29 June, 2011

Gilt Groupe CEOが考えるこれからの小売に影響を与える3つのトレンド





『big think』にGilt GroupeのCEO、Susan Lyneがリテール(小売)がこれからどうなっていくと考えているのかについてのインタビュー動画があったのでご紹介。

内容に入る前に『Gilt Groupe』について少し。Guilt Groupeは、2007年にNew Yorkで立ち上がった、「招待制高級ファミリーセールSNS」です。
メンバーだけの特別価格でクオリティの高い買い物(ディスカウント付きで高級ブランドの商品やサービスを購入可能)がオンラインでできるため、非常に人気を集めています。(会員数は世界で350万人、日本では60万人だとか。)
つい先日もソフトバンクが出資を決めた、というニュースがありました。(→『ソフトバンクがギルト・グループに出資 50億円超 』)

インタビューの中でLyne氏は次の3つの点を鍵となるトレンドとして挙げています。

1. キュレーション

現代の顧客は過剰すぎる選択肢の前で麻痺してしまっており、Guilt Groupeのようにそれをフィルターし、選択肢を絞って提供することは今後より重要になる。

2. 文脈と購買の収束

Lyne氏は、「広告は確かに購買行動の起点となる存在であったが、それが行動の最終決定(=購買)まで影響することはほとんどなかった。」と述べています。それからは購買の最終判断のプロセス全体にしっかりと働きかける文脈やコンテンツを提供することが重要になる。

3. ゲーム・ダイナミクス

購買というゲームがもし顧客をあるレベルから次のレベルへと持っていくようなものであれば、そこでの購買は非常に楽しいものになる。
そのように、ポイントAからポイントBへ、さらにポイントCへと顧客を先導するような仕組みがよいゲーム性というものだ。

どれも非常に興味深い論点。さすが、ハイ・クラスの方々を取り込み、「今や高島屋NYの売り上げの5倍にも達する」とも言われる急成長サービスのCEOですね。

インターネットというのは購買のファネル全体にリーチすることができるわけで、かつその可能性はスマートフォンの浸透でさらに拡大していくことは間違いありません。
ユーザーの動向に敏感な業界だけにまた新たな動きもここから出てくるかも。
今後とも要チェックです。

インタビュー動画は以下。



【参考】
Where is the Retail Revolution Heading Next? | Think Tank | Big Think



※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!
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