20 April, 2011

Teach for Americaのビッグビジョン



@sayuritamakiさんの『社会貢献を面接で語る学生を皮肉ってる場合じゃない件について』を読んで直接論旨には関係しないのですが、Teach for AmericaにESIで訪問して、感銘を受けていたにも関わらずブログに書いていなかったことに気づきました。個人的にかなりTFAへの訪問は刺激的だったので共有しておきます。

Teach for Americaは@sayuritamakiさんの言うとおり、若者の「精神性」に見事にマッチするプログラムを提供することで全米就職人気トップになるほどに成長したのですが、彼らのビジョンは全米トップクラスの優秀な学生を教育水準の低い学校に派遣して教育格差を短期的に解決することに留まりません。

話を聞いた限り、教育問題の根本的解決に向けてもっともっと大きなビジョンをもっていました。

まず、そのような優秀な大学生を派遣し、公立学校の生徒により質の高い教育を提供することが第一ステップだとすると、第二ステップはTFAのプログラムを経験した卒業生ネットワークが教育外にも広がり、教育問題に対する社会の意識を高めていくこと。

TFAで派遣されるのは、ハーバードやスタンフォード、イェールなどからさらに選抜されたトップオブトップの学生たち。TFAとしては、優秀な人材には教師として残ってもらいたいというところもあるようですが、そうでなくともTFAのプログラムを通じて、そういった学生に教育に対する原体験をもたせることで、教育問題に対する彼らの関心は当然高いものとなり、それは社会全般にまで広がっていくことになります。

さらに、そのようなTFAでの経験のある卒業生が社会で本格的に力を発揮するようになったとき、それが第三ステップ。

いよいよ教育問題がそれを経験し、解決しうる力をもつ人々に扱われることになります。おそらく、数年、数十年以内にTFA出身の大統領が生まれるはず。(それが目標との言われていました。)そのとき、Teach for Americaはいよいよ教育問題の解決というミッションを達成することになるのではないでしょうか。

教育問題を解決し、社会を変えるTheory of Changeを見事に構築しているのがTeach for Americaであり、だからこそこれほどまでに成功し、多くの若者を惹きつけるのだと思います。

そんな素晴らしいビジョンを見事に機能させたTeach for AmericaのCEO、Wendy Koppのインタビューは以下からどうぞ。
こんな風になりたい!
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