09 June, 2011
成功事例から学ぶTwitterの18の使い方
FastCompanyに企業のTwitter活用について非常に勉強になる記事があったのでご紹介。
Twitterを活用し、顧客と結びつきをつくっている企業21社のケーススタディになっていました。
以下にその18の手法とその事例を少しずつ。(原文は5ページに渡る大作ですが、気になる方は是非。
ちなみに、これ以上はないんじゃないかというくらいに網羅的です!
1. スペシャル・オファー
情報が溢れる中で関係性を築いていくためには、まず顧客の注意を惹くところから始めなければなりません。
そして、その注意を惹く手法の1つが魅力的な特別サービスやクーポンなどを提供すること。
1例として、Dellは@DellOutletにて、クーポンを発行し、一年で300万ドルを超える売り上げを成し遂げています。
2. オーダーをとる
コーヒーショップ、@CoffeeGroundzはTwitterのDM機能を使って顧客からの注文の受け付け、マーケティング及びプロモーションのチャネルとして活用しているとか。それによって20~30%、売り上げを拡大していたとのこと。
3. クチコミマーケティング
設立10周年を記念し、#moonfruitというハッシュタグつきでTwitterで投稿することで、Mac Book ProとiPod touchが当たるという極めて単純なキャンペーンを実施したのは個人向けHPサービス@moonfruit。計21個の景品購入費約150万円で300%のトラフィック増加と20%の売り上げ増加を記録しただけでなく、GoogleのSEO対策にもつながったんだとか。
ちなみに、CEOのWendy Whiteは「Twitterでつぶやくと何かが当たる系のキャンペーンの成否は微妙なバランスによって決まるため、成功に導くためには慎重に、企業のブランドイメージと合致しているかに注意しなければならない。そうでなければTwitterコミュニティの逆鱗に触れるような事態を招きかねない。」としています。
4. 対話マーケティング
@zapposでは、現在までに436人のZapposのメンバーがTwitterを使っており、事業開発ディレクターのAaron Magnessが説明するところでは、彼らが企業文化やその価値観を積極的に発信することによって、多くの人がZapposというコミュニティに親近感を感じてくれており、かつそれが売り上げの基点ともなっているのだとか。
5. アクティブサポート
ケーブルテレビ、@comcastcaresは11人体制で利用者からの直接の質問だけでなく、苦情への対応を行っており、1日の対応総数は200-300に上る模様。
こういった声になる前の声を拾えるのはTwitterの大きな利点ですね。
6. フォーカスグループ活用
Twitter上の会話に耳を傾けることは、企業にとって貴重な学びの機会であり、何百万もの言及を受ける@Starbucksは当然ながらその重要性を認識しています。また、Twitter上でのつぶやきから折りたたみ自転車に課金することをやめた航空会社、JetBlueのようなケースもあったりします。
7. ダイレクトセールス
ニューヨークのホテル、The Roger SmithはTwitter上の旅行やホテルに関する会話をモニターし、見込み客に10%の割引で部屋を提供するダイレクトセールスを行い、それによる売り上げは150~200万円に上るらしいです。
8. 事業開発
Twitter上では様々な会話がなされており、ブランドや商品に関する不満などが垂れ流しになっています。
それがもし、自社の話ではなればそれは危機ですが、もし他者であればそれは貴重な学習の機会になるということ。
なぜなら、そこで起こっていることを観察し、自社に活かしていくことでよりよいサービスにいち早く到達する助けとなるから。
ここで気を付けるべきことは、もしパブリックに顧客対応などを行っている場合、他者にその様子を目撃され、そこからの学習を他者も行えてしまうこと。もちろん、それを見ていた潜在顧客がその企業・ブランドのファンになることも十分にありえると思いますが、場合によってはDMで対応することも考慮すべきかもしれません。
9. キュレーション
Twitterは対話プラットフォームとして十分なわけではありません。文字制限故、十分なコミュニケーションが行えないような事態はよくあること。一方、それを発信専用のチャネルとしては非常に有効。
例えば@googleは317万人のフォロワーがいる一方、400人程度しかフォローをしておらず、ニュースや他メディアへの露出を統合するチャネルとして使っています。
10. 情報ネットワーク
情報ネットワークとは、フォロワーに役立つNoticeや情報を提供すること。例えば、交通ネットワーク、@MichiganDOTは混雑の状況や閉鎖している道路などの情報を発信し、フォロワーを助けています。
11. ブランドチャネル活用
情報を全て提供するのではなく、ある程度絞ることでより効率的なコミュニケーションが図れるようになります。
例えば、Fordの場合、@FordDriveGreenではサステイナビリティにフォーカスして情報を共有し、FordMustangではMustangに関する情報のみを投稿しています。
12. トラフィックや対話が促進するようカンバセーションのホストをする
NBAイーストカンファレンスファイナルが行われていた際、@Turner Broadcastingは特設HPにおいて、Twitterを認証し、そのHP上で直接投稿できるような仕組みを整えることでトラフィックや対話の促進を促しました。
13. ユーザー主導の変化を促す
2009年のイラン選挙が証明したように、ソーシャルメディアによって変化の火をつけることが可能になってきている。(イランの選挙ではその結果自体は変わらなかったものの、政府の説明責任が問われる国家的な事態となりました。)
『twitition』などのサービスがTwitterからの声を集約し、社会に訴えていく役割を果たしています。
14. アイデアを募集する
Starbucksの『My Starbucks Idea』やDellの『IdeaStorm』の成功からわかる通り、クラウドソーシングはイノベーションの素晴らしい根源となるだけではなく、親密度の向上にも大きく貢献するものです。
15. リクルーティング
Twitterは情報を求める人を吸い付けるマグネットのようなもの。
今後、Twitterを通じたリファレンスの取得やオープンなポジションへの求人はもっと増えていくことは間違いないと思われます。
16. イベント
イベントの告知や集客をTwitterを通じて行うのは、極めて一般的なもの。一例として、上で言及したCoffee Groundzは顧客に実際にお店に来てもらうために、イベントを開催し、数百という顧客の来店を成功させています。
17. リサーチ
Twitter上の自社に関する会話以外にも、様々なトピックがリアルタイムに話されており、Twitterで頻繁に会話されているブランドの情報などを収集できるツールがまだ少数ではあるものの存在しており、そこからインサイトや方向性、着想などを見出せるかもしれません。
具体的には、『PeopleBrowsr』などがあります。
18. ファンドレイジング
社会貢献を目的としたソーシャルメディア活用の第一人者、Beth Kanter氏はカンボジアの孤児を支援するというプロジェクトでは、20万ドルの寄付をソーシャルメディアを通じて集めました。この分野は今後さらなる可能性を秘めた分野ではないかと個人的には思っています。
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翻訳大変でしたが、非常に勉強になりました。
本文中の事例は全て海外のものでしたが、日本の事例でいうと、
アクティブサポートはソフトバンクの@SBCare、ダイレクトマーケティングであれば@little_shotaroくんの『ソーシャルメディアチームの役割分担表』にある事例など、参考になるのではないかと思います。
また、『PeopleBrowsr』や『twitition』などは勉強不足でしらなかったのですが、非常に有益なサービス。特に後者は是非、日本でも類似サービスのニーズはあると思うのですが、どこかやってないんですかねー。
長文読んでいただきありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです:)
【参考】
『21 Twitter Tips From Socially-Savvy Companies | Page 4 | Fast Company』
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※こちらの記事はTMHブログポータル(http://www.tribalmedia.co.jp/blog/)の方にも転載いただいております!