03 April, 2011

Craigslistの停滞にみるインターネットの新時代

Quoraの「Why hasn't another product disrupted and replaced Craigslist?(なぜ他のサービスはCraigslistにとって変わることができていないのか?)」という質問に対する回答が非常に刺激的だったのでご紹介。

質問で上がっているCraigslistとは、1995年にクレイグ・ニューマークにより開始された無料地域情報掲示板。その簡素さ、使いにくさはしばしば言われるところですが、それでもなお月間50億PVを誇る巨大サイトです。

質問はなぜそんなことがあり得るのかと聞いているわけですが、現在までに355票を集めている、VCのJosh Hannah氏による質問への回答では、「Craigslistはすでに崩壊している。」と述べ、以下のような図をそのエビデンスとして挙げています。



すなわち、Craigslistのトラフィックは2009年以降伸びていないのです。

その理由として、Josh Hannah氏はスマートフォンやタブレットといった時代の変化に対応しようとしていないこと、そしてそのギャップを埋めるようなサービスがCraigslistのカテゴリーのそれぞれに参入していることを挙げていました。

具体的に、どのようなサービスがCraigslistのカテゴリーに対応しているかを示したのが下図。



図から明らかな通り、StubHubやEtsy、AirbnbといったサイトがよりよいUI、整理されたコンセプトとともに台頭してきています。


さらに、それらサービスの多くに共通していると僕が思ったのが、そのそれぞれのサービスが人と人との結びつきをClaigslistよりリアルに取り込んでいる点。

Craigslistからそれらのサービスへのスイッチは、人々が情報を求めてネットを活用していた90年代から結びつきを求めて活用するようになっている今世紀との違いが表すのかもしれません。
そう考えると、Googleからfacebookへの変化もその流れのひとつと捉えられるのではないでしょうか。
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