただ、勉強に対する態度に関しては現在、留学先で初めてまじめに授業に出て、一生懸命勉強してみたりや就職活動を控える身になってみて、考え直した部分があるのでそれについて考えてみます。
(もちろん、個人の裁量で自由にデザインできる日本の大学生活というのは、やりたいことが決まっている人には非常に有効なシステムなので、そういう人はその道をひたすらに進むべきと思います。ただ、大学合格がゴールとなっている日本の教育システム下ではやりたいことは大学に入ってから見つけるという学生の方が多いと思うので、それが見つかるまで、あるいはそれを見つけるために、という視点です。)

1.大学で勉強することのメリット

大学教育でのゴールを就職、あるいは社会に出る準備をすることとしてみると、nanapiのこの記事にあるように、将来を予測することがとても重要です。

就職・転職する際に必ず考えておいてほしい3つのこと

この将来を予測するのに、大学の勉強というのは非常に役に立ちます。
大学というのは、内容が硬直的な高校までの教育と異なり、
(数年遅れとはいえ)時代の流れに合わせたプログラムを提供する場であり、かつ大学教授は経済・社会・政治等の過去から現在までに適応可能な理論を考え出し、将来について考えている専門家です。
そういった人たちから学ぶことは少なからず、未来を見据えるのに役立つはずです。

事実として、以前twitter上で@AkieIriyamaさんの以下のようなツイートを見かけました。

経済学者ですからね。国際経済学や産業組織論をやってれば、どういう産業がヤバいかは学部生でも検討付くはず。RT @yk_atl: おお、素晴らしく鋭いんですね。RT @AkieIriyama: ボクの日本の大学のゼミの教授は、既に15年ぐらい前に「JALはヤバい」と断言してました。


2.勉強しないことのデメリット

断言できますが、勉強していない、しなくてもよいと思っている大学生は世界中で、日本人だけです。
世界では大学院進学が普通となりつつあり、そのために学部での勉強を一生懸命頑張っています。
la dolce vitaさんが「就活中の学生へ - 1」でおっしゃっているように、

これは意外と知られていないのかもしれませんが、
世界のさまざまな現場では「学士」では不足で「修士」を求められるケースが多くなっています。
GoogleのエンジニアはPh.Dばっかりというのは有名な話だし、
国際機関で上へ行こうと思ったら最低限、開発学・経済学など関連分野での修士が必要、
経験重視のビジネス界でも経営に近い部署はMBA必須だったり・・・
こういう事実も日本を出て初めてグローバルな流れ・実態がわかったりする。
* 文系修士は就職に不利では?
* 頑張って博士とってもポスドクに待ってるのは高学歴ワーキングプアらしい。
→ 世界に出てしまうと関係ないです。もしまだ勉強し足りない目指す分野があるのであれば、自分を抑えてしまうのでなくぜひ行くべき。

という事実があります。
サボってばかりいる日本の大学生のGPAが他の国の大学生と比べて、異様に低いのは承知の事実。
4年間という二度と戻ってこない個々の貴重な時間を日本でしか通用しないやり方で過ごすということには
高いリスクが隠されています。

後悔先立たずというように、今できることは明日やるべきではないです。
自戒をこめて。