19 August, 2010

バイラル・マーケティングの最先端を覗く。

UNIQLOCKの成功などでも知られるマーケティング手法に”バイラルマーケティング”というものがあります。話題になるようなコンテンツを作り、主にネット上においてネットワークから伝播させながら、商品やブランドの魅力をコストをあまり使わずに伝えていくという手法とされています。

(参考:バイラルマーケティングを甘く見てはいけない理由:日経ビジネスオンライン

世界中でバイラル(="viral""ウイルス性の")なクリエイティブなコンテンツが作られていますが、その発祥の地、イギリスのサイトでバイラル・ビデオの最先端をキャッチアップできるページを発見したのでご紹介。

イギリスの新聞社”The Guardian”のGuardian Viral Video Chart: Take a moment to watch something beautiful | Media | guardian.co.ukというページでその週に話題になっている10個のビデオがリストアップされています。

ちなみに、今週のリストには以下のようなものが載ってました。


他のビデオも創造的でおもしろいものばかりでした。

クリエイティビティーを伸ばすには、クリエイティブなものに触れることが大事とダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」にもあったような気が。(うろ覚え。。)

時間があるときにでも是非!

18 August, 2010

twitterでファンド・レイジング

一昨日よりトライバルメディアハウスという会社でインターンとして働かせてもらっています。

主なミッションは、ソーシャルメディア関連の海外の知見を収集し、シェアすることであるため、多くの海外記事を読む機会に恵まれています。

ということで今日も面白い記事を見つけたのでシェア。

ソーシャルメディアを利用した資金調達のお話@アメリカ。

日本には寄付文化がないとよく言われますが、新たな手法として今後、日本でも浸透していくかも、と思ったり。

出典は『A Twitter follower is worth $0.24』

twitterのフォロワーには一人当たり0.24ドル(約20円)の価値がある!?

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『The Networked Nonprofit』という本を読み、インターネットを通じてネットワークでつながっている人々から個人や組織への協力を仰ぎ、資金を調達するという『Crowd funding』に興味を持ったMarc van Bree氏は、ナッシュビルで起きた洪水(参考:「ナッシュビルに洪水襲来 19人死亡、名所も水浸し」)によって大きな被害を受けた"Nashville Symphony Orchestra"を援助したいと思い、あるアイデアを実行したんだとか。

それは友達や家族を介してではなく、ネットを通じて募金に関する情報を拡散し、募金を募ること。

彼はツイッターをメインにブログやアマゾンといったものを使いつつ、最終的に1000人のフォロワーから総額$235の募金を得たそう。(すなわち、一人当たり約0.24ドル)

当初の目標は$1000であったため、目標達成とはいかなかったものの彼は、次のようなことを成果、教訓として挙げています。

国外からも募金が。

アメリカだけではなく、イギリスやドイツからも募金があったことから、情報が伝わりさえすれば、興味を持つ人がいるため、地理的な境界線を引くべきではないこと、そして、問題に対する意識を高めようと努力するべきだと述べています。

仲間を見つけることの大切さ。

自分自身が持つネットワークのみに頼るのではなく、ネットワークをさらに活発化させ、その枠を広げることを考えるべきだと。

広く仲間を見つけることでモメンタムが生まれるし、また関係が深まることでさらなる機会が生まれると述べています。


「縁」を作る機会の多様化を。

多くの場合、顔見知りであるSNS上のネットワークと異なり、ゆるい関係がより許容されているtwitterでのフォロー、フォロワーという関係は本当に「縁」のできる一歩手前ぐらいにあるのだと思います。

オフ会のようなオフラインでの接触以外にも、今回のファンド・レイジングのような形でも「縁」(というかつながる機会?)ができるのでは思ったり。

そういう機会がより増えていくことによって、よりダイナミックで面白い社会になるんじゃないんでしょうかねー。

発展していくgov2.0

政治とネットについて面白い資料を発見したので、感じたことと共にシェア。

ソースは、『Cool Gov 2.0 sites you don’t know about』

記事中では、アメリカにおける最先端の"government2.0"の取り組み事例を紹介されています。

”government2.0”とは、web2.0の提唱者でもあるティム・オライリーが提唱した言葉でソーシャル・メディアやWeb 2.0のメリットを政府が活用し、政治の透明性や国民の政治参加、また官民の協業を促進させよう、という概念のこと。

アメリカでは特にオバマ大統領の就任以後、特に勢いが増しているように思いますが、本記事で紹介されていたものからいくつか気になったものをば。

『Apps.DC.gov』

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政府あるいはディベロッパーが開発したワシントンDCでの利用に特化したアプリが購入できるサイト。

例として、ワシントンDCにおける駐車場情報、犯罪率情報に関するアプリなど。
地方自治体が先導しているというのがすごい。

是非、日本でもやってもらいたい!

『tweetcongress』

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日本でいうところの『politter』

twitterを利用している議員のつぶやき等が一覧できるサイト。

こちらは議員のアップロードしたビデオや写真も閲覧可能。

『OpenCongress』

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上院、下院で議題にあがっている法案の内容や上下院の各議員のそれぞれの議題に対する投票記録を閲覧可能。NPO団体が運営するオープンソース型のサイトとのこと。

情報量の多さに驚き。

googleテレビなんかだとこういうサイトを見ながら国会中継を見る、

みたいなことができるようになるんでしょうねー。

翻って日本

日本では未だにネット選挙が解禁されていませんが、多くのtwitter議員や、鳩山前総理が推進されていた『ハトミミ』(現在は『国民の声』??)、事業仕分けのネット中継など政治とネットの距離は確実に縮まっているように思います。

より政治を透明化し、身近にするためにもアメリカの事例を元にした取り組みが進んでいってほしいところ。

07 August, 2010

8月6日、原爆投下の日に思ったことメモ。

今日は8月6日。

65年前、広島に原子爆弾が投下された日でした。

朝から平和祈念式典参列、平和祈念資料館見学、被爆者の方の講演聴講とはじめてだったり、小中学生以来久しぶりに平和というものを考えた一日でした。

それぞれについて感じたこと、メモしたことをまとめ。

平和祈念式典

平和祈念式典に参列したのは初めてでした。

8時15分、原爆が爆発された瞬間に1分間黙祷したのですが、65年前の広島のことを思うと寒気を感じました。

65年前に爆心地に近い平和記念公園周辺にいた方のほとんどはその一瞬で多くの命が吹き飛んだそうです。

今年の式典には5万5千人の方が参列したそうですが、仮にこの一瞬に爆弾が投下されたらと思うと。。

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また、外国人の参列者が1割いかないぐらいではありましたがいらっしゃいました。

平和宣言やプログラムは日英両方で書かれていたのですが、式典自体は日本語のみで彼らは置いてけぼりな感が強かったように思いました。

8月6日が世界が平和について考える機会なるよう英語アナウンスがあってもいいのかなー、と。

そして今回、式典後にPEACE ACTION(http://ameblo.jp/peace-action/)という団体のイベントに参加し来場している方から平和へのメッセージを集める活動をお手伝いしたのですが、日本でも長野、千葉、大阪などさまざまな土地から来られていることがわかり、上京してから広島、長崎以外の学生の平和に対する意識の低さにがっかりしていたのでとてもうれしい発見できた。

学生も多くいたのですが、生徒会等での選抜ではなく、より多くの人が広島を訪れる機会を作って欲しいと思います。

平和祈念資料館見学

中学生以来に見て回った資料館。

見て回る際に目がつくところが当時とまったく異なっている、と自分でも実感できたのが印象的でした。

具体的には当時は原子爆弾の威力や被爆後の広島の惨状にしか目が向かなかったのですが、
今回回る中で「なぜ広島が選ばれたのか。」や「今、ヒロシマ・ナガサキを繰り返さないためにどのような取り組みがなされているのか」という点に興味を持つようになっていました。

被爆者の方のお話

お話を聞いたのは現在74歳(9歳で被爆された)で在外被爆者の方々の支援をされている方。

そういった観点からのお話があったのが印象的でした。

印象に残ったことをいくつか。

1. 核廃絶に向けた活動について

現在、原爆に関する展示が海外でも開催され核廃絶に向けた活動が世界的に行われているが、ほとんどは欧米での開催であり、アジアでの開催はない。

被害者の立場でなく、加害者としての立場を認識した上でアジアにもっと発信していくべき。

2. 修学旅行生などに対して、原爆体験を話しているが現在、小学生が7割、中学生が2割、その他が1割。

被爆者が中心になって行ってきた核廃絶運動を実際に行動できる活発な若者に継承してもらいたい。

3. 被爆者も決して被爆体験を話したいわけではない。

伝えたい、と思ってもらえるようになることが重要。時間はあまりない。

最後に

路面電車の駅から平和公園に歩いて向かっている際、下のような句を見つけました。

「千万の いのちの上に 築かれし たいらけき世を 生くる悲しさ」


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決して忘れてはいけない事実。