28 October, 2010

ジョゼフ・ナイ教授の講演から。

先週の話ですが、慶応であった著書「ソフト・パワー」で著名なハーバード大学のジョゼフ・ナイ教授の講演に行ってきました。

講演の題名は、"The United States, Japan, and China(アメリカ、日本、中国)"ということで中国の発展をどう受け止めるべきか、東アジアの繁栄のために日米中はどのような関係を結ぶべきかということが主でした。

正直、日本の話はオマケ程度でしか出ず、アメリカに向けた話でしたがw


ナイ教授の話をざっくりまとめると、

”中国の発展は脅威であり、今世紀中には中国との戦争が起こるのではないかと見る向きもあるが、政治経済的にも社会的にも、そして軍事的にも未熟な国であり、例えGDPで数十年後、アメリカを抜くとしても1人当りで見ればアメリカには遠く及ばない。また、根本的に衝突が発生する原因は新たな脅威が出現によるものではなく、それを恐れることである。(例:アメリカがイギリスを抜き世界一の経済大国になったときには衝突が怒らなかった。)従って、事実を冷静に受け止め、誇張や自己実現的な予言は避けなければならない。

しかしながら依然として中国は政治的に非常に不安定な国であり、成長とともに増すそのリスクをヘッジするためにも、そして中国を国際社会の一員として迎え入れるためにも必要とされるのは、密な日米関係である。中国の発展とそれに伴なう脅威を見据えると日米同盟の意味は両国にとって大きなものであり、歴史的経緯から日本にとってそれは不平等なものと見る向きもあるが、現在そして将来的な国際問題であるテロや環境、途上国支援などの面においては日本のその技術力、経験をもってよりアメリカと同等のパートナーとなるのであり、幸いにもそれらはオバマ大統領の政策的プライオリティーとも一致している。これらの現状を鑑みると、日米の利害は依然として一致しており、その同盟を通じて、日米中のトライアングルが形成されることは繁栄する東アジアの象徴となるだろう。”


という感じだったと思います。講演で印象的だったのは以下の3点。


1. 上には含めてませんがイントロのところで「安全保障というのは空気のようなものであり、それを失い始めるまでは気づかないだけでなく、そうなってくるとそのことしか考えられないものなのだ。」と仰ってました。

ついこないだまで騒がれていた普天間基地の問題はとんと聞かなくなり、中国に対する敵対的なコメントが普通に雑談の中でも出てきたりしている自分のまわりの現状をみるとまさに、という感じ。


2. アメリカ国民のうち中国を脅威と捉えている割合が54%であったことを引き合いに出されていましたが、実際にアメリカでは以下のようなCMも中間選挙の際には作られていたようです。中国に対する脅威をアメリカは僕らが思っている以上に感じているのかも。


解説は以下など(英語)↓


3. 教授はアメリカが中国ではなく日本の側につく理由として、「アメリカは中国は脅威に感じているが日本に対してはそうでないこと、また日本とは民主主義的価値観を共有していること」を挙げていたんですが、最後の質問時間である学生が「アメリカ人は日本よりも中国に対して興味を持っているのは中国語の学ぶ学生の増加を見ても間違いないのではないか、だとしてもアメリカは中国側に行くことはないと言えるのか」、という質問に対し、教授は「確かにそうである。しかしそうならないようにするのは日本のすることだ。日本について世界に知ってもらうべく日本人は外に出ていかなければならない。日本ほどよい国はそうはないのだから。そのために若い学生は頑張らなければならない。」といった旨を解答として話されてました。

僕は日本から出ていきたいと思っているので、この言葉は特にしっかりと心に留めておきたいと思いました。

20 October, 2010

flavors.meに見る近未来的就職活動

Flavors.meというサービスをご存知でしょうか。

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ざっくりいうと様々なオンライン・アクティビティーを一元化できるプロフィール・サービス。

《参考》

「Flavors.me:利用中の各種オンラインサービスの情報を、簡単にまとめて一覧表示」

「カッコいいオンラインプロフィールがサクっと作れる「Flavors.me」 : ライフハッカー[日本版]」



このサービスを使っている人のうち、海外の学生をものを探してみたところ、こんな感じで、個人のセンスで自由にデザインしつつtwitterやblog、flickr等の同期以外にも

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LinkedInとか

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VisualCV のような履歴書を一緒に載せていて、さらに、こういうポジションやインダストリーで働きたいということを明確にしている人が多く、なんだか日本の就職活動との違いをすごく感じました。

日本の就職活動といったらなんというかこういう感じで企業について知りながら、その適性について己と検証するイメージ。

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もちろん日本の就職活動においては、大学で何をしてきたかというのは海外ほど求められないのでしょうがない面もありますが(彼らの経歴を見る限り1年の夏からインターンなんてザラ)、なんというか「やりたいことをやるんだ。選びとってやる。」という海外の学生と「やりたいことはわからないけど、選ばれてみせる。」という日本の学生の就職活動に対する姿勢が対比的に現れているように思います。

webツールの増加によって可能になったスタイルではありますが、就職氷河期という時代には、前者の方が適合的だと思います。こういう形の就活の方が適性や方向性の不一致は少なそうだし。

日本の就職活動も学生が「選ばれる」という受動的な態度ではなく、「選びとる」という能動的な就職活動になることを願う限り。

01 September, 2010

変化を受け入れるマインド

今日いくつかのブログで取り上げられていた話題に、英語最大の辞典であるOxford English Dictionaryの次のバージョンはオンラインのみで出版はしない、というのがありました。


<参考>
The Next “Oxford English Dictionary” Could Be Online-Only - Mashable
Oxford English Dictionary May Never Be Published Again - Read Write Web

つい先日、日本の新聞協会が紙のよさを訴える広告を出したばかりだったので、考え方、姿勢の違いを明確に映し出しているように感じずにはいられないニュースでした。

前期、元毎日新聞で「新聞社―破綻したビジネスモデル」の著者である河内さんの授業を学校で受けていて、「新聞社が「紙」にこだわる理由 :投資十八番」の中でぐっちさんが書かれていた

”新聞社も本音としては、「紙」にこだわるといつかは破滅することくらいわかっているはず

というのは新聞に関わる多くの方々が確実に自覚しているように感じました。

分かっているのに変えられないというのは中にいる人にとっては非常にはがゆいのではないかと思うのですが、(「日本の敵は「日本」?」にあったように20世紀の古い日本で成功体験を得た方々に主導権を握られてしまっているのかも。)せめて個人レベルでは変化を受け入れるマインドを持っていたいところ。

Chikirinさんが「変化」で書かれていた

”今想像しえるモノしか存在しない5年後の世界なんて、ありえないくらいつまんないし、今想像しえるものにしかなりえない5年後の自分なんて、あまりにも残念だし、今想像しえるものにしか遭遇できない5年後の世界なんて、あまりにも退屈だ。”

というのをたとえ60歳になっても、80歳になっても感じられる自分でありたいなぁと思います。

19 August, 2010

バイラル・マーケティングの最先端を覗く。

UNIQLOCKの成功などでも知られるマーケティング手法に”バイラルマーケティング”というものがあります。話題になるようなコンテンツを作り、主にネット上においてネットワークから伝播させながら、商品やブランドの魅力をコストをあまり使わずに伝えていくという手法とされています。

(参考:バイラルマーケティングを甘く見てはいけない理由:日経ビジネスオンライン

世界中でバイラル(="viral""ウイルス性の")なクリエイティブなコンテンツが作られていますが、その発祥の地、イギリスのサイトでバイラル・ビデオの最先端をキャッチアップできるページを発見したのでご紹介。

イギリスの新聞社”The Guardian”のGuardian Viral Video Chart: Take a moment to watch something beautiful | Media | guardian.co.ukというページでその週に話題になっている10個のビデオがリストアップされています。

ちなみに、今週のリストには以下のようなものが載ってました。


他のビデオも創造的でおもしろいものばかりでした。

クリエイティビティーを伸ばすには、クリエイティブなものに触れることが大事とダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」にもあったような気が。(うろ覚え。。)

時間があるときにでも是非!

18 August, 2010

twitterでファンド・レイジング

一昨日よりトライバルメディアハウスという会社でインターンとして働かせてもらっています。

主なミッションは、ソーシャルメディア関連の海外の知見を収集し、シェアすることであるため、多くの海外記事を読む機会に恵まれています。

ということで今日も面白い記事を見つけたのでシェア。

ソーシャルメディアを利用した資金調達のお話@アメリカ。

日本には寄付文化がないとよく言われますが、新たな手法として今後、日本でも浸透していくかも、と思ったり。

出典は『A Twitter follower is worth $0.24』

twitterのフォロワーには一人当たり0.24ドル(約20円)の価値がある!?

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『The Networked Nonprofit』という本を読み、インターネットを通じてネットワークでつながっている人々から個人や組織への協力を仰ぎ、資金を調達するという『Crowd funding』に興味を持ったMarc van Bree氏は、ナッシュビルで起きた洪水(参考:「ナッシュビルに洪水襲来 19人死亡、名所も水浸し」)によって大きな被害を受けた"Nashville Symphony Orchestra"を援助したいと思い、あるアイデアを実行したんだとか。

それは友達や家族を介してではなく、ネットを通じて募金に関する情報を拡散し、募金を募ること。

彼はツイッターをメインにブログやアマゾンといったものを使いつつ、最終的に1000人のフォロワーから総額$235の募金を得たそう。(すなわち、一人当たり約0.24ドル)

当初の目標は$1000であったため、目標達成とはいかなかったものの彼は、次のようなことを成果、教訓として挙げています。

国外からも募金が。

アメリカだけではなく、イギリスやドイツからも募金があったことから、情報が伝わりさえすれば、興味を持つ人がいるため、地理的な境界線を引くべきではないこと、そして、問題に対する意識を高めようと努力するべきだと述べています。

仲間を見つけることの大切さ。

自分自身が持つネットワークのみに頼るのではなく、ネットワークをさらに活発化させ、その枠を広げることを考えるべきだと。

広く仲間を見つけることでモメンタムが生まれるし、また関係が深まることでさらなる機会が生まれると述べています。


「縁」を作る機会の多様化を。

多くの場合、顔見知りであるSNS上のネットワークと異なり、ゆるい関係がより許容されているtwitterでのフォロー、フォロワーという関係は本当に「縁」のできる一歩手前ぐらいにあるのだと思います。

オフ会のようなオフラインでの接触以外にも、今回のファンド・レイジングのような形でも「縁」(というかつながる機会?)ができるのでは思ったり。

そういう機会がより増えていくことによって、よりダイナミックで面白い社会になるんじゃないんでしょうかねー。

発展していくgov2.0

政治とネットについて面白い資料を発見したので、感じたことと共にシェア。

ソースは、『Cool Gov 2.0 sites you don’t know about』

記事中では、アメリカにおける最先端の"government2.0"の取り組み事例を紹介されています。

”government2.0”とは、web2.0の提唱者でもあるティム・オライリーが提唱した言葉でソーシャル・メディアやWeb 2.0のメリットを政府が活用し、政治の透明性や国民の政治参加、また官民の協業を促進させよう、という概念のこと。

アメリカでは特にオバマ大統領の就任以後、特に勢いが増しているように思いますが、本記事で紹介されていたものからいくつか気になったものをば。

『Apps.DC.gov』

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政府あるいはディベロッパーが開発したワシントンDCでの利用に特化したアプリが購入できるサイト。

例として、ワシントンDCにおける駐車場情報、犯罪率情報に関するアプリなど。
地方自治体が先導しているというのがすごい。

是非、日本でもやってもらいたい!

『tweetcongress』

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日本でいうところの『politter』

twitterを利用している議員のつぶやき等が一覧できるサイト。

こちらは議員のアップロードしたビデオや写真も閲覧可能。

『OpenCongress』

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上院、下院で議題にあがっている法案の内容や上下院の各議員のそれぞれの議題に対する投票記録を閲覧可能。NPO団体が運営するオープンソース型のサイトとのこと。

情報量の多さに驚き。

googleテレビなんかだとこういうサイトを見ながら国会中継を見る、

みたいなことができるようになるんでしょうねー。

翻って日本

日本では未だにネット選挙が解禁されていませんが、多くのtwitter議員や、鳩山前総理が推進されていた『ハトミミ』(現在は『国民の声』??)、事業仕分けのネット中継など政治とネットの距離は確実に縮まっているように思います。

より政治を透明化し、身近にするためにもアメリカの事例を元にした取り組みが進んでいってほしいところ。

07 August, 2010

8月6日、原爆投下の日に思ったことメモ。

今日は8月6日。

65年前、広島に原子爆弾が投下された日でした。

朝から平和祈念式典参列、平和祈念資料館見学、被爆者の方の講演聴講とはじめてだったり、小中学生以来久しぶりに平和というものを考えた一日でした。

それぞれについて感じたこと、メモしたことをまとめ。

平和祈念式典

平和祈念式典に参列したのは初めてでした。

8時15分、原爆が爆発された瞬間に1分間黙祷したのですが、65年前の広島のことを思うと寒気を感じました。

65年前に爆心地に近い平和記念公園周辺にいた方のほとんどはその一瞬で多くの命が吹き飛んだそうです。

今年の式典には5万5千人の方が参列したそうですが、仮にこの一瞬に爆弾が投下されたらと思うと。。

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また、外国人の参列者が1割いかないぐらいではありましたがいらっしゃいました。

平和宣言やプログラムは日英両方で書かれていたのですが、式典自体は日本語のみで彼らは置いてけぼりな感が強かったように思いました。

8月6日が世界が平和について考える機会なるよう英語アナウンスがあってもいいのかなー、と。

そして今回、式典後にPEACE ACTION(http://ameblo.jp/peace-action/)という団体のイベントに参加し来場している方から平和へのメッセージを集める活動をお手伝いしたのですが、日本でも長野、千葉、大阪などさまざまな土地から来られていることがわかり、上京してから広島、長崎以外の学生の平和に対する意識の低さにがっかりしていたのでとてもうれしい発見できた。

学生も多くいたのですが、生徒会等での選抜ではなく、より多くの人が広島を訪れる機会を作って欲しいと思います。

平和祈念資料館見学

中学生以来に見て回った資料館。

見て回る際に目がつくところが当時とまったく異なっている、と自分でも実感できたのが印象的でした。

具体的には当時は原子爆弾の威力や被爆後の広島の惨状にしか目が向かなかったのですが、
今回回る中で「なぜ広島が選ばれたのか。」や「今、ヒロシマ・ナガサキを繰り返さないためにどのような取り組みがなされているのか」という点に興味を持つようになっていました。

被爆者の方のお話

お話を聞いたのは現在74歳(9歳で被爆された)で在外被爆者の方々の支援をされている方。

そういった観点からのお話があったのが印象的でした。

印象に残ったことをいくつか。

1. 核廃絶に向けた活動について

現在、原爆に関する展示が海外でも開催され核廃絶に向けた活動が世界的に行われているが、ほとんどは欧米での開催であり、アジアでの開催はない。

被害者の立場でなく、加害者としての立場を認識した上でアジアにもっと発信していくべき。

2. 修学旅行生などに対して、原爆体験を話しているが現在、小学生が7割、中学生が2割、その他が1割。

被爆者が中心になって行ってきた核廃絶運動を実際に行動できる活発な若者に継承してもらいたい。

3. 被爆者も決して被爆体験を話したいわけではない。

伝えたい、と思ってもらえるようになることが重要。時間はあまりない。

最後に

路面電車の駅から平和公園に歩いて向かっている際、下のような句を見つけました。

「千万の いのちの上に 築かれし たいらけき世を 生くる悲しさ」


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決して忘れてはいけない事実。

03 May, 2010

ゆとり世代であるということ。

日本に帰ってきてよかったと思う数少ないことのひとつにテレビが見れることがあったりします。

twitterでも日本の状況にキャッチアップすることはできるし、ドラマとかアニメは数日遅れでネットで見れるんですが、やっぱり日本にいないとだめなものもまだまだあるので。

具体的には、毎日「クローズアップ現代」とか「すぽると」とかは帰ってから結構見れててうれしかったり。

昨晩は「すぽると」からの流れで「1924」、「朝生」と連続して見てたんですが、ゆとり教育について言及している部分があって興味深いものがありました。


「1924」の方では、”「ゆとり」って馬鹿するな、おれたち(わたしたち)は頑張ってる!”みたいな感じのディスカッションが繰り広げられてたんですが、別に大人なんてほっとけばいいんじゃないかなー、なんて思ったりしながら見てました。

そのあとの朝生で出演者の中で最年少だった猪子さんと最年長だった歳川さんの間にジェネレーション・ギャップがあることが明白だったように、若者と大人というのは常に理解し合えないものであって、その人たちに評価してもらいたい、と願っても不毛なんじゃないでしょうか。

認めてくれー、と叫ぶよりも、その劣等感をもとにいかにのし上がっていくか(堀江さんがおっしゃっていたようにいかに上の世代のリソースをうまく活用していくか)であったり、いかに排他的な大人を反面教師に寛容性を身につけるか、みたいなことを話しあった方が建設的かと。

大事なのは、「ゆとり世代」と呼ばれないことではなく、将来的に「谷間の世代」にならないためにどうするかということ。

29 April, 2010

就職活動の早期化を食い止めるたった1つの方法

「就職活動の早期化」を食い止めるにはどうしたらいいか、ということをここ数日考えてたので現時点までで考えたことを書いてみます。

結論として思い至ったのは、「就職活動のプロセスに参加させない」ために「1年間の海外留学」を全ての3年生に強制するということ。

そもそも、「就職活動の早期化」は日本だけでの問題ではなくて、海外にもあります。例えば、僕のいたシンガポールの大学では1年生の夏休みからほとんどの学生がインターンシップに参加しているようでした。

卒業後のこと・将来のことを考えるという意味での広義の就職活動に否定的な人というのはあまりいないのではないかと思いますが、その結果として、能力を早期に伸ばせる、将来につながる経験を積むことができる、ブランド力を身にまとうことができる(と思われる)企業になんとか入るべく、そのための理解、能力の向上を目指す狭義な意味での就職活動が早期化することはやむをえないことです。

企業側も転職市場が小さい分、能力の高い学生が欲しいわけでその獲得のためにアクションが早くなることはやむをえないことでしょう。

となると、いかに双方にとって、(企業にアピールできる、入社後に役に立つという意味で)有益な別のルートを生み出していけるかが大事。

その点で、今後、海外経験の有無が両者にとってこれまでにも増して重要になること明らかで、先日公開された経済産業省の以下の資料をみればより鮮明に見ることができます。
http://www.meti.go.jp/press/20100423007/20100423007.html
http://www.meti.go.jp/press/20100423007/20100423007-2.pdf

しかし、これに対するNHKの報道(国際的視野の人材育成が必要)によると、

"若手社員の間では、海外で働きたくないという志向が強まっているうえ、留学する学生も、就職活動を始める時期が遅れるという理由などで、減少傾向にある"

とのこと。

これでは、以前、「国際競争の厳しさ」で書いたような人材競争が国際化し、激化した際に世界に出ていく重要性をわかっていても出ていけないような状況に陥りかねず、その時、日本人は窮地に追い込まれてしまいかねません。

ということで、日本の大学には留学を強制イベントにしてほしい。

これができれば留学に行くからといって、就職活動に不利になることはないし(むしろ、いけないと不利になる)、企業側にとっても就職活動が帰国後一斉に始まることになるので、長期にわたって無駄なコストをかける必要がなくなる。

また、留学を強制することで、日本で働く以外のオプションを認知することができるともっと日本は明るくなってくると思う。というのは、海外もそんなに悪くない(例えば、シンガポールの生活水準は東京とそん色ないと個人的には思う。)と海外で暮らす和僑が増えれば日本人の海外進出のとっかかりになるだろうし、「日本語がメインになる日本より英語をバリバリ使う海外で勝負したい」、と能力のある学生や「サービス残業なんてしたくない、社畜になりたくない」、という潜在的な学生がどんどん海外に流出して日本企業のプールから抜けていけば日本特異な労働環境も変えざるを得なっていくのではないかと思う。そうすると移民ももっと受け入れやすくなるし、日本の国際化も進むはず。(事実、僕と同じタイミングでシンガポールに留学していた友人はあっち就職活動をしていたりします。)

現状でも国際教養大学や早稲田の国際教養学部、立命館アジア太平洋大学みたいにこういった考えのもと創設された大学・学部ができつつあるので常識化するのは時間の問題だと思いますが、谷間の世代にならないためにも個人レベルでの打開を考えていかねば。

(参考までに、国際教養大学に関する記事「これからの大学教育のあり方」)

とりあえず、今の僕がやるべきことは留学が就職活動にマイナスにならないことを証明すること。頑張らねば。

03 April, 2010

命を賭して?

ソフトバンク・孫正義さんの「孫正義、【志】を語る。「孫正義 LIVE 2011」書き起こし(その1)」が話題のようです。

全般に凄まじい、の一言で必見だと思うのですが、一点個人的にどうもしっくり来なかったところがあるので、その点について書いてみたいと思います。

引っかかったのは、以下の点。

"ソフトバンクの株主には申し訳ない。社員にも申し訳ない。すまん、一緒に死んでくれ。そういうことですよ。革命とはそういうものだ。命もいらん。金もいらん。名誉もいらん。そしてソフトバンクがなくなって、そしてソフトバンクの名誉もなくなっても、もうええじゃないか。それで日本のインターネットの夜明けが来れば、日本のブロードバンドの夜明けが来れば、それでいいじゃないか。そのくらいの覚悟がないとですね。事は成せん。私は真剣にそう思ってるんです。"

個々人の考え方なので、否定するつもりはありませんが、僕個人としてはこういう考え方はあまり好きではありません。

なぜなら、あまりに志を神格化しすぎているように思うからです。

革命とは常に、一般から見れば反逆者の行為であり、それが結果的に成功したからこそ、のちに革命と呼ばれます。成功した一握りの革命の影には、無数の失敗に終わった反乱があります。

イスラムのテロリストたちはマドラサというイスラム神学校で同じような思想の教育を受け、自らの命を犠牲にテロを実行しています。

命を賭してでも達成しなければならない志があるのは確かだと思いますが、本当に命を賭けるに値する仕事がそんなに多くあるのかという点を疑問に思います。こういった考え方が日本ではあまりに一般的だからこそ、海外ニートさんが最近よく使われている表現、「労道」につながっていくのだと思ってしまいます。

龍馬は龍馬伝の中で土佐藩ではなく、日本という尺度で意思決定し、脱藩をしていました。

あれから、約150年経ち、現代社会はグローバリゼーションが進展し、国の境界線がこれまでにないほど曖昧化しています。

もう日本という尺度で物事を考える必要すらないのではないかと最近思います。

世界基準で個々人のそれぞれの尺度に従って、他へ移住していけばいいのではないか、と。(もちろん、それができるだけの能力を早期に身につけなければなりませんが。)

もし、ネット速度が納得できないほど遅いなら、早い国に移住する。

という選択肢がもっと一般化してもいいと思うのです。

龍馬は山本琢磨の切腹に際し、武市にこう言いました。「死んだら終わりですろ?」と。結局、何をするにも生きていないとできない意味がないのではないのではないでしょうか。

以上、最近「日本はやばい。変えていかねばならない。」という意見に溢れている自分のtwitterのTLから少しの間離れてみて、感じたことでした。

実際、シンガポールにも日本から移住してきた日本人が多くいらっしゃいますが、大抵日本には帰りたくないと仰っていますよー。

こういうこと書くと、きっと草食系とかゆとりとか言われるんだろうな。。(笑)


27 March, 2010

3年3割は問題なのか。

「最近の若者は~」という風に言われる問題の一つに、数年前から3年以内に3割の新入社員がやめるという「3年3割」問題とのがあります。

若者の忍耐力のなさなどが問題視され、城繁幸さんの書かれた「なぜ若者は3年でやめるのか」という新書はベスト・セラーになりました。

読んだのが少し前なので、うろ覚えなのですが、城さんは若者が悪いのではなく、日本の企業システム側・日本社会の雰囲気が生み出している問題だという風な論調であったと記憶しています。

僕も読んだ時はなるほどなー、と思っていたのですが、今日、シンガポールで既に働いている友人の話を聞いて、それが(労働者・雇用者・社会等の)問題とされること自体がおかしいのかも、と思いました。

その友人曰く、シンガポールは解雇規制が日本ほど厳しくはなく、また転職市場もそれなりに大きいので、新入社員のほとんど(8割ぐらいって言ってたが、、)は2、3年程度で仕事を変えるそうです。

そもそも、働いたことがないんだから、ミス・マッチがあって当たり前。やりたいことなんてそんなすぐにわかるもんじゃないし、経験が問われないうちは学歴を活かして、いろいろ試すのが普通だと。

なんだか日本特有の就職活動がますますばからしくなった次第でした。

労働の流動化が叫ばれている昨今ですし、「3年3割」と問題視していかに減らすかよりも、3年5、6割ぐらいまでどうやって増やすか、ジョブ・ホッパーにならない転職をいかに増やすかを考えるべきなのかもしれないですね。

まさに"Don't be trapped by dogma(定説にとらわれるな)"なアハ体験だったのでした。

26 March, 2010

学び合う。

昨日、mixi経由で見つけたニュース、「日本政府が韓国に学ぶ「韓国室」を設置、韓国は「警戒怠らない」」。

mixiの「このニュースに関する日記」を覗いてみたところ、(案の定)あまりに嫌韓的な文章ばかりでうんざりだったのですが、日本は「まねび」は得意な国なので、ベンチマークできる国が見つかったのはラッキーなことなんじゃないかと思います。

「脱亜入欧」的な価値観をいつまでも引きずるのではなく、「学べるところは貪欲に学ぶ」のがいいんではないでしょうか。

「韓国から学ぶことなどない。」という意見がかなりあったので、前にも書いたことあるのですが、最近また発見した韓国の例から学べることを2つほど挙げてみたいと思います。

1.文化輸出の方法

韓流ブームが日本に来てから、はや数年経っていますが、東南アジアでもかなりの影響力を発揮しています。

何度か書いている通り、僕は今学期、「日韓政治比較」の授業を取っているのですが、最初の自己紹介で感じたのは韓国について興味を持ったのは、ドラマや音楽から。という自己紹介が多かったことでした。(そして、残念だったのは日本よりも韓国に興味がある学生の方が多かったこと。)

コンテンツ産業の不振が最近よく書かれていますが、国内がだめなら国外にも目を向けてもらいたいところ。「韓流」にあるような著作権や語学の問題など、見習うところは見習って是非、改善していってほしいですね。

「モーニング娘。」とか日本でOGと共演するんではなく、折角中国人のメンバーが入ったのだから、センターに持ってきてもっと、中華圏へ出ればいいのにと思ったり。

J-POPや日本のドラマも「クールジャパン」を引っ張る重要なコンテンツの一つなので是非、頑張っていただきたいところ。

2.政府を信用しない自立した態度

前にコチラで書いた通り、韓国の市民は歴史的経緯からかなりconfrontational(対立を辞さない)姿勢があるそう。

変化が激しい時代になるからこそ、日本も何時までもお上任せのトップダウン式ではなく、市民からの発信で柔軟に対応していくボトムアップ式にしていかなければいけないと思います。

そのためには、稚拙な意見だろうが、どんどん発言するのが重要なんだと思います。(ネットというのは、時間・距離の制約なくインタラクティブに議論ができるので、きちんと使えばいずれその方向に動いていくと思いますが。)

何にせよ、どんな国でも学べるところはあるので、謙虚な態度で学習していきたいところ。

【関連】

韓国から僕らが見習うべき3つのこと

24 March, 2010

アメリカの教育の現状

Trinity@NYCさんがアメリカの教育の現状について、興味深い記事を書いていらっしゃいました。→「子供の教育はPRICELESS

僕は、高校1年の春休みにアメリカにあった姉妹校で、1ヶ月間ホームステイをしたんですが、その時に通った姉妹校(公立)のレベルのあまりの低さに驚いたことを覚えています。

特に数学の授業で、三平方の定理の証明を折り紙を使ってやったときには苦笑い。(高校1年生のホームステイ先の子にくっついて、授業を一緒に受けていた。)

ただ、ここまでヤバいとは思っていませんでした。

"この国の教育システムの問題は、ハイスクールまでの段階に集中しているかのようである16歳から24歳までの若者のうち、高校を卒業しなかった、あるいはできなかった生徒の数がアメリカには620万人もおり、これは同年齢層の男子の5人に一人、だというのである。全人口対比の16%が高校をドロップアウト。まさにドロップアウト・クライシスである"

これと比較すると、日本の高校までの教育システムってだいぶマシだと思うんですが、大学に入るとTrinity@NYCさんの仰る通りいささか様子が違うように思います。

授業に出ない、寝るといったドロップアウト同然の行為が平然と行われるようになるので。

@kotosakaさんが以前、書かれていたように、

"この入試問題で高得点をとって入学出来る高校生達は、全世界的にも競争力が有ると本当に思うのだが。。。: 毎日-2010年大学入試問題と解答例 http://bit.ly/9A32ST"

日本の高校生の平均レベルってアメリカのそれと比べるとかなり高いように思いますし、上のレベルでも高い競争力があると思うのですが、大学のシステムがダメにしがち。(燃え尽き症候群や反知性主義など。)

個人的には、日本も就職活動をGPA主義にしちゃえばいいんじゃないかなー、と思うんですが。。

帰ったら、学業最優先に生活して日本の大学の問題がなんなのか考えてみたいと思います。

22 March, 2010

ジャパニーズ・フード!

学校以外によく自習する場所の一つに住んでいるところの近くにあるモス・バーガーがあります。

残念ながらモスらしくなく、ポテトはオーダーする前からスタンバイしていますが(笑)、それでもマックより数段美味しいのが素晴らしいところ。

実は、シンガポールは日本食ブームらしく、サイゼもあるし、偽二郎もあるし、大抵のものは食べられたりします。しかも今、さらなる出店ラッシュなんだそう。

シンガポールはどうも不景気からはすでに脱却したらしく、新しいショッピングモールやら、カジノやら、ユニバーサル・スタジオ・シンガポールやらが続々とオープンし、景気のいい限りなのですが、去年できたショッピング・モール、ION ORCHARD(参考:ION Orchard アイオン・オーチャード)を例にすると、中に和民やラーメン青葉、とんかつ屋さんなど日本料理がズラッと並んでいて週末はものすごい込み具合になります。

それを見込んでかタリーズの松田公太さんが日本の次にタリーズを持ち込んだのは、シンガポールだったり。案の定、ビジネス街に出来ていた一号店は特に平日はビジネスマンでごった返しています。(ちなみに、シンガポールのタリーズ限定の商品として、シェイクがあるのですが、とてもお薦め!)

残念ながらシンガポールの日本食は全般に、日本の水準で見るとバカらしいほど高いので一介の学生はなかなか利用できないのですが(300円で食べられる中華ばかり食べる日々)、かなりの人気っぷりなので、是非もっといろんな日本食に進出してもらって頑張ってもらいたいなー、と思います。

もっとおいしく食べられる日本に興味を持ってもらえるステップとなるといいのですが、、

頑張れ、ジャパニーズ・フード!

サイゼリア@シンガポール

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20 March, 2010

日本はまだまだ危機感が足りないんだと思う。

id:elm200さんが「日本に「シンガポール」を作ろう」でシンガポールをネタにされていたので、すかさずエントリーw

最近、とみにシンガポールや香港をモデルに日本を変えて行こう、という趣旨のものを(僕が人一倍、シンガポールというキーワードにアンテナを張っているからだとも思われますが)よく見かけます。(例:「シンガポールの成長戦略について書いてみる」で取り上げた夏野さんの記事。)

しかし、僕は日本がシンガポール・香港をモデルに国づくりをし直すというのは当面、ありえないだろうなー、と思っています。

理由は、「危機感が一部でしか共有されていないから。国を動かすには足りないから。」

以前、コチラの記事で引用したmojixさんのエントリー「アメリカ人は「希望駆動型」、日本人は「危機感駆動型」」では、日米間のインセンティブを比較されていましたが、シンガポールもかなり危機駆動型な国です。(建国の父、リー・クアンユーのwikipediaに詳しいですが。)

主な危機要因は「水」と「国防」の2つ。

まず、「水」。

熱帯に位置する国なので、雨はよく降るのですが、高低差が少ない国であるため、日本のように、ダムを引いて~のようなことができず、水源が自国だけではまかなえません。そのため、隣国マレーシアのジョホール・バルからパイプを引き、水資源を購入することでしのいでいます。マレーシアとの関係はかならずしも良好(外交的に)とはいえないため、交渉力を失わないためにも国家の経済成長は欠かせませんでした。

次に、「国防」。

以前、コチラで書いたように、現在では、韓国のような(戦争が起こりうる)敵国がいるわけではありませんが、シンガポールの男性は2年間の軍で訓練を受けなければなりません。

何も知らなかったころ、「仮想敵国は誰なんだ?」、とシンガポール人の友人に聞いたことがあったのですが、以前は、8月9日のシンガポール独立記念日にマレーシア軍がジョホール・バルの国境に押し寄せる、といったこともあったそう。

こういった危機感に煽られる中、リー・クアンユーが行った政策が実を結び、日本を超える1人当りGDPを実現することとなったわけです。

一方の日本はこういう国がなくなるといった強烈な危機感はないので(参考:「日本以外みな軍拡」)、当面は悪くなる一方だと思っています。

ちなみに、僕がいつになったら危機感が国全体で共有されたかを測る指標となるんじゃないかな、と思っているのが教育政策。

僕自身、いわゆる「ゆとり世代」ですがゆとり教育なんて言っていたつい最近までは、危機感もへったくれもないなかったように思います。ただ、教育というのは、長期的な変化の起点となるので、そこに変化が現れれば、いよいよ国全体が変わっていくのではないか、と。(5年先か、10年先かはわかりませんが。)

もっと具体的に言うと、「東大の授業が全て英語でなされるようになる」と一気に変わるんではないか、と思っています。

元々、明治時代の東大は海外の最新の知識を得ることで、欧米列強に対応すべく、欧米語で授業を行っていました。(「東京大学 (1877-1886)」)

現在、授業は日本語ですが、大学院では英語だけで卒業できるコースもあるとか。(卒業されたベトナム人の方に聞いた話。)

日本にも、APU(立命館アジア太平洋大学)や国際大学など、国際化に対応した大学もかなりありますが、ヒエラルキーのトップが国としての危機を察知すれば、本格的な変化が起こるのではないかと思います。

もしくは、この資料(http://www.rche-kanazawa-u.jp/news/pdf/centernewsNo299.pdf)にあるように、海外トップ校の誘致に力を入れるでもいいかと思うのですが。

この事例として、la dolce vitaさんが以前、「INSEAD誘致失敗で失ったもの」を書かれていましたが、やはり現時点での政府の先見性・危機感のなさを感じずにはいられません。(かたや国連大学は必死に招致したらしい。苦笑→「「国連大学」ってどんな大学?」)

日本国が本気を見せるまで、当面かかりそうなので、国に頼らなくてもいいよう、個人としての生き残りを考えていかねば。

国際競争の厳しさ

数日前に、見かけたtweetsより思ったこと。

まず、@kotosakaさんのこのtweetと

"海外でも活躍出来る若手日本人の育成が重要と言う議論があるが、企業の側から見れば、理想なのは出来れば少しでも日本語話せて、あと高度な英語と現地母国語と現地知識を持つ外国人を雇うべきな気がする。日本市場の知識も高度な日本語も海外市場ではいらないでしょ?日本人である理由はないはず。"

そして、@kazuya_iさんの、以下のようなtweet。

"2年前、就活中の友達が大手メーカー社員から聞いた「5年以内に日本の学生は日本以外のアジア出身の優秀な学生たちとのイス取りゲームになる」って言葉をふと思い出した"

個人的に、これからの時代の厳しさを改めて実感したtweetsでした。(企業がさらなる成長を求めていくのであれば当然なのですが。。)

若年貧困層が戦うべき相手は誰なのか?」でid:Chikirinさんが書かれている以下の図を援用すると、

f:id:nike1125:20100319171955j:image

Chikirinさんは縦軸の稀少価値を、安価な労働力に代替されない、と風に定義されていますが、これから企業が国外のマーケットを成長性の観点から志向していくのであれば、国際的なマーケットの中での真の稀少性が求められることになるので、左上の青いゾーンに入るのは、国際競争を勝ち抜いたほんの少数。。

成長マーケットで、競争相手となるインドや中国、東南アジアの学生はシンガポールのうちの大学にも多くいますが、彼らはそれぞれの母国語、英語(東南アジアの中華系の学生だと+中国語ができる人も多数。)を使いこなし、長期休暇には学校の斡旋で国外でのインターンを経験するなど@kotosakaさんの指摘されている現地母国語、現地知識は余裕でクリア。

さらに、うちの大学で開講している語学クラスの中で最も人気なクラスは、より有用そうなスペイン語を差し置いて、日本語という事実(受講することすら、かなり難しいほど。)を見ると、日本に対する理解のある人材、理解したいという潜在的な人材も多くいるかと。

現状では、日本人にしか許容されないような労働環境の元、守られていますが、遅かれ早かれグローバル化していくのは必至なので、そうなると、いよいよ厳しい。

そこで、具体的に代替されないにどうすればいいか、を考えるときに参考になりそうなのが、「子供の教育を考える~長男の中学受験に思う」の中で、グロービス代表の堀さんが挙げられていた、「世界で活躍できる人材。且つ日本や世界社会に貢献できる人」になるために必要な資質。具体的には、次の5つ。

(a)生命力、逞しさ、闘う姿勢などの人間としての強さ・バイタリティ

(b)人間的魅力、リーダーシップ能力、やさしさなどの良き人格

(c) 考える力、洞察力、集中力などの、思考力

(d)日本語、英語でのコミュニケーション能力

(e)日本人としてのアイデンティティをしっかり持った人

現状、全く足りていません。。(泣)

頑張っていかなければ><

15 March, 2010

日本人は自分にもっと自信をもっていいんじゃないか。

ぐっちさんの「労働のイノベーション」を読んでのエントリー。

ぐっちさんはドラッガーの「明日を支配するもの」から少子化という問題の深刻さを述べていらっしゃいます。僕はドラッガーは「ネクスト・ソサイエティ」しか読めていないのですが、同じように人口減少の重要性を述べられ、日本の未来はあぶないと言っていたものの、日本は何をするかわからないから悲観油断はできないといったことが書いてあった記憶があります。(うろ覚え。。帰国したら確認して、もう一回記事にしようと思います。)

日本は今、少子化という問題の最前線にいるわけですが、僕自身もそんなに悲観的ではなかったりします。

近代に入ってからの日本は明治維新、高度経済成長、失われた10年(20年?)と様々な意味で世界を驚かせ続けてきました。

全世界がいずれは直面する少子化に対する日本の対応でもきっと世界を驚かせるようなことができる、と思っています。

それがポジティブなものになるか、ネガティブなものになるかは、これまでにないような答えを出せるかいなかという日本人のクリエイティビティにかかっているわけですが、シンガポールに来てから、日本人は自分たちのクリエイティビティというものにもっと自信をもっていいのではないかなー、と思うようになりました。

なぜならこちらに来てから、自分が日本人というと、「日本人って、世界一クリエイティブだよねー。」、「親から何か妙なもの、変なものを見つけたら、日本製だと思え。と言われたよ。(笑)」、といった言葉をかけられることが多々あったから。

アニメやマンガだけでなく、20世紀最大の発明と言われたwalkmanやウォシュレット、五本指ソックスなど他の国とは”視点の違う”ものができる環境が日本にはあります。

確かに、id:elm200さんが「日本に「明治維新」は再びやってこない」で仰っているように、現状では誰もが納得できるイデオロギーがあるとは思えません。

でも、きっとそれも近いうちにできるのではないか、と。

mojixさんが「アメリカ人は「希望駆動型」、日本人は「危機感駆動型」」で書かれているように、やばい、という危機感に煽られるとできる子になると信じています、日本人は。

14 March, 2010

「凡人でも、マッチョじゃなくても起業できる国にする」ために必要なこと。



Willyさんの「起業したい若者に対する大人の本音」、Lilacさんの「どんだけマッチョじゃないと起業できないんだ、日本は。」を読んでのエントリー。





簡単にまとめると、willyさんは起業が増えないのは、”起業をする人に対する世間の目が冷たいことも一つの障害”という仮説を検証するべく、発言小町に「大学3年生ですが、就職活動を辞めようと思います。」という投稿をされ、そのコメントからいかに世間が冷たいかを検証されており、他方、Lilacさんはそのコメントに対し、起業はそんなに難しいことではない、と述べていらっしゃいます。





その中でLilacさんのおっしゃる「凡人でも、マッチョじゃなくても起業できる国にする」にするために必要なんじゃないかな、と思うことがあったのでそれについて書いてみたいと思います。





僕が感じたのは、「起業という選択肢を前提としない教育制度をまず、変えるべきなんではないか」ということです。





僕が所属しているのは、起業を志している学生が最も多そうな商学部ですが、残念ながら履修案内に起業というキーワードを含んでいる授業は一つもありません。(商学部外の機関による授業には1つありました。)


【参考URL】:http://www.gakuji.keio.ac.jp/academic/rishu/index.html


一橋大学商学部のシラバスでひっかかったのは「企業家と社会」という【渋沢栄一記念財団寄附講義】のみ、早稲田大学商学部では科目一覧に「起業」というタイトルのある授業はありませんでした。





一方、今僕が留学しているSingapore Management Universityには設立構想初期にシンガポール人起業家が関わっていたということもあり、"Entrepreneurial Management"というクラスがあります。





僕自身はとっていないのですが、とっている友人に聞くと、クラスの全員が数年以内での起業を目指していて、ネットワーキングなども積極的に行っているとか。また、学校自体もネットワーキング的なイベントの告知をよくやっています。





こういった大学教育の違いを表すかのように、日本にいたときに、僕が起業を目指しているような学生に出会うのは、ビジネスコンテストやインターンのような学外の場合がほとんどでした。





日本とアメリカの大学の経営に対する態度、捉え方の違いというのも影響しているのだと思いますが(【参考】cottonさんの「ヨーロッパとアメリカと日本における経営学の特徴、違いに関する考察 - 日本的経営学、MBA的経営学、そして経済学的経営学」)、大学がもっと学生に起業に興味を持たせるような教育制度を整えて行かないと、起業という選択肢に理解のある社会の雰囲気をつくっていくのは難しいのではないかなー、と感じています。





その点、そういうのができている思う一例が慶応のSFC。


SFCの履修案内で「起業」で検索すると、8科目がヒットし(http://vu8.sfc.keio.ac.jp/course2007/summary//class_list.cgi#list_start)、実際にNPOフローレンスの 駒崎さんやマザーハウスの山口さんのような社会起業家と呼ばれる方々やアメリカのiPhoneアプリで1位をとったパンカクの柳澤さんなどを多くの起業家を輩出されています。





結局、古い大学に入るよりも、新しい大学に入った方がその時代にあった勉強ができるのかもしれませんねー。





ちなみに、HBSに留学されているglobetrotterさんの最新エントリー「アントレ修羅場道」で”The Entrepreneurial Manager”という授業について書かれています。


やっぱり、こういうのがあった方が起業っていう選択肢がリアルに感じられるよなー、とさらに思った次第。(商学部に入ったものの起業など考えたこともなかった自分。。)





大学に入る前に知っておきたかった6つのこと。

先日、いつもいい記事を書かれているid:kanedoさんが「これから大学に入学する新入生のために」という記事を書かれていました。

どれも納得できるものばかりなので、まだ読んでいない方には是非、読んでいただきたいと思うのですが、ちょうど友人から同じようなテーマの動画を紹介されたので、今日はそれをご紹介。(こういうのが出回る時期なんでしょうねー。)

スピーカーはオンラインCDショップCD Babyの創業者でミュージシャン兼プログラマのDerek Sivers氏。氏が卒業されたBerklee College of Musicの新入生に宛てたスピーチです。

テーマは"Six things I wish I knew (before first day of school) "【学生生活を始める前に知っておきたかった6つのこと】

D

残念ながら字幕がついてないので、簡単に内容をまとめると、

1. Focus, Disconnect, and do not be distracted. - パソコンから離れ、邪魔されないところで集中しろ。
2. Do not accept their speed limit.< - 自分の限界を受け入れるな。"When you are not practicing, someone else is."

”あなたがやっていない間にも、誰かはやっているんだ。”
3. Nobody will teach you anything. You have to teach yourself. - 誰もあなたに教えてくれはしない。あなた自身が自身を教えなくてはならない。

4. Learn from YOUR heros, not only THEIRS. - 他人にとっての偉人から学ぶのではなく、"あなたにとっての"偉人から学べ。


"Never think their hero is better than yours."”あなたにとっての偉人が他人のそれより劣っているということはない。”


5. Don’t get stuck in the past. - 過去(の産物)にとらわれるな。


"Don't forget… Innovation is needed more than imitation." ”模倣ではなく革新こそが求められている。”


6. When done, be valuable. - 何かを成し遂げたときには、価値のあるものにしよう。


"While you are here, you have no responsibility to improve yourself." ”ここにいる間、何の責任をとることなく、自分を成長させることができる。”

2.3にもありますが、特に日本の大学生活というのは、自律性に大きく左右され、3年、4年と学年が上がると、6ができているか明確な差が現れてきます。

後悔のない、充実した大学生活を送ってくださいねー。

11 March, 2010

大いなる力には大いなる責任が伴なう。

タイトルは映画「スパイダーマン」より。

今年のノーベル平和賞候補に「インターネット」」という記事を読んでのエントリー。

この記事のタイトルを見たとき、いよいよwebというものの力が世界的に顕在化してきたんだなー、と思いました。

今日は冒頭の記事以外にも堀義人さんの「■オピニオン:世論形成の場としてのツイッター・ブログ」やid:iammgさんの「MGの見えない大陸「ウェブ」での奇想発見!大発見!!」などweb(主にtwitter)の意義について書かれている記事をとみに見かけたんですが、一方ではもちろん危険な面もあるので自分への戒めもこめて、気をつけておかなきゃなー、と思うことについてことについて書いてみたいと思います。

ちなみに僕はtwitterやblog,mixiやFacebookを頻繁に(1時間に1回以上)チェックするネットがないと生きていけないジャンキー体質です。(一時期、iPhoneのない生活をしたのですが、あれはやばかったです。)

webでの情報の受信、発信について計3つほど。

1.情報に流されない

webは、今まで、マスメディアや書籍を通しての接触がメインだった憧れの著名人の方々と実際に接点を持つことができます(blogに残したコメントに返信がきたり、twitterのRT、replyなど)が、結果としてそういった方々からより強い影響を受けやすくなっています。

だからこそ、情報に操作されないように、惑わされないようにしっかりとした情報リテラシーを身につける必要があります。

最低限のリテラシーを学ぶ方法として、「なぜ、人が動かされるのか」という人間のメカニズムについての名著、「影響力の武器」が特におすすめです。

また、TEDの以下のspeechにもあるように、

ジョナサン・ジットレイン 「親切に支えられたWeb」

web上では多くの方に親切にしていただく機会がありますが、mojixさんが「地獄への道は善意で敷き詰められている(The road to hell is paved with good intentions)」で書かれているように、

善意を持っている人、「いい人」でも、その考え方が「正しい」とは限らない。むしろ、間違っていることが少なくない

です。ここはしっかりと気にとめておきたいところ。

2.ネット=世の中と勘違いしない

今日、@higeoyajiさんの

『損なう』← これを「そこなう」と読まずに「そんナウ」と読んだ人は少しツイッターから距離を置くべき。

というツイートがRTされてハッとしたんですが、ネットの感覚と一般の感覚はまだまだ大きく違うと戒めておかねばなりません。なんだかtwitterをやっていると何でもできそうな気になることが多々あるんですがtwitter利用者はまだ10%にも満たないんですよね。

【参考資料】

Twitter利用率、実は1割未満——富士通総研調べ


3.個人情報の流出

mixiもTwitterも危険がいっぱい!? ネットの発言で気をつけたいこと」にもありますが、あまりに個人情報を露出することは危険だと思います。

foursquareは僕もアカウントは作ったものの、この観点からまだ使ってない状態。

気を付けるところは気をつけつつ、楽しくonlineの生活を楽しんでいきましょー:)

09 March, 2010

政治家を変えるのは誰か。

鳥山と鳩山の違いについて」というのを今日は発見したので、政治について。

どのレスも秀逸で読んだときはとても面白かったんですが、少し経ってとても悲しくなりました。この人を総理大臣にしたのは僕ら自身なんですよね。

以前、ニコニコ動画で話題になっていた以下のような動画がありました。





結局、以前書いたように(「なぜ若者は政治に興味を持てないのか。」)、日本の政治は誰が現状だれが仕切っても変わらないということでしょう。

この動画にある鳩山首相は、とても意気盛んだった野党時代の鳩山氏と同一人物であるとは思えません。

民主主義は独裁制のデメリットを最大限排除しうる制度ですが、それは世の中の声が多数決という形で反映されると想定されているから。

総理大臣が変わるには、その国の多数派が変わる必要があります。先のエントリーではその点から外国人参政権という多数派を散らしうる方法について書きましたが、僕ら若者の不利益は僕らが声を上げない限り、変わらないんですよね。

cottonさんの「若年層は衆議院選挙にいこう:世代別投票率及び人口の比較とその有効投票数へのインパクトの試算」にもある通り、僕らが変わればまだ遅くない。

中学生でも知っていることだと思いますが、政治家を変えるのは有権者であり、政治を変えるのも有権者。

先の衆院選やこれまでは、意思表示してこなかった僕ですが、これからの選挙には必ずいきたいと思います。

08 March, 2010

若者はいつ立ち上がるのか



id:iammgさんの「学園闘争とツイッターの関係」を読んでのエントリー。





こちらで取っている授業の一つ、"Politics in Japan and South Korea"の中で、韓国の学生闘争の現代社会への影響について、興味深い話があったので、それについて書いてみたいと思います。





日韓のcivil society(市民社会)についての話だったのですが、その中で、韓国で社会起業家と呼ばれている方々のほとんどが学生闘争を経験した世代であるらしいです。(韓国では386世代と呼ばれているとか。60年代生まれで80年代に大学生だった00年代当時30代の世代の意。)





韓国の学生闘争は、以前こちら(「韓国から僕らが見習うべき3つのこと」)でも書いた通り、民主主義を求めて長い間、軍事政府と戦っていたので、その血をひいた韓国のNPOも矛先をより政府に向けており、政府と対抗すべく、大きな規模を持ち、また政策提言などを積極的に行うため、法律家などのプロフェッショナル層が多数参加していることが特徴的なんだとか。結果として、政府に対する影響力も強いそうです。(先日、派遣村の湯浅さんは内閣府参与を辞職されたましたが、このような市民社会の指導者が内閣に入るケースが韓国には多数あるそう。)





翻って日本はというと、NPOの起こりは自発的な市民活動が注目を浴び、NPO元年とも呼ばれている阪神淡路大震災のあった1994年ですが、もともとこのような国家的危機に対し、柔軟に対応できなかった政府の代わりに政府が行うべきだったタスクを自発的に市民が行っていったという経緯があるため、基本的に規模は小さく、また政府との協調関係を基本とした性格が強いらしいです。





この違いを聞いて、僕が思ったことの1つは近年、「社会起業」というキーワードが広く叫ばれるようになった理由は、日本のNPOの性格をより韓国のようなものに近づけようという動きが、日本のNPOに関わる方々の中であったからではないか、ということです。





元々、日本は政府に対する信頼感がとても強い国でしたが、失われた10年でそれが崩壊し、日本は迷走を続けています。そんな中で、より直接的な影響力を増やし、政府と対峙していける市民社会へと近づくべく、「社会を変える」というキャッチフレーズだったり、「起業」という刺激的な言葉を使うことで、優秀な担い手を増やし、またそこから規模の拡大を目指したのではないか、と。





これまでは、新しい担い手、規模拡大のための有力なターゲットであった学生たちは、売り手市場の中で、現状に疑問を持つことは少なかったですが、就職氷河期という原因が自分たちには全くない難局に直面し、これはおかしい、という危機感が高まっているように思います。





「社会起業」というキーワードによるある種のけしかけに応じる機運が学生の中に高まりつつあるこれからこそ、日本の社会起業家というムーヴメントはこれから本格化するのかもしれません。


実際、僕があったことのある優秀だなー、と思う学生の中では社会起業といった話題に対する注目度はかなり高いですし。





そして、twitterやUSTREAMなどのソーシャル・ツールによる集団合意の伝搬は「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的な性格が強い日本人に対しては特に有効かもしれません。(実際現状、そんな感じですし。)





「どうして日本の若者は反乱しないのか」


なんて言われていましたが、平成維新の機は熟しつつあるのかもしれませんねー。








【参考】


韓国の社会起業家について


韓国の社会起業家訪問(まとめ)


韓国の社会起業家の方との交流





07 March, 2010

若者のサバイバル.2



mojixさんの「失敗できない日本」とけんすうさんの「失敗ができる国、日本」を読んで。





失敗できない就職活動の中で、失敗する確率が高まっている僕ら若者世代がこれからの社会を生き抜くには、お互いに助けあうしかないのかもしれません。


とすると、僕ら若者世代は、



”失敗のできない会社”に幸いにも入ることができた学生たちが、
”失敗を許容する法制度”の中で、失敗を経験して成長し、
けんすうさんのように起業して、
即戦力を求める中途市場を拡大するとともに、
さらなる雇用を創出し、以前、
”失敗できない会社”への就職活動でこぼれてしまった学生たちを
受け入れる窓口になる。

という循環を永続的なものにするべし。と、いうことになるんじゃないでしょうか。


これを達成するために、若者側でやれそうなこと、すすめていくべき、は次の3つ。(かな?)





1.起業という選択肢をより合理的にするべく行動する


日本は起業数が現状、非常に少ないのですが、(参考:「大前研一|天下の悪法が招いた「起業数激減」の行く末」、世界的にはロシアについでワースト2位というデータをどこかで見たような気がするのですが、見つからず。。)それを合理的な選択肢にするために考えられるのが、


リクルートさんのような風土の会社だと思って働く、アタッカーズ・ビジネススクールグロービスのような教育機関に通ってみる、はたまたのベーシック・インカムのような社会制度の制定に賛成する、などでしょうか。





2.安定志向をぬぐい去る


<「大学生の就職先人気企業、「華やかさ」去り「安定志向」へ」というニュースが先日ありましたが、過去30年の就職人気企業ランキングでも分かるように、日本の学生の考えは過去30年間、全く進歩していません。


しかし、一般的に言って、企業寿命は30年なので、ここに載っているような企業は危険が潜んでいると思った方がいいと思ったりしています。(2005年1位のJALは破綻しましたし。)


また、日本企業の雇用システムは、途中でやめると損をする仕組みなのでなかなか飛び出せなくなる可能性が高ので、勇気を持って、そういうところに入ろうと試みないことも大事かもしれません。


人生の安定を終身雇用型の会社に求めるのは、これからの時代だと危ないんじゃないのかなー、と個人的には思っています。





3.専門性を強化する


こぼれ落ちてしまった場合には、新卒以外で入ろうと思うと、専門性が当然必要となってくるので、大学院に進学するなり、id:phaさんの書かれている「知らないと損する職業訓練」のようなものに通う必要があると思います。民主党政権だとここはさらなる拡充を訴えれば、通りそうな気も。


実際に、「大卒者の専門学校入りが急増 就活で就職浪人より「新卒が有利」で」のような動きもあるようですね。


立場的には大学がこういうのをやるべきなのでしょうが。。








と、つらつら書いてみましたが、自分がどちらに転ぶのか、全く分からない立場。(苦笑)


留学生採用は枠が小さいのでなおさら。





就活こわい。





他に頼れないのであれば、僕ら世代で助け合いながら、生きていけるようになっていけるといいなぁ~、と思います。


もう既に内定をもらっている方には是非、頑張っていただきたいところ。





【最後に】


起業関連で、面白い、面白かったエントリー。


資本金1円で起業して、就職氷河期を乗り切る方法


イマドキの起業のしかた - 渡部薫


前にも、似たようなエントリーを描いたので、そちらも是非。


若者のサバイバル・プラン





06 March, 2010

国内にいても英語に接する5つの方法

もうすぐ日本に帰るので、どうやって英語に接する環境を最低限維持するか、ということをよく考えます。

英語を勉強している方に役に立つこともあるかと思うので、現状、知っている情報を共有してみたいと思います。

学生なので、なるべく安価にいきたいのですが、その中でもなるべく良質なもの、楽しいものをいくつか。(正直、メジャーなものしか知りませんが。)

TED

http://www.ted.com/

もう誰でもご存知な気がしますが、様々な分野の世界中の著名人(Al GoreやMalcolm Gladwellなど)のスピーチが無料で視聴できるサイトです。

英語の字幕は当然表示可能で、中には日本語の字幕が選択可能なものもあります。

スピーチ時間も20分くらいなので、ちょっとした時間にでも。ちなみにiPhoneアプリ(無料!)もあり、僕は電車の中で見たりしてました。

academic earth

http://academicearth.org/

こちらも著名ですが、アメリカのトップ大学(ハーバードやスタンフォード、MITなど)の講義が視聴できるサイトです。(こちらも無料)

時間は短いものから長いもののまで様々です。

よりアカデミックなものを見たいときはここ、という感じ。

同じようなサイトに『YouTube EDU』(http://www.youtube.com/education?b=400)というのもあります。

レアジョブ

http://www.rarejob.com/

オンライン英会話サービスです。

25分129円という爆安さが素晴らしいです。

しゃべる機会がなくなってしまうので、これは使いたいなー、と思っているところ。

The Globalist

http://www.theglobalist.com/

"The Globalist" "aims to provide current and up-to-date news analysis and perspectives on wide-ranging global issues that touch all global citizens"という、オンライン・デイリー・マガジンです。

ハーバード大学ケネディスクールの学長だったJoseph Nyeなど、トップクラスの方々が寄稿されてるので、かなり質は高いと思います。

登録が必要ですが、無料です。

Chatroulette

http://chatroulette.com/

以前、TwitterのTLに流れてきた比較的新しいサービスです。

ランダム・チャットサービスです。世界中いろいろなところにいる人とランダムにチャットができます。

出会い系を求めているユーザーが多く、股間のどアップがいきなり出てきたりするので、女性には勧められませんが、10回に1回ぐらいまとも人にあたるので、その時は楽しくチャットできます。

僕が実際にチャットした人だと、NYC在住のプロ・パフォーマー(Haiti人)、New Orleansの消防士さん、Egyptの女の子、Turkeyの男の子などなど。

まともなチャットだと結構楽しいですが、あんまり勉強になるのは、カジュアルな英語の使い方ぐらいかなー。まぁでも、暇つぶしにはなります。

「ほかにもこんなのが!」というのがあれば是非教えてください~。

04 March, 2010

3週間続ければ



一生が変わる。





ということで、ブログを再び始めて、今日で3週間なので(3日ほど休んでますが。。)、僕のバイブルである「3週間続ければ一生が変わる」をご紹介。





この本を読んだのは、約1年ぐらい前。自己啓発本にハマってた時のことでした。(誰にでも一度は経験あるのでは。笑)





どこかで見たことあるものが多かったりもするのですが、全体的な考え方としてしっくりくるものが多く、類書の中でも一番のお気に入りです。(シンガポールにも持ってきて、2週間に一回は読み返し、気合を入れなおしています。)





【目次】


1.「できない自分」から行動型人間へ


2.「時間のムダづかい」から有効活用へ


3.「弱気な自分」から一歩前に出る自分へ


4.「不満・くすぶり」から能力開花へ


5.「気分屋」から意識的な生き方へ


6.悪いストレスから心身のリフレッシュへ


7.とめどない忙しさから心の豊かさへ


8.「つきあいべた」から積極的な人脈づくりへ


9.「仕事人間」から賢い家庭人へ


10.無目的人生から「実りの人生」へ





内容は思考法、時間管理、健康管理まで多岐にわたります。





特に好きなのが、”慣習と反対の道を行く”や”いちばんなりたい人物のようにふるまう”、”ゴール・カードを持ち歩く”といったもので実践を心がけています。(周りは留学といえばアメリカですが、シンガポールにしてみたりとか。)





”ヒーロー・リスト”や”話し方コース”、”日の出とともに起きる”なども未だに出来ていないことも多いですが、大学生のうちにコンプリートしたいところ。





まだまだ果てしないですが、頑張っていきたいと思います。


書店で見かけることがあれば、是非立ち見してくださいませ。


(ちなみにアマゾンのマーケットプレイスで1円で買えるみたいです。笑)









03 March, 2010

総発信時代の威力



以前、受講している授業として紹介した(→「アジアの中での日本のWeb」)"Digital Media across Asia"で興味深い動画を見たので、ご紹介。





まずは、騒動の発端となったユニリーバのDoveのCMから。






美容産業が美しさというものに関して、情報を過度に提供しすぎ、溢れてかえってしまっている現状を揶揄し、自社の「self-esteem program」への導線としたわけですが、それに対して、自然保護団体として有名なグリーンピースが作った動画がこちら。









こちらはそのCMをパロって、世界最大のパーム油の買い手であるユニリーバに対し、「同社の主力商品ダヴに森林破壊の大きな原因になっている、インドネシア産パーム油の使用をやめなさい。」というメッセージを訴えたもの。





その後、実際にユニリーバはグリーンピースの要求を受け入れたようです。(コチラ参照)


大企業に対抗するCMをNGOが作り、それが実際に状況を変える、といった事態はYoutube以前ではありえなかったことであり、誰もがその気になれば、情報を発信することができる総表現社会のものすごさを改めて実感しました。


きちんとしたメッセージ性があれば、社会を変える、ということの障壁はこれまでになく、下がっているように思います。


また、このCM騒動があったのは2008年4月ですが、今現在で考えれば、Twitterの登場で意見を発する、表現する事自体のとっつきにくさはさらに薄れつつあります。





本当にあとはやるだけという状態なのかも。





Blogも地道に続けていきたいと思いますが、動画とかも作れるようになりたいなー。





02 March, 2010

韓国から僕らが見習うべき3つのこと



オリンピックや2chのサーバーダウン等々、ここ数日、韓国が話題ですね。





なんだかものすごいdisられてるので、日本人も見習った方がいいんじゃないかなー、と思った韓国のすごいところを紹介してみます。





1.外への意識の高さ


id:Chikirinさんも「IMF危機下の韓国ドラマが伝えるもの」で書かれていましたが、韓国人の海外に出て行こう、という意識はすごいと関心するばかり。


今、同じ留学先にいる日本人は合わせて8人、前学期限りで帰ってしまった半期の子を含めても10人といった感じですが、韓国から来ている子は半期20人づつといった感じで、一年いる子を差し引いても30人ぐらいはいました。


韓国の人口は日本の約3分の1であるのに、留学生は日本の3倍という事実。


恐ろしいかぎり。





2.勉強熱心さ


1ともかぶるところがありますが、韓国は日本と同じような大学教育システムらしく(200人ぐらいは入る大教室での講義がメイン)、こちらで一般的な比較的少数(50人)のセミナー形式(発言が求められる)はあまりないそうです。


しかしながら、韓国の学生はその多くが将来的に海外大学院等に進学することを念頭に入れているので、GPAを上げるべく、そんな学習環境など気にすることなく、必死に勉強しています。


見ているこちらが心配になるほどですが、日本の現状を鑑みると悲しくなるばかり。(参照:「大学生が勉強するべき理由を考えてみた」)





3.社会参加の意識の高さ


ほんの20年前まで韓国は軍事政権でした。


それを変えるべく、立ち上がったのが大学生たち。


デモを行い、壮絶な仕打ちを受けたものの、結果的に民主主義を勝ち取りました。


一方、日本でも、以前、全共闘などが起こりましたが結局何も得られないまま収束しています。


1980年には虐殺などの事件が起きている(光州事件)にもかかわらず、結果が出るまで続けたというのはすごい、という言葉しかでてきません。


今であれば、目標はシルバー民主主義の打破でしょうかねー。


打破して、次はどうするというのがわからない現状ですが。。


【参考】


子供にも1票で「シルバー民主主義」は変えられる?


シルバー民主主義


ちなみに、韓国のNGOやNPOは政策提言などを積極的に行い、政府にも影響力をもっているそうです。


そういったことをできる団体を若者の手で作っていけるといきたいですねー。





なんにせよ、海外に出れば、日本人が日本人以外で最も仲良くやっていける貴重な国。


日韓が「世界」になるべく、お互い切磋琢磨できるようなよい関係でいたいなー、と思った次第です。





01 March, 2010

アジアの中での日本のWeb



自分のはてブから当時の記事を検索してみたら、


もう9ヶ月も経ってるのかと懐かしくなった話題。





「日本のWebは残念」論争。


【参考】


日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編)


日本のネットが「残念」なのは、ハイブロウな人たちの頑張りが足りないからかも知れない(追記あり)


日本のウェブの残念度を下げるために、私たちができそうな7つのこと+α


梅田氏と「アテネの学堂」





当時は、「アテネの学堂」は結局、英語圏でしか成立しえず、それ以外では難しいのだろう、と思ってました。


それに参加しよう、という意気込みのある層、ハイブロウな層というのは当然、英語くらい使えるだろう、と思っていたので。





ただ、現時点で考えみると、twitterという手軽なツールが浸透してきつつあり、ハイブロウな方々の日本語でのディスカッションがなされているように思います。





結局、日本のウェブサービス全般が「アテネの学堂」を許容し得る


インターフェイスでなかったということなのかな~、と思います。





そう考えると、改めて残念。





一方で、ウェブの世界はそういったハイブロウなものだけではなく、むしろそうでないものの方が当然、圧倒的。


Facebookやtwitterのupdateやpostも個人的なものが多いですし。


そういった一般的なウェブサービスに関してはまだまだ日本勢もイケるのでは、と期待しています。





今、こちらで”Digital Media across Asia”というメディア系の授業を受講していて、その中でアジア各国のネットの動きについて勉強しているんですが、日本のウェブってアジアの中では当然の如く、最先端を行っているので、アジアの未開拓市場でのそういった路線のサービスであれば、「日本発=最先端」みたい等式が辛うじて成り立っている今ならまだいけるのではないか、と思っています。





ニコニコ動画も台湾版がありますし、楽天もアジアに力を入れていくらしいですしね。





mixiみたいな日本語以外に対応しておらず、日本の携帯のアドレスが必要で、ページ遷移のやりにくいものは個人的には爆発していただきたい。(笑)








ということで、アジア各国のネットの動きをまとめるwikiを授業のプロジェクトとしてすすめています。


この授業をとった初の日本人ということで、日本のそれについてこれからまとめていきますので、ご興味ある方是非、御覧下さいませ。


(インタビューはすでに新しいものをとり終えており、アジャイル・メディア・マーケティングの徳力基彦さんTokyo 2.0を主催されているAndrew Shuttleworthさんにご協力いただいています。)


"Digital Media Across Asia"


http://comm215.wetpaint.com/


【関連】


最初から世界へ


日本のベンチャーよ、世界を目指そう





「仕事=??」論について書いてみる



つい先日、海外ニートさんとえがちゃんこと永上裕之さんの間での論争が盛り上がっていました。


【参考】


「飲みニケーション」とかの次元じゃない”若手”の仕事の楽しみ方


「仕事=人生」以外の価値観は認めないw。


Re:「仕事=人生」以外の価値観は認めないw。 ニートの海外就職日記


自分の仕事に対する意見は偏りすぎていた気がしました…。


お互いの仕事観の相違がブチ壊す友情。


僕は留学中の身で、帰国後就職活動を始める予定なのですが、


働いていないかつ、就職に関して情報がない現在の自分の視点で思うことを書いてみたいと思います。


今は当たり前だと思っていることだけれど、忘れないためにに。





まとめると、






1.「仕事=人生」があるのは全く構わないと思う。

2.ただ一方で、それは全員に強要されるべきではなく、
「仕事≠人生」という価値観も認められるべき。

3.だからこそ、「仕事=人生」が当然と思われている日本はおかしい。

4.変えていく必要があり、それは日本人にしかできない。




ということ。





結局、人より時間を使うから人より秀でたり、高い目標を達成できるのだから、個人が達成したい何かを達成するために時間を使うのは当然のこと。もし、達成したい何かが仕事に関わることなのであれば、「仕事=人生」な価値観があって当然であって、しかるべきだと思います。





ただ、人には個人差があるので、興味・関心や不得手によって仕事をやりたくないと思うこともあると思います。もし、それにも関わらず、「やればできる」と言われ、状況に変化のないまま、同じような仕事を強要されるのであれば、それは間違っていると思っていて。





特に「やればできる、できないのはやる気がないからだ。」みたいな体育会系な考え方は、「はだしのゲン」のセリフでいう「竹槍訓練しないやつは非国民じゃ! 」(うろ覚え)並におかしく聞こえます。





そもそも、こういう考えってやればやるほど実際に成果が出ていた高度経済成長期に生まれた価値観ではないか思うのですが、今や日本は全般に(残念ながら)落ち目な企業が多いので、組織の中でやればやるほど成果が出るなんてことはないのではないでしょうか。





GDPが国の尺度として疑われているように、個人レベルでもこういう価値観の押し付けは疑われてしかるべきと思います。





落ち目だからこそ、しっかりと働くことが大事という意見もあると思いますが、高度経済成長自体、日本が独力で達成したものではなく、日本人の勤勉な労働態度等内的要因よりも朝鮮戦争が起こったことや冷戦下であったため、アメリカから経済的な支援があったこと、また軍事にお金を使う必要がなかったこと、といった外的要因の方が僕は影響が強かったのではないかと考えています。





事実、シンガポール・香港・台湾・韓国も同じような経済成長を遂げているわけですし。





また、僕の周りには日本に興味・関心をもっていて、日本に行きたいという子もいますが、「日本で働きたいと思う?」と聞くと、「仕事で死にたくないから難しそう。」と返答されます。


少子化の日本が、競争力を保つには、遅かれ早かれ移民が必要となって来るのは間違いないでしょう。(コチラ参照)


その受け入れ態勢を整えるためにも、日本人にしか通用しない「仕事=人生」の価値観は一刻も早く変えていかなければならないし、それは日本人にしかできないことだと感じています。





そんなことを考えながら、行きたい企業が見つからない今日この頃。。





27 February, 2010

アイデンティティーの拠り所


今、ちょうど学校が一週間の休み期間に入っています。





ということで、いつもは勉強漬けな学生たちも息抜き中。僕も友人に誘われ、2日連続でカラオケに行きました。(日吉時代以来かな!?笑)





そこで改めて感じたのがシンガポールの娯楽文化の欠如。





カラオケでシンガポール人が歌うのは、中国本土や台湾、欧米、韓国、日本などシンガポール以外の歌がほとんど。(9割ぐらい)





日本人の僕はシンガポールにいても、日本に興味のある人に日本について話したり、街中で日本人や日本に交わる商業広告や娯楽広告(化粧品や邦画、UNIQLOの巨大広告など。最近だとのだめカンタービレがこちらでももうすぐ公開らしくあちこちにポスターがある。)を見たりするのが、日本人としてのアイデンティティーを再確認する機会になるわけですが、どうやらシンガポール人にはそういうのってあまりなさそうだなー、ってカラオケ中に考えてました。(日本に留学していたシンガポール人の友人は、シンガポールに帰ってから(日本に対する)ホームシックにかかったと表現していたり。笑)





で、カラオケが終わった後にマクドナルドでだべりながら、発見したのがシンガポールの男性は徴兵制によって、自分がシンガポール人である、ということを強く認識している、ということ。





シンガポールは高校卒業後、2年間、軍で訓練を受けることを義務付けられ(National Service)、その後10年間(?)、毎年、体力測定を受けなければならないらしいです。





なので、シンガポールの男子学生は国防、軍事などの話題にはすごく詳しい(~ミサイルがどうとか、日本軍とアメリカ軍は~という風に配備を分担してる、とか。)





「国を守る」ことを義務付けられている組織での経験が彼らのシンガポール人としてのアイデンティティーの拠り所なのかも。





そんな風に感じました。





女の子はどうなんでしょうね。





ちなみにカラオケでの一番の収穫は、「ウィーアー」がウケたことでしたwなによりなにより。


26 February, 2010

F1にみる世界のパワーシフト

僕は実家が自動車関係(広島なのでMa○da)だったので、小さい頃から車が好きでした。

中学生から"Best Car"とか読んでました。(チューニングとか改造は今のところピンと来ないんですが。。)

その流れでF1も結構好きなんですが、あまりマニアなことはわからない一方で、オリンピック、サッカーのワールドカップと並び「世界3大スポーツイベント」と称される巨大イベントであり、その開催地の移り変わりは、世界がどう変わっているのか露骨に示す絶好の素材だと思うのでそれについて書いてみます。

ということで、今回は1990年、2000年、2010年という3つのサンプルから比較します。

まず、1990年は開催順に、

1.アメリカ

2.ブラジル 

3.イタリア(サンマリノ)

4.モナコ

5.カナダ

6.メキシコ

7.フランス

8.イギリス

9.ドイツ

10.ハンガリー

11.ベルギー

12.イタリア

13.ポルトガル

14.スペイン

15.日本

16.オーストラリア


続いて、2000年。

1.オーストラリア

2.ブラジル

3.イタリア(サンマリノ)

4.イギリス

5.スペイン

6.ドイツ(ヨーロッパ)

7.モナコ

8.カナダ

9.フランス

10.オーストリア

11.ドイツ

12.ハンガリー

13.ベルギー

14.イタリア

15.アメリカ

16.日本

17.マレーシア


思ったより長い。。最後に2010年。

1.バーレーン

2.オーストラリア

3.マレーシア

4.中国

5.スペイン

6.モナコ

7.トルコ

8.カナダ

9.スペイン(ヨーロッパ)

10.イギリス

11.ドイツ

12.ハンガリー

13.ベルギー

14.イタリア

15.シンガポール

16.日本

17.韓国

18.ブラジル

19.アブダビ


ということで開催地の内訳をまとめると、
(オーストラリアはアジアでカウントしてます。)
1990年(全16回):
欧州(10)、北米(3)、南米(1)、アジア(2)

2000年(全17回):
欧州(11)、北米(2)、南米(1)、アジア(3)

2010年(全19回):
欧州(9)、北米(1)、南米(1)、アジア(6)、中東(2)

ということで、いかにアジアがF1を開催できるだけの経済力をつけてきたかということが如実に表す結果。
(2011年にはインドでの新規開催も決定済み。また、中東も広義では西アジアとも解釈可能。)

アジアの成長と言われても、数字ではなかなかピンと来ないものですが、アジアへのパワーシフトはこうやって、現実問題といして起きているんですよね。

近い将来、中国は1国2開催をすることになるかと思いますし、さらにインドネシア、ベトナム、タイなどの東南アジアが入ってきてヨーロッパよりアジアの方が開催が多いなんてことになりそう。

一方で、ヨーロッパが本家の威信をかけていかにそれを阻止していくのかという政治ドラマもありそう。(開催国はCO2排出が~な国限定とかw)

【おまけ】
夜中に思わず叫んでしまったスーパーアグリ・佐藤琢磨が前年度王者アロンソをオーバーラップする瞬間!



24 February, 2010

英語を学ぶべきもう1つの理由



はじめに書いておくと、タイトルは釣りです。(笑)





今の僕が理解することができる言葉には、


日本語と(一応)英語があるんですが、


留学という流暢には使えないながらも英語を使うことを強いられる環境下で、


かつ日本語を勉強したいという友達に、


英語で日本語の感覚を説明したりする中で


言葉というもののもつ力を感じたので、


それについてエントリー。





まず、日本語。





友達に教えていて、実感したのが、


いかに日本語が相手に文脈・空気を読むことを


求める言語かということ。





主語の省略などもそうですが、暗に示す表現がとても多く、


毎回、「これは~ってこと。」なんて説明すると、


「なんでそれでそこまでわかるの!?」と返され、


「え?なんで?いや、え~。。。」みたいなことがよくあります。





これは、単一民族、島国という集団合意が生まれやすい環境で


使われてきた言葉、特有のものなんじゃないでしょうか。





一方で、英語。





使っていて本当に思うんですが、


英語ってテンションをある程度高くしないと、


しゃべるのがしんどい。


学校で、会う人会う人と、





"Hey~, what's up?!"


から、始まって、


"Wow, really?! That's so nice!"


みたいな日本語にはないストレートな感情表現を


がんがん使っていくのが原因かな~と、思ったり。





定かではありませんが、言語の伝搬の過程で、話者が多様化したため、


とりあえず褒めとけば間違いない、というのが生まれたのかも。(笑)


(本家イギリスの英語は結構堅いですし。)





自己啓発本などにも、「ポジティブな表現を使え」って結構載っているように、


ポジティブな感情をダイレクトに示されるというのは、


聞いている側は非常にうれしいですものなので、


そういうのが常態化している現代英語の世界ってすごいいいな~、と感じます。





(ちなみに一つの手だと思うのは、すごい人だらけの環境下に身をおくこと。


以前インターンしてた会社では、まわりのインターン生たちがハンパなかったので、いつも「すごいっすね!」、「やばいっすね!」、「素晴らしいじゃないっすか!」みたいな言葉が自然に出てきてましたw 


そのせいでポジティブ馬鹿野郎だと思われてましたが、、、)





英語と比べると日本語の感情表現ってかなり控えめで慎ましいですね。


英語を学ぶことで、副作用的に感情表現が豊かになるとすると、


草食系なこれからの時代、ますます必須になるかもですね。(笑)





褒め言葉マスターになって、帰国するのでよろしくお願いします♪(笑)





ベーシック・インカムについて想像してみる



先日の「朝までニコニコ生激論」のテーマだった


ベーシック・インカムについて思ったことなど。


(正しく理解しているか疑問なので、


おかしいところはツッコんでいただけると幸いです。)





まず、魅力的だなー、と思ったのが、


労働市場を効率化できるということ。





僕は継続的な経済発展には、


アメリカのように新しい企業が


次々と生まれていかなければいけないんじゃないか、


と思っているんですが


(ITでいうところのIBM→Macrosoft→Google→Facebookみたいな)、


日本でそういったことが起こらない理由として、


起業という選択が合理的な選択にならないシステムが


強固に構築されてしまっているからではないと思っています。


【参考】


キャリア官僚が起業を決意するとき


《若手記者・スタンフォード留学記 2》 学歴とコネづくりに奔走する米国エリート学生たち(2)





ベーシック・インカムの導入によって、


その風向きが変わるのであれば、


それは社会にとって非常に有益なことだと思います。





一方で、これは問題なんじゃないかなと思ったこととして、


まず、適当な支給額ってどうやって決めるんだ、ということ。





「毎月最低限の生活を送るのに必要とされる額の現金」が


仮に月7万円だとすると、


「地方×実家暮らし」なら働かなくてもなんとか暮らせるかもしれませんが、


「東京×一人暮らし」では家賃ぐらいにしかなりません。


これはどうなんだろう、と。





また、「毎月最低限の生活を送るのに必要とされる額の現金」は、


物価の変動にも影響を受けますが、ベーシック・インカムって政府から


付与されるものなので、企業の賃金と比べて、一度上げると下げられない


下方硬直性がより強い気がします。


(問題がおこるごとにあれもこれも、と負担が


どんどん増していくのではないか、とも思ったり。)





さらに、これまで社会的に虐げられてきた


「働きたくないひと」、「働けなかったひと」が


「働かなくてもいい」と社会的に承認されるのは、


社会不安を増幅させるのではないかな、とも思います。


こういうのが加速しそうな悪寒)





実行に関しては、


イノベーションや生産性の向上を高い見込みで行える世界レベルの


人材の育成が必須なので、


シンガポール並の教育制度を


整えてからにすべきでないかな~、


思いました。


(→「シンガポールの成長戦略について書いてみる」)





何はともあれ、新しい制度について、


これやったらどうなるんだろうって


考えてみるのって楽しいもんですね、みなさんも是非~。








【参考資料】


ベーシック・インカムよりも怠け者同盟の社会


ベーシック・インカム論に関する私的まとめ


【追記】


Madeleine Sophieさんの「社会問題の議論でポジショントークを避ける二つの方法」の中で、



若者・学生の立場で発言する


もう一つの提案は、手前味噌なのですが、若者が発言することです。学生のうちに発言しておくことです。若者は社会に出てから30年~40年働きます。高級クラブでドン・ペリニヨンを飲みまくる夢を持っているかも知れません。大金持ちとなった自分が多額の税金を納め、弱者に施しをするのは嫌だと考えるかも知れません。ただ一方で、失職して生きる希望を失ってしまう不安も持っているかも知れません。立場の固まっていない若者は、最も公平な立場で発言できる立場だという印象を受け取り手に与えられます。


ポジション・トークを回避する議論でポジション・トークをするのもあれなので、詳しく書きませんが、社会問題の議論には、若者が参加すべきだと思います。



とありました。こういった議論には今後とも参加していけるよう心がけていきたいと思います。





23 February, 2010

シンガポールの成長戦略について書いてみる


夏野剛さんが書かれた


GDP成長戦略かGNP成長戦略か


を読んで。





ここにあるGDP成長戦略とGNP成長戦略を使い分けて、


実際に急成長を遂げた国の一つがシンガポール(一人当たりGDPアジア1位!)


だと思うので、現地にいるものとして、どんな風に行っているのか知っている限り、書いてみます。





夏野さんがおっしゃっているGDP戦略、GNP戦略のそれぞれについて


簡単にまとめた上で、シンガポールの例を。





*GDP戦略


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国内における生産と消費を成長させることが重要。


生産に関しては、まず第一に生産性の向上が重要。


そのために、





”技術水準や教育水準だけでなく、(中略)、徹底的なIT投資が必要だ。


また、ホワイトカラーの生産性も低いので、中高年の効率性を上げるための施策を徹底的に打つことも必要になる。


この中で生産性を低くしている要因の1つである年功序列などの見直しは必須となる。インフラ関係の投資では、(中略)、投資の乗数効果の高いIT投資、IT優遇税制などの施策を徹底的に打つことになる。”





しかし、一方で、人口が減少しており、生産性の向上だけでは限界があるので、


”外国から人を受け入れるしかない。いわゆる外国人労働者の大量受け入れだ。


(中略)


すでに建設現場や単純労働工場、ホテルのクリーニングなど、


フリーターの若者でも確保しにくい職場には外国人労働者の姿を見かけるようになっているが、彼らのすべてが合法入国者とは思えない。


しかし、世界に誇る日本のサービスクオリティーを人口減少下で維持するには彼らの力が必須であろう。


え、日本人の雇用が失われる?


そんなことを言っていれば国の成長は望めない。もし同じコストで日本人と外国人がいたら、日本人の方がコミュニケーションコストの点で優位に決まっている。


問題は日本人では嫌がる仕事を引き受けてくれる人たちが存在するのにそれを使えないという事実だ。”


----


という感じ。






生産性向上のためのIT投資に関しては、実情不明ですが、留学先の大学は日本でいうと、慶応のSFCみたいな感じで、


常にパソコンを持ち歩き(半数以上Mac)、授業内でのプレゼンは美麗なpowerpointもしくはkeynoteで行っています。


驚いたのは、小学生のころからpowerpointでプレゼンするのが普通(!)ということ。


IT教育はかなり進んでいるのかと思います。


(小学生だった僕のほんの数回のプレゼン(はっぴょう)はせいぜい模造紙だった覚えがあります。。)





また、シンガポールには労働ビザが2種類あって、


一つがこういった単純労働者受け入れのためのもので、


もう一つがGNP戦略での対象となる稼いでくれる外国人のためのもの。





期限は2年で延長不可、強制退去となる。


定期的な労働力交換によって、犯罪の蔓延を防ぐことが目的。








一方、GNP戦略はというと、








*GNP戦略


-----


”外国からの収入をいかに上げるかも大きな要素になる。”





”これからは知財や人材、そして資本を輸出し、付加価値をつくっていかなければならない。そのためにはグローバル国家を目指していくしかない。


 グローバル国家とは、世界を舞台とした企業の本拠地であり、世界で活躍できる人材を多く輩出する国家であり、そして世界中にリスクマネーを提供しきちんと回収していく国家である。そうすることで、GDPが縮小してもそれ以上の成長を世界を舞台にして成し遂げていく。”





”そして国際競争力のある分野を徹底的に優遇する。たとえば規制や税制の徹底的な緩和。しかも国際市場でシェアのある会社だけを優遇し、国内中心の会社には高く課税することで、人材や資金、資源を国際展開する会社に集めやすくする。


 (中略)小学校から徹底的な英語教育を課す。大学以上は、文学部以外は原則英語教育。外国人であっても居住者であればGNPのカウントになるので、稼ぎそうな人々が住みやすい、本拠を置きやすいようにする。留学生も優秀な人ほど受け入れる。所得税率も稼ぐ人が有利になるように。もちろん成田空港は全廃し、羽田空港をさらに埋めたて、世界一の国際空港にする。”


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シンガポールは、世界で活躍できる人材を多く輩出するために、


小学生から習熟度別授業でバイリンガル教育。


(中国系なら英語と中国語、マレー系なら英語とマレー語を学ぶ。ちなみに、落第するともう一年やり直しらしい。)





狭い領土でも国際競争力を持つことができる金融産業に徹底的に投資し、


インドに4時間、中国にも4時間で渡れる地の利を生かし、


アジアマーケットを狙う多国籍企業を優遇し、積極誘致。





こちらの外国人(研究者とか経営者とか)向けのビザは強制帰還などはなく、


むしろ永住権なども取りやすいらしい(永住権を取得している外国人は修士以上が条件とか。)


また、外国人用の住居など外国人が住みやすい環境作りに余念がなく、


留学生も中国、インド、東南アジア各国から卒業後、シンガポールで数年働くことを条件に授業料全額免除で受け入れる。





シンガポールのチャンギ国際空港は世界一の空港として名高い。





-------





と、こんな感じで独裁国家なので、


徹底的に実行することが可能だったわけですが、


住んでいるものとして、夏野さんの主張を読むと、


「日本はこんな国になるべきなのかなぁ。。」というのが率直な感想でした。


(どんな感じか知りたくて、留学先にシンガポールを選んだ自分。。)





あまり批判的に書くと危ないらしいので、


現実としてやっている国はこんな感じですよ、


というお話でした。


20 February, 2010

「最近の若者は~だ。」から「日本の最近の若者は~だ。」にしていきたい。



mixi経由で見つけたニュース


最近よく耳にしますが…若者の〇〇離れは本当?


より。





少子化によって、高齢者の側にたった視点が強くなっているからか、


「最近の若者は~だ」みたいな文脈が最近、


非常に多いですね。





ただ、個人的にはそんな話にそんなに真剣に耳を傾ける必要はない、


と思っています。





こちらにも書いたように、


これからの日本は高齢者と若者で役割分担をしていくべき時代に入っていきます。





生活に困らない程度の礼儀作法は身につけるべきと思いますが、


ジェネレーションY」や「デジタルネイティブ」という言葉があるように、


パソコンや携帯、インターネットが小さいころからそばにあった僕たち世代は、





「あなたとは違うんです」






ということを意識しながら、生きるべきかと。








ただ一方で、これまでのように日本(の若者)が先鋭化し、


世界の中で内向きにガラパゴス化していくのもよくないと思ったり。





というのも、ここにはすごいベニフィットを享受できるチャンスがあるから。





実は、これから成長が予測されるアジアの中で、


特に中国、東南アジアの若者たちは非常に親日的です。


(例:安室奈美恵 アジア圏5か所で1位獲得、日本人女性アーティスト史上初の快挙!





彼らは経済成長中なので、いよいよ世界一物価の高い東京にも手が届きつつありますが、


(香港で会った子なんてこれまでに3回日本に来てたw)


お金以外にもう一つ問題が日本旅行を邪魔しています。





それは情報。





彼らは日本に興味をもってくれているわけですが、


日本語という壁があり、なかなかうまく情報が取得できない。





そこで、最近思うのが、


"台湾女「日本はイケメンパラダイス!こんなかっこいい男性が、普通に歩いている!」"


みたいな日本の情報を、日本人が海外に発信していけるようにならないかなということ。


幸い、ネットの普及によって、そういったことをやるのは非常に簡単にいますし。


(「Asiajin」みたいに。)








これができると海外旅行に行かなくても、外国の話を聞けたりするし、


なにより経済が楽になるので、若者も少しは楽になるんじゃないかなーと思ったりします。





そのためには、何はともあれ英語、


頑張らなければ!





17 February, 2010

期待を超えていく



昔からずっと考えていたことの一つに、


「優秀」とか「すごい」ってどういうことかというのがあるのですが、


最近こういうことなのかも、という自分なりの答えができつつあるので、


書いてみます。





それは、





「相手の期待を超える」





という非常にシンプルなこと。





以前、Lilacさんは、


急成長の米小売、コストコ社長に会う(15.398 CEO Perspective)」の中で、


コストコの創業者の方の話の中で印象に残ったこととして、



・顧客満足度を上げるには、顧客の期待値をコントロールする





「カスタマーサービスを提供して無いのに、顧客満足度カスタマーサービス部門で一位」なのだそうだ。


要は消費者は、コストコは倉庫だと思ってるから、サービスなんて最初から何も期待してない。


それなのに、店員が思ったより親切だから、カスタマーサービスで満足するのだ。





かなり逆説的ではあるが、相手の満足度を上げるには、相手の期待値がこちらの提供できるものより下げておくのは常に大切という話。






と書いていらっしゃいました。


これは企業の例ですが、相手が自分に期待するものを考え、それを超えていくことで満足を生み出すというのは、個人でも同じだと思っていて。





例えば、何かの用でメールしたときに、


即座に返信が返ってくるととてもうれしいですよね。





多くの場合、メールに即座の対応は期待しないからこそ、


こういった感情が生まれるのではないでしょうか。





優秀な方ほど、メールの返信が早いというのは本当に感じます。





時に非常にしんどいことではありますが、


常に相手が期待しているものを考え、それを超えていく。





そのようなことを続けることで、信頼が生まれ、


結果として、優秀だと思われるのではないでしょうか。





自分も現状できているとはなかなか言えないので、


今後より一層、気をつけていきたいです。





また、「日本人は英語ができない」というのも


相手の期待が少なからず影響していると思います。





wikipediaの「IELTS」の項に


あるように、



日本は「TOEFLのスコアを見る限り、英語力に問題がある」と言われることがあるが、IELTSの国別のスコアを見れば日本人の総合スコアは5.59。これは韓国・タイ・アラブ首長国連邦・台湾の受験者の総合平均バンドスコアよりも高い。



という事実があったりもします。





相手が東洋の奇跡を成し遂げ、世界2位の経済大国になった国、ANIMEやMANGAなどのカルチャーを生んだ国、世界一の人口を誇るTOKYOがある国、そんな国から来た人が英語ぐらいしゃべれないわけがない。





と期待値がものすごく高いので、応えるのが難しい。


のではないか、と。





最近は通説となりすぎて、逆に期待よりはしゃべれると驚かれたりもしますがw








ちなみに、常に相手が期待を超える優秀なひとにはその副作用として、この人は優秀だから、どんな分野でも優秀なはずだと思われるハロー効果が生まれます。





タイガー・ウッズが不倫騒動であんなにも紛糾されたのも彼が優秀すぎたから、というのが少なからず影響しているのではないでしょうか。





いい意味で期待を裏切る、コントロールできるようにしておくこともソーシャル・メディアなど個人の影響力を強めるツールが非常に増えてきた今日、応用として必要になってくるのかもしれません。





まぁまずは、そこまで行くところからですけれども。





【関連】


結局は自分の好きなことを貫き通したやつが負け





若者のサバイバル・プラン



id:Chikirinさんの「若者、アウト!」を読んでみて。





Chikirinさんは、


1.安い給与


2.まじめな態度


3.高い社会スキル


4.顧客も高齢者


という4点から、高齢者に有利な労働市場が生まれつつあり、


若者が追いやられていることから、アウト!という風に仰っています。





僕もこれまでのままでは、若者はアウトだと思いますが、


「嘘だと言ってよ。」といってもしょうがないので、


どうすればいいのかを考えてみる。





単純な答えとして、





「高齢者ができない、やりたくない分野かつマーケットが制限されない(少子化傾向の煽りを受けない、世界が舞台)な業種、職業を狙う」





しかない、というか当然そう。





ということで、高齢者のできない、やりたくないことを高齢者の弱点から


田岡茂一風に考えてみる。





高齢者の弱点その1:パソコン、携帯がうまく使えない。






今のところは。


あと5、10年ぐらいしたら変わる気もしますが、


ここには今のところ高齢者はいません。


かつ世界がマーケットとなるようなiPhone、Facebook等のソーシャルアプリとか


有望でいいんじゃないかなーと思います。





高齢者の弱点その2:創造的でない。





長い社会人生活を経ている高齢者は言われたことを忠実にそつなくこなします。


僕もファースト・フードで朝番のバイトをしていたとき、


朝に強い高齢者の方々と一緒ともに働いたのですが、


言われたことは即座に理解し、行動に移されている感じで


すごかったです。





ただ、逆に言われたことをやる生活に順応している分、


国母選手のように、言われてもいないことをやっちゃう(!?)スキルは


削がれてしまっているのではないかと思います。





常に新しいものが社会を前進させていくものなので、企画、クリエイティブなどの仕事は大丈夫かと。


(ただし、世界に向けたもの。新しいものに寛容でない高齢者が増える国内市場では難しそう。。)





高齢者最大の弱点:余命が短い






高齢者にもはやスキルアップは難しいわけですよね。


ということで1、2の弱点をつきながら、


スキルアップを重ねていくことで高齢者に追い出されたりしない人生を歩めるのではないかと思います。








ということで、高齢者の弱点とか書いてみたわけですが、


僕は高齢者の方が嫌いなワケではありません。


というより感謝の気持ちで一杯です。





今、シンガポールにいて思うんですが、


アジア人の日本に対する羨望というのは本当にすごいです。


そして、そんな日本を作ってきた人たちはすごいと思わざるを得ないです。





世代間での同じパイの取り合いで世代間での敵対心みたいなのが生まれるのが最も良くないと思っています。





時代が変わって、役割分担というものを意識しなければならなくなった、ただそれだけの話。





相互に助け合いながら、暮らしていけるといいんじゃないでしょうかと思うし、できると思っています。





ただ、若者は高齢者からすると、「なぜオマエがそこにいるーー!」という思われる人生を歩んでいくべきかな~、と思ったりします。


(これが言いたかった!)





15 February, 2010

事実は小説より奇なり



昔から、百科事典が大好きでした。


中学校くらいの時から、


使ってた電子辞書の百科事典を授業中とかにひたすら読んだり。





今もWikipediaは大好きなサービスの一つです。


ただ、問題はネット全般そうですが、


興味・関心を持つきっかけと調べないという点。





ということで、今日はそもそもは授業準備のために調べていたトピックなんですが、同時に現代のグローバル社会に強い影響を与えていることがわかった非常に興味深いトピックをご紹介。


(リンクされているページ全てを真剣に読むと


2、3時間ぐらいかかるかもしれません。)





パレスチナ問題





~以下、小見出し~


・追い出されたユダヤ人、シオニズムそして悲願の独立国家建国


・「ホロコーストなど起こっていない」、


アラブがホロコースト否認したがっている理由


・欧州から米ソ冷戦へ、パワーシフトが起こった瞬間


・イスラエルはいかにして不敗神話を保ったのか、交錯する思惑


・中東情勢と日本、「ものづくり日本」は第4次中東戦争がきっかけ!?





もちろん、Wikipediaの情報にも少なからずバイアスはあり、


解説不足な点もあります。





ただ、それぞれの思惑が交錯し、誰も責められない、


そんな八方ふさがりな状況がそこにはあり、


これからのグローバル社会ではごく限られた地域での問題でさえ世界全体に強い影響をもたらします。





まずは「知る」ことから。


「きっかけ」となればいいな、と思います。








こちらはその授業で鑑賞した映画。


パキスタン人によるテロによって怪我をおった夫をもつイスラエル人、ヨルダンに住むパキスタン難民、イスラエルで暮らしていたアメリカ人、3人の女性の葛藤を描いたドキュメンタリー作品。


主演:ナタリー・ポートマン、イスラエル人ドライバー役のハンナ・ラズロは第58回カンヌ国際映画祭女優賞受賞しています。


こちらもあわせて是非。






14 February, 2010

なぜアジア人男性は西洋女性と付き合えないのか。



友人に面白い動画を教えてもらいました。


"Why asian guys can't get white girls"というタイトルw






毛だのケツだのは関係ないと思いますが(笑)、


こういうヒエラルキーって確実に存在しているように思うので


考えてみました。





なぜアジア人男性は西洋人女性に惹かれるのか。


そして、なぜ逆に西洋人男性はアジア人男性に惹かれないのか、


という両面。





1.文化的要因


西洋>東洋という、文化的なヒエラルキーの中で、


アジア人は西洋人に憧れるが、逆は起こりにくい。





2.性格的要因


1の環境下で考えた際、積極性で勝負するしかないものの、


アジア人は西洋人に比べると、基本的に静かでおとなしい場合が多く、


積極的とはいえないのでは。


従って、常に積極的な西洋人男性に遅れをとられがち!?





3.身体的要因


女性の好みが筋肉質な人がいいとは限らない。


Jonas Brothersなんてジャニーズとなんらかわらないように見えるし。


しかし、逆に女性から男性は確実にFashionとしての露出が多い


西洋人女性の方に目が止まる。


(実感としてそんな気がする)





と書いてみましたが、これからアジアの成長(特に中国やインドの台頭)によって、アジア人男性の立場が変わる可能性は大いにあると思います。





ちなみに、日本人はアジアでは"Cool"というイメージがかなり強いので、結構イケるのではないかと(笑)。





僕の友人もタイで彼女作りましたし、


僕自身、Facebookで結構見知らぬアジア系の人から友達申請が来たりします。


(秒速で拒否しますけどw)





こちらもおもしろいので是非:


恋愛工学の胎動-21世紀のパラダイムシフト-





13 February, 2010

なぜ若者は政治に興味を持てないのか。



20代の投票率を上げるべく活動している学生団体ivoteの資料によると、


2009年8月の衆院選で投票した20代の投票率は49.45%とのこと。





前回の衆議院選挙(05 年、46.20%)と比べても 3.25%改善されたとのことですが、


以前として約半数が投票に行っていません。


(僕も期日前投票とか調べなかったため、投票していませんが。)





先日、成人式で配られたDVDに関する記事を見てあまりにがっかりしたので、なぜ若者が政治に関心が持てないのか考えてみました。





成人式で配られた選挙啓発DVDが「幼稚」と話題 「幼稚と思う若者が多いのは心強い」と協会





なぜ政治に関心を持てないのかという問いに対する答えとして、僕が思う答えは「何も変わる気がしないから」です。





事実、先の衆院選以前に自民党以外が政権を握ったのは、


細川・羽田内閣の約11ヶ月あまりしかありませんでした。


このような強固な自民党の体制は何も変わる気がしなかった理由の一つだと思います。





ただ、衆院選では民主党の勝利が確実視されている状況でした。


であるなら、なぜ投票率は伸びなかったのか。





それは、


「鳩山さんの答弁、麻生さんと同じセリフ」志位氏が指摘


というのに顕著に見られたように、


どの政党も代わり映えしないのからではないでしょうか。





ではなぜ、みんな同じような主張をするのかといえば、


それは国民みなが同じものを政治家に求めているから。


一般的に、投票者の意見を変える要因には、


階級、年齢、性別、民族というのがあるみたいですが、





階級→一億層中流な意識


年齢→年長者に従うべし


性別→女性の権利は(先進国のそれとは比べ物のならないものの)


それなりに達成されつつあり、イスラム圏のように争点になりにくい。


民族→ほぼ日本人





というようにこれまでいかに単一的な意見が導かれてきたかを見事に説明しています。


かつ歴史的にも明治維新以後、挙国一致な体制が普通なお国柄なので、政府が何とかしてくれるだろう、という他力本願な姿勢から抜け出せないのでしょう。





ということで画一的な日本国民、それに呼応するように乱立する代わり映えしない政党、かつ他力本願な風土という3つの要因から投票しても、何も変わらない、変えられないという考えが生まれ、投票率が低くなるという結果を導いているように思います。





今、若者の投票率向上の必要性が声高に叫ばれるのは高齢者の数が増えすぎていて、パワーが強くなりすぎ、若者が圧倒的に損をする社会が生み出されようとしているからだと理解しているのですが、変化がなにぶんゆっくりなので気づきにくいのではないでしょうか。





ということで、どうしたら政治に対する意識を変えられるのかといえば、これらの要因に多様性を持たせればいいのではないかというのが僕の考え。





特に民族的多様性は政治に関する意識を一気に高めると思います。





選挙権を持つ層に多様性が生まれれば、政党の意見も多様化し変わり、島国というナショナリズムの高まりやすい日本において、投票にいかなければ日本が日本じゃなくなると言われれば、純ジャパニーズの政治に対する意識は変わるのではないでしょうか。





なにより、「やっても変わらない」から「やらなきゃ変わってしまう」という政治のパラダイムシフトは、というのは他人任せではもはや対応不可能なこれからの国づくりに最も重要な姿勢だと思います。





ということで、僕は外国人参政権っていいんじゃないかな~と思ったりする次第です。





12 February, 2010

大学生が勉強するべき理由を考えてみた

すこし前のトピックですが、

東京工芸大学講師でゲームクリエイターの飯田和敏氏がボイコット!
「このクラスではもう授業出来ない」
というのがありました。




さすがに最前列で寝るというのはすごいなぁ、と思いますが授業中に寝ている学生、授業に出席しない学生が多いのが日本の大学の日常だと思います。

僕自身、1・2年の頃は正しくそんな感じで授業で寝る・切る(出席しない)のは日常茶飯事だったし、3・4年の留学前もゼミ以外の授業にはほとんど出ていませんでした。

ただ、勉強に対する態度に関しては現在、留学先で初めてまじめに授業に出て、一生懸命勉強してみたりや就職活動を控える身になってみて、考え直した部分があるのでそれについて考えてみます。
(もちろん、個人の裁量で自由にデザインできる日本の大学生活というのは、やりたいことが決まっている人には非常に有効なシステムなので、そういう人はその道をひたすらに進むべきと思います。ただ、大学合格がゴールとなっている日本の教育システム下ではやりたいことは大学に入ってから見つけるという学生の方が多いと思うので、それが見つかるまで、あるいはそれを見つけるために、という視点です。)

1.大学で勉強することのメリット

大学教育でのゴールを就職、あるいは社会に出る準備をすることとしてみると、nanapiのこの記事にあるように、将来を予測することがとても重要です。

就職・転職する際に必ず考えておいてほしい3つのこと

この将来を予測するのに、大学の勉強というのは非常に役に立ちます。
大学というのは、内容が硬直的な高校までの教育と異なり、
(数年遅れとはいえ)時代の流れに合わせたプログラムを提供する場であり、かつ大学教授は経済・社会・政治等の過去から現在までに適応可能な理論を考え出し、将来について考えている専門家です。
そういった人たちから学ぶことは少なからず、未来を見据えるのに役立つはずです。

事実として、以前twitter上で@AkieIriyamaさんの以下のようなツイートを見かけました。

経済学者ですからね。国際経済学や産業組織論をやってれば、どういう産業がヤバいかは学部生でも検討付くはず。RT @yk_atl: おお、素晴らしく鋭いんですね。RT @AkieIriyama: ボクの日本の大学のゼミの教授は、既に15年ぐらい前に「JALはヤバい」と断言してました。


2.勉強しないことのデメリット

断言できますが、勉強していない、しなくてもよいと思っている大学生は世界中で、日本人だけです。
世界では大学院進学が普通となりつつあり、そのために学部での勉強を一生懸命頑張っています。
la dolce vitaさんが「就活中の学生へ - 1」でおっしゃっているように、

これは意外と知られていないのかもしれませんが、
世界のさまざまな現場では「学士」では不足で「修士」を求められるケースが多くなっています。
GoogleのエンジニアはPh.Dばっかりというのは有名な話だし、
国際機関で上へ行こうと思ったら最低限、開発学・経済学など関連分野での修士が必要、
経験重視のビジネス界でも経営に近い部署はMBA必須だったり・・・
こういう事実も日本を出て初めてグローバルな流れ・実態がわかったりする。
* 文系修士は就職に不利では?
* 頑張って博士とってもポスドクに待ってるのは高学歴ワーキングプアらしい。
→ 世界に出てしまうと関係ないです。もしまだ勉強し足りない目指す分野があるのであれば、自分を抑えてしまうのでなくぜひ行くべき。

という事実があります。
サボってばかりいる日本の大学生のGPAが他の国の大学生と比べて、異様に低いのは承知の事実。
4年間という二度と戻ってこない個々の貴重な時間を日本でしか通用しないやり方で過ごすということには
高いリスクが隠されています。

後悔先立たずというように、今できることは明日やるべきではないです。
自戒をこめて。