先日、さきごろ起きたエジプト革命においてソーシャルメディアを活用し、その象徴となったGoogle幹部、Wael Ghonim氏がその職を辞したという報道がWiredなどのメディアで流れていました。
Twitterへの投稿によると氏はこれから”貧困や教育問題を解決するためのテクノロジーにフォーカスしたNGO”をエジプトで立ち上げる、とのこと。
エジプト革命はソーシャルメディアがその媒介を果たした事例として大きく注目を浴びていますが、今回のGhonim氏のアクションはテクノロジーの発展や社会問題に対してテクノロジーを用いアプローチしていくことが私益ではなく、公益にかなうという認知が一般化する未来の到来を暗示しているのではないかと感じます。
テクノロジーの発展の事例として、Googleは大きな貢献をもたらしてきましたが、あくまで私企業であると(特にヨーロッパなどで)懐疑的な見方をされてきており、Linuxのオープンな発展なども、私益のためではないとはいえ、より公益的な社会的・政治的インパクトというのはあまり実感されてきていませんでした。
しかしながら、ここ数年のテクノロジーの発展の結果として生み出されたソーシャルメディアはリアルとバーチャルの世界を結びつけ、より直接的な形で社会に働きかけるようになってきました。(エジプト民主革命はもちろん東日本大震災における募金活動などでも大いに力を発揮しています。)
意味のある仕事を求め、テクノロジーに理解のある私たちのような若者世代がGoogleでの輝かしいキャリアを捨ててエジプトのために働こうというGhonim氏の後を追うようにテクノロジーというアプローチを持って、ソーシャル・イノベーションの世界に一気に押し寄せる日も近いのではないのでしょうか。
ちなみに昨日、Ghonim氏はTwitterにて以下のような投稿をしていました。
“Some people make things happen, some watch things happen, while others wonder what has happened” ~ Proverb
Ghonim氏のような"make things happen(事を起こす)"なかっこいい若者が増えることを願うとともに、自分自身もそんな風になりたいと感じたニュースの紹介でした。
最後に、氏のTEDトークを。非常にinspiringで素晴らしいスピーチです。
参考:
『「エジプト革命」でソーシャルメディアが果たした役割とは? | ソーシャルビジネス最前線 | 現代ビジネス+[講談社]』
『「エジプト 2.0」~エジプトの新しい民主社会構築のために、どうソーシャルメディアが使われているのか? | ソーシャルビジネス最前線 | 現代ビジネス [講談社]』
『Egyptian revolutionary examines future | Stanford Daily』
【紹介】日本では、まだまだソーシャル・イノベーションの世界とテクノロジーの世界の間の距離は遠いように感じますが、そのギャップを受けるべく活動している団体に僕も参加させていただいているNetSquared Tokyoがあります。
本日4/28(木)の19:00よりイベントを行うのですが、定員にはまだ至っていないようなのでご興味ある方是非いらしてみてください:)
僕もMtgが終わり次第行く予定です!
詳細は以下より
http://www.netsquared.jp/event_0428/