05 August, 2011

化粧品ブランドのFacebook利用におけるベストプラクティス



MAC Cosmetics by Karen Gomez (sparkkles)) on 500px.com
MAC Cosmetics by Karen Gomez


Mashable!に化粧品ブランドのソーシャルメディア利用に関する記事があったので、勉強もかねてご紹介。

Eコマースの古くからの活用などもありますが、化粧品のような流行を作るような商品というのはやはりデジタル利用も相当積極的な模様です。

特に彼らのターゲットとなる顧客層がFacebookをはじめとするソーシャルメディア上で非常にアクティブな層であるため、CRMの手段としても非常に重要視しているというところもあるとか。

そんな化粧品ブランドのソーシャルメディア利用におけるベストプラクティスを以下にまとめてみました。


1. 売上ではなく、エンゲージメント、コミュニティづくりにフォーカスする。

今後300億ドルもの市場になると予測されているF-Commerceを先んじて展開しているブランドもありますが、化粧品ブランドのマネージャーの大方の意見では、”Facebookは売上ではなく、エンゲージメント、コミュニティづくりのためのプラットフォーム”。

例えば、200万のファンを抱える『MAC Cosmetics』のFacebookページは、ブランディングやエンターテイメント性を伝えるような投稿を主に行っています。



また、MACはファンからの投稿にも積極的に反応しているだけでなく、ページ内で積極的なコミュニケーションやアプリ利用を行っているファンにスポットを当てるような投稿も行っていたり。

さらに、ファンにMACのクリエイティブチームが実際に化粧をし、その画像が店頭やオンラインモールで実際に利用されるというキャンペーンを実施し、Facebookページのコミュニティをファンにとって価値のあるものに変換していっています。

それだけでなく、自社サイトにFacebookと連携させ、メッセージサービスを通じて「商品を友人と一緒に購入する」といったことも可能になっています。


2. 新商品カレンダーとして活用する。

継続的なコミュニケーションが取れる場としてFacebookを活用するようなケースもあります。例えば、『Aveda』はそのFacebookページで新商品発表をそれぞれの1ヶ月前からFacebookページ上で行っています。



Avedaのマーケティングディレクターの話によると、Facebookページにおける投稿はファンの知識や意見が尊重された場合にその琴線に触れるとのこと。事実、好きないサロンや商品を挙げてくださいという投稿には600を超えるレスポンスがあったとか。

また、ブランドの背景にあるストーリーやそこで働いている人に焦点を当てるのも効果的なのだとか。
Facebookを単なるプロモーションの場と捉えるのではなく、ファンとの関係性(エンゲージメント)を深める場として使っていることが重要とディレクターは話しています。

3. 限定品でファンの心をつかむ。



Facebookページのファンになるユーザーの中には、限定品やサンプル商品を求めているようなファンも存在しています。
Avedaが実施したキャンペーンは、シャンプー、コンディショナーなどの総計20,000ものサンプルを用意し、ビデオを視聴し、必要項目を記入するという設計で行われ、参加したファン20,000人はサンプルを受け取るべく、最寄り店舗へと来店することとなりました。

サンプルを活用したキャンペーンは発表された新商品の認知を高めるだけでなく、ファンベースを構築する上でも効果的であり、25,000の香水のサンプルをFacebookを提供した『Oscar de la Renta』はファン数を40%増加させ、さらにそれに参加したファンから5,000ものアンケートを得ることに成功しました。


4. 他のチャネルと統合する。



Facebookを活用するキャンペーンを行う際、他のチャネルと統合することは、そのリーチを最大化するだけでなく、オンラインとオフラインを結びつける上でも非常に重要です。Cover Girlは新商品のプロモーションの際、TVCMにおいて、自社サイト(covergirl.com)ではなく、Facebookページ『CoverGirl』へ先導し、ファンに”Covergirl movement”というサンプルをもらい、それを使って実際に化粧をする動画を投稿するというキャンペーンへの参加者を募りました。

TVCMの効果もあり、一日で8,000人ものファンを集めたCover GirlのFacebookページは総ファン数において化粧品ブランドの中で2位になるという躍進を遂げました。

その他にも様々なソーシャルメディアを積極的に活用しているCover GirlはFacebookをコミュニケーションのハブとして位置づけています。
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調べていてその数々の先進的な取り組みに驚かされました。
1, 2は長期的な関係を築くことができるFacebookならではの強みであり、かなり日本でも広がっていっているように思うのですが、
3, 4のオンラインとオフラインを繋げる施策というのはまだまだ日本では少ないように思います。
マーケットの様子は日本でもアメリカでも大きな差はないでしょうし、このような大規模な取り組みが早く日本でも行われるようになればいいなぁーと思っています:)




※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!
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