02 June, 2011
これからのクラウドファンディングサービスが気をつけなければならないポイント
本日はクラウドファンディングサービス、『CAMPFIRE』がLaunchされた日ということでその話題をば。
以前、このブログでも『クラウドファンディングについて調べてみた。』という記事を書いたのですが、GigaOMが先日ちょうどクラウドファンディングの今後について書いていたので、主にそちらから。
個人的に、クラウドファンディング系のサービスは応援したく、これからも増えていって欲しいのですが、その際に気をつけるべき点についてご紹介。(実際にサービスをされている方々にとっては当たり前な話だと思いますが。)
「様々な人々に自分のやりたいプロジェクトへの少額の寄付をお願いする」クラウドファンディングサービスの素晴らしい点の1つは市場に出回る前のエッジの効いたアイデアに触れられるところ。そのアイデアに惚れ込んでもらえるファンを獲得することさえできれば、マーケットサイズやターゲッティングなどを考える事なく、そのままの形で世に出すことができる点にあり、そこには消費のあり方を根本から変えるようなポテンシャルがあります。
『Kickstarter』のような成功以降広まったそのアイデアに魅せられたサービスが本やファッション、ガジェットや映像などニッチなマーケットにフォーカスする形で登場してきているわけですが、そんな類似サービスが注意しなければならないのが差別化のためにニッチに絞ってしまうとサイトとしての魅力が一気に減ってしまう点。なぜかというと、クラウドファンディングのキーであるクラウド(群衆)の数が減ってしまうからです。
Kickstarterはプロダクトから映画制作、ファッション、絵画、アニメーション、出版まで様々な分野が揃っているため、何か面白そうなもの、クリエイティブなものに興味ある人々が多く集まってきてます。
その一方で、音楽バンドに対象をフォーカスしたドイツ発のサービス『Sellaband』は一度破産を経験していたり。
そう考えると、これからのクラウドファンディング・サービスというのは、マーケットに出してから失敗してしまうリスクをヘッジするサービスとして定義し、クリエイターを支援しつつもそのマネタイズに関してはクラウドや成立したコミッションのみに頼らない方法を模索していかなければならないのかもしれませんねー。
とはいえ、これから日本におけるクラウドファンディングの流れはまだまだ始まったばかり。この分野のサービスがどのように社会を変えていくのか期待したいところです。
【参考】
『Niche Crowdfunding Sites Need to Aim Higher to Succeed 』
『Crowdfunding Site Sellaband Is Bankrupt Tech News and Analysis』
『Why Kickstarter Works Tech News and Analysis』
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※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!